あらすじ
小さな出版社を経営する紺野美也子は、ベストセラーをねらって大流行作家に近づき、その魅力で書下ろし小説を依頼する。ところが、作家の欲望の影が、しだいに彼女を追いつめ、さらに、愛する二人の男性との間で苦悩する美也子の、破滅への道が始まる。美貌の女社長をめぐって展開するサスペンス長編小説。
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Posted by ブクログ
主人公の美貌の出版社社長はなんて厭な女なんだろう。
黒革の手帳のように、喝采を送りたくなるような悪女ではない。
三人の男が出てくる。
女好きの流行作家。愛人の銀行頭取。無名の詩人である純粋な夫。
背表紙の ”二人の男の間で苦悩する” というのは、綺麗ごとで本当に嫌な女だった。
厭な女ぶりを、じっくり味わえる作品。