【感想・ネタバレ】拾われた男のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2023年10月10日

面白かったです。松尾さんが、俳優業が好きなんだなあ、きっと人が好きなんだなあということが伝わってきました。若かりし頃、ダメなところもあったらしいけれど、一貫して、仕事場で出会った人と話すことを大切にされているところが凄いなぁと思いました。それが仕事を呼び、人に繋がり、また仕事が生まれていたような気が...続きを読むします。
調子の良い文で書かれていて笑っちゃうシーンもありましたが、最後に語られる話では、この本が仕事もプライベートも成功しましたっていう終わりではなく、語らなくてはいけない心の内の部分までしっかり表現されていました。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年03月15日

巻末の「文春文庫最新刊」という広告には「自伝風エッセイ」と紹介され、解説の次のページには「このエッセイは史実を元にしたフィクションです。」という注意書き。
…エッセイでフィクションてあるんだっけ(そもそもエッセイってなんだっけ)?
先にドラマを観始めて、面白かったので読んでみた。元々は松尾諭の話なの...続きを読むに、読んでいてすっかり仲野太賀のイメージになってしまい、松尾諭をテレビで見ると「あのエピソードは本当はこの人の…」と不思議な気持ちになる。
俳優のエッセイだけあって、固有名詞はぼかしてあるが撮影や共演者の話などが出て来て、これはどの作品のことだろう?京都で好きになった女優さんて?とミーハー心がくすぐられる。一つの話が短くて読みやすいし、締めの言葉、「それはまた別のお話で。」にもそそられる。
そして後半の要である兄の話。時には他人より遠い兄弟の距離感、わかるような気がした。また、兄に自分の知らない顔があって、それが皆に好かれるような顔であったことを知る、というのにはグッときた。
どのあたりまでがフィクションかわからないが、航空券を拾ったことで運命が展開していくのは、まるでドラマのような展開だった。
巻末の高橋一生の解説がよかったので引用しておく。まさにその通りの読後感。
「彼が自分の周りの人間に生かされてきたことを常にどこかで感じていることと、その周りの人間への感謝が、今の彼を形作っているんだと思えて、なんというか、嬉しい気持ちになった。」
ちなみに一番笑ってしまったところは、「Redford escape」!

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Posted by ブクログ 2023年03月03日

連載エッセイの書籍化。
読みやすい文章構成で、次はどんな話だろうとどんどんページをめくってしまう。
ドラマチックなエピソードが多い反面、冒頭には主題に関連する在りし日の日常的なエピソードが挿入され、主題であるエピソードへの期待感を膨らませてくれる。
もっとこの人の文章を読みたいという気持ちすらある読...続きを読む後感。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年08月18日

 何よりも、これほどの文才に恵まれていたことに感動を覚えた。
 田口浩正に似ているだけではなかった。

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Posted by ブクログ 2023年07月03日

先にドラマを見て知ったのだけも、本も楽しく、最後はホロリとさせられた。どんな時にでも、ユーモアでクスッと笑わせてしまうのがすごいなぁ。絵も味があって素敵。

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Posted by ブクログ 2023年04月23日

ドラマがめっちゃ面白ったので、原作を買いました。本も話を分かっていたけれど、ドラマに負けず面白く読めました。文庫は高橋一生さんが解説書いてるのも〇

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Posted by ブクログ 2023年01月28日

松尾諭、文章も描けるが絵も上手い。
ドラマがとても良かったので読んでみたが、インパクトのある表紙の絵も本人が描いたもので、自画像も似ていて面白い。
鮮やかな色に汚しを掛けた画風が、目立ちたがりだが恥ずかしがり屋な彼をよく表しているような気がした。
本を開いてみると、エッセイかと思っていたら意外と字が...続きを読む多い。みっしりしている。
大抵エッセイは文学作品よりも文字通り余白が多い印象だが、どうもこれは違うようだと思いつつ読み進める。

それにしても松尾諭はパワフルで、やたらに働きめちゃくちゃ酒を飲む。
これはもうアル中だろうと断言してしまうくらい飲みまくる。彼の肝臓は大丈夫だろうか心配になる。
日本にいても外国でも、嬉しくても悲しくても、忙しくても暇でも金があってもなくても、とにかくよく飲んでいる。
うちの祖父も大概酒飲みだと感じていたが、彼と比べたら普通なのかもしれない。
学生時代14人に告白してふられたエピソードよりも、飲んでばっかということの方が余程衝撃だ。
芸能界のこととか兄の話とか、記憶に残ることはたくさんあったはずなのに、ことあるごとにやたら飲むというのが一番印象的だった。

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Posted by ブクログ 2023年01月09日

ドラマを観て原作を読んでみようと思いました。
ドラマとは多少異なる部分はありますが
主人公松尾諭さんの「ご縁」や人間味溢れる
エピソードがドラマと同じく面白かったです。

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Posted by ブクログ 2022年12月12日

ドラマから興味を持ち、読んでみた。
ドラマとは若干内容は違うものの、読みやすく、エピソードも面白かった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年11月27日

拾われた男

著者:松尾諭
発行:2020年6月30日
文藝春秋
初出:文春オンライン2017年4月30日~(加筆)

松尾諭という俳優は、今、テレビドラマに出まくっているような印象があるが、比較的最近まで、生活が安定せず、アルバイトもしていたようだ。彼の顔が売れたのは、深夜ドラマだがヒットした「S...続きを読むP 警視庁警備部警護課四係」(2007~2008年)だが、そのドラマ以降も次々と仕事が来ることはなく、一度やめたアルバイト生活をもう一度していたらしい。印象的な顔なので、アルバイト先で顔が割れることはなかったのだろうかと疑問になる。

現在、NHK総合で放送中(BSでは放送済)の同名ドラマの原作。兵庫県尼崎市出身の著者による、「史実をもとにしたフィクション」として書かれたエッセイ。思った以上に面白かった。

この原作では、有名人の名前や番組名、会社名などは伏せているが、バレバレ。NHKのドラマには、本書で名前を伏せている有名人がじゃんじゃん本人出演している。著者は所属事務所の新人女優である「ハルコ」さんの運転手兼付き人のアルバイトを事務所から言われて2度ほどしていたが、彼女は井川遥であり、ドラマにも出演している。新人時代と彼女が売れっ子になってからと、2度の運転手をしているが、新人時代に彼女から「癒やし系なんだね」と言われたことがあるという。そして、癒しの女王に癒やし系と言われるってことは日本で一番の癒やし系じゃないかと少し嬉しくなった、と綴っているのがおもしろかった。

東京で家賃格安の事故物件に住んだ話では、部屋に鏡がひとつもなかった、なかったというより、本来あったであろう場所から取り外された形跡がある、と書いている。この辺りは、松原タニシが「恐い間取り」で書いていることと通じるものがあり、ちょっと恐かった。

著者にはお兄さんがいたが、アメリカに留学したまま行方不明で、祖母が余命いくばくもない時に会いたがっていたのでメールを出したが、結局、帰ってこなかったし、もう縁を切っているような状態だった。そんな彼が、アメリカで脳出血により倒れ、手術が必要だが家族の同意がいるという連絡が入る。著者が行くと、その時点ですでに10万ドル(100円換算で1千万円)以上の医療費がかかっているという。これから必要な手術や治療を受け、飛行機に乗って帰国できる状態になるまで、さらに医療費はかさんでいくという。もちろん、保険に入っていないし、パスポートもビザも切れた不法滞在状態だった。

著者はその時点でほとんど蓄えもなく、1千万円であってもとても払える状態ではなかった。暫くたち、大学病院に移って手術や治療を受ける。概算では、著者が一生かかっても支払えないような金額に膨れ上がっていた。しかし、アメリカ政府かミシガン州か病院かは不明だが、低所得者を救済するプログラムがあり、なんと、全部無料になったという。さらに、日本までの付き添い看護師2人の飛行機代も病院が負担してくれた。

究極の自己責任社会のようなイメージのあるアメリカだが、実際はそうではない。結構、貧乏人にも優しい国なのである。しかも、外国人であり不法滞在だった人間に。保守的な言動をしている日本の人たちに、ぜひ、こうした事実を知って欲しい。

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Posted by ブクログ 2022年11月27日

俳優松尾諭の半生を綴ったエッセイ
NHKのドラマきっかけで購入

なかなかにダメダメな様子を包み隠さず描いている
でもそれが自虐ネタでもなく、陽キャでコミュ強で愛され上手な描写と相まって、素直に面白く読む事が出来た

最終話「拾われた男」はとても良い終わり方
松尾諭の人生の話なのに、読んでいて自分の...続きを読む中の郷愁を刺激されている感じがして、じんわりと涙があふれてしまった

作中の有名人は一切実名が出てこない
読み終わっていろいろと検索
ドラマにも出演していた井川遥・柄本明以外にも、小西真奈美・角替和枝・国分佐智子・緒方明(監督)など……
wikipediaからリンクを跳びまくっての検索、楽しかった(笑

各話タイトルがパロディになっているっぽいのだけど、元ネタがわからないものがちらほら
気になる……
「おーはまぼー」とか特に、なんだこの言葉

エッセイとは言うものの、最終ページに
『このエッセイは史実をもとにしたフィクションです』
の文字が
どこまで信じて読んでいいんだろう(笑

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Posted by ブクログ 2022年08月08日

この「作品」ってもしかしてアレのことかな?なんて史実と照らし合わせながら見ていくのが楽しい。それにしても、これが人生、か…。この人の生き方の方が、芝居がかっている。

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Posted by ブクログ 2022年07月24日

自宅前で航空券を拾ったら、なぜかモデル事務所に拾われた。フラれること13回、借金は膨らみ、オーディションには落ちてばかり。それでも男は人との縁を繋ぎ、やがて本当の恋をし、大役を射止める。そんな折、アメリカから一本の電話がかかってきて……。俳優・松尾諭の笑いと涙のシンデレラ(!?)ストーリー。

たま...続きを読むたまドラマを観たので、原作も読んでみた。京都での時代劇撮影のエピソードが楽しい。

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Posted by ブクログ 2023年05月08日

spドラマで松尾さんを知っていましたが、そこまで紆余曲折あったのだなぁ‥って。でも結構力がぬけててゆるい感じがいい。文章もかっこつけてなくていい。

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Posted by ブクログ 2023年03月07日

NHKでドラマ化もされた俳優松尾諭の自伝的エッセイ。

役者を目指して上京するも目が出ずくすぶっていたところ、自宅前で拾った航空券の持ち主が芸能プロダクションの社長だったという嘘のような出来事をきっかけに運を掴む。

本書にも人に生かされているとあるが、何事も縁だというのを実感する。

本書では伏せ...続きを読むられている役者たちがNHKのドラマでは実名で登場するのは、NHKの威光か、著者の人徳か。

著者の10年来の友人という高橋一生が1文を寄せている。
ドラマ出演の打診は都合がつかず断ったが、本文中当人は一度も登場しない、と怒っているのがおかしい。

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Posted by ブクログ 2023年02月12日

チラ見したドラマが気になり、本を読んだ。
すっきりすることもそうでないこともあって、それが人生なんだと再確認。
読みやすくて、どこか愛嬌のある、やさしい本でした。

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Posted by ブクログ 2022年10月16日

ディズニープラスで実写を観てめちゃくちゃ良かったのですぐ原作本買いました。
合間で出てくる作品や役者が誰なのか気になった。
なんかドラマの感想になってしまうんですが、原作ではそこまで感じなかった兄弟の独特な距離感みたいなものをうまく実写化したなーという感じ。
仲野太賀と草彅剛の演技力で底上げされてた...続きを読む
原作にはないショーンのエピソード良かったなぁ。
最後の幻のお兄さんとのシーンも。
原作読んでも実写の評価が変わらない、寧ろ奥行きが出る稀有な作品に思うので、個人的には原作→実写の順で楽しむのがおすすめ。
そして、観終わった後は、シン・ゴジラのあのシーンが観たくなること、間違いなし←もはや実写の感想w

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Posted by ブクログ 2022年10月15日

NHKのドラマ放送前に読み終えたかったのに遅れてしまった。
全体的に面白かった。
松尾さん、よく叫ぶし、よく声を出して泣きます(笑)
嬉しければ酒を飲み、悲しければ酒を浴びるように飲み、借金まみれ。
そしてコロッと女性を好きになる。

当たり前の事だけど、人は一言では語れない。
純粋な人にも狡い所が...続きを読むあったり、素直かと思っていたらひねくれていたり、弱い人かと思いきや突然逞しく思えたり。
松尾諭さんの良いところも悪いところも、飾り気のない言葉で面白おかしく描かれていた。
20章の「同・三〇四号室」がシナリオ風に書かれていたのが楽しかった。
お決まりの〆言葉「また別のお話で」が妻の言葉として書かれているのも。

私はどちらかというと松尾諭さんよりドラマ主演の仲野太賀くんや伊藤沙莉ちゃんや草彅剛くんの方がファンだが(ごめんなさい)、松尾さんのファンの方が読まれたら、もっともっと彼と一緒に泣いたり笑ったり出来たかもしれない。
それでも、ふとした切っ掛けが次の切っ掛けを呼び松尾さんの世界がどんどん広がっていったのは、ご本人の人柄と、サボりながらも続けた努力の賜物だ。

少し変わってはいるけれど、こんなにもさらけ出してくれた松尾諭という人間を魅力的に感じる。
次にどこかのドラマや映画でみたときは、これまでよりも親近感を抱いて応援してしまうだろうな。

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