あらすじ
思い切って出かけると、こんなわたしでも多少は利口になって帰ってくる。世界というものがおぼろげながら見えてくる。悔しいことに、行って損したと思ったことがない。きっと旅とはそういうものなのだろう。(本文より) 行動しない作家・奥田英朗が、なぜか、アテネオリンピックを観戦することに。ギリシアの強烈な日差しの中、思い至ったその境地とは!?
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
アテネ五輪の観戦記のはずなのに
「泳いで帰れ」ってどういう意味かと思っていたら
アテネ五輪野球の日本代表に対する著者からの怒りの
メッセージだったのですね。
アテネ五輪観戦記と言いつつ野球日本代表の話がメイン。
金メダルは取れなかったと記憶しているものの
内容はどんな感じだったかは全く忘れていました。
ただ試合内容については詳細に語られておらず
むしろ著者が観戦している時の周囲の様子などの方が
事細かに語られておりそれはそれで面白いです。
著者が怒り心頭な3位決定戦のシーンは全く覚えていませんが
言いたいことは分かりますし同感です。
アテネ五輪の頃から中韓との軋轢ってあったんでしたっけ?
アテネで出会う様々な国の人の国民性から領土問題なんかの
話に結びつけたりして独特な旅行記となっています。
前にも書きましたがスポーツの話って昔の話でも
色褪せていなくていいですね。
Posted by ブクログ
小説家、奥田英朗さんの、2004年のアテネオリンピックを観に行った時の事を書いたエッセイ。
オリンピック観戦のスポーツエッセイとしても、ギリシアの観光エッセイとしても、かなり秀逸なんではないでしょうか?
めちゃくちゃテンポ良いです。すいすい読めます。
で、奥田さん、か~なり辛口の文章。本音ズケズケで、めっちゃ容赦ない感じ。え?そこまで言っちゃっていいの?ってとこまで、言っちゃってる感あり。
でも、そこがまた凄いおもろいんですよね。
ここまで辛口の文章を書くという、自分の言動への責任感がカッチョエエなあ~と思った次第です。
自分の発言に責任を持てる大人って、素敵ですよね。
で、間違いなく言いたい放題ズケズケ辛口文章なのですが、しっかりと愛がある文章だと思うんです。愛ある辛口。
だからこう、優しいんですよね、ちゃんと。そこがまた、素敵なんです。
奥田さんはドラゴンズファンだそうですが、
現在の2016年の中日ドラゴンズを、どんな思いで見ているんだろうなあ?
そんなことが、ちょっと気になったのでした。
ちなみに、奥田さんは、落合博満元監督(現GM)は、好きなんだろうか、、、僕は、落合さん、大好きなので。
そんなことも、だいぶ気になったのでした。