あらすじ
学問の「型」を理解すれば、勉強はもっと楽しくなる。
社会人にも役立つ、大学の双方向授業をもとにした「論文入門」の決定版!
「この型式に沿って書かないと、評価されません。」
学生の興味・関心を的確に導く。
圧倒的な筆力を持つ社会学者・小熊英二による論文作法。
「人間は不完全だから進歩するし、努力する。
そして、人間が一人でやれることには限界がある。
だから書いて、公表し、他人と対話する。
そのように、私は考えています。」(本文より)
◆アリストテレス『弁論術』に学ぶ説得の技法
◆「結論を先に言え」は古代からあった
◆人文・社会科学はなぜ「科学」なのか
◆「霊魂」「意志」「社会」という不確かな前提
◆「主題」と「対象」を混同しない
◆画期的な研究を行うためのヒント
◆論文における「よい文章」とは?
◆方法論は「料理のレシピ」
◆「パラグラフ・ライティング」のコツ ……ほか
【本書の構成】
はじめに
第1章 論文とは何か
第2章 論文と科学
第3章 主題と対象
第4章 はじめての調べ方
第5章 方法論(調査設計)
第6章 先行研究と学問体系(ディシプリン)
第7章 方法(メソッド)
第8章 研究計画書とプレゼンテーション
第9章 構成と文章
第10章 注記と要約
第11章 校正と仕上げ
おわりに
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Posted by ブクログ
2023/11/18 ジュンク堂三宮駅前店にて購入。
2025/2/7〜2/14
論文をどのように書けば良いか、を詳細に解説した内容。論文に限らず、説得力のある文章を書く際にとても参考になる。文章が苦手な人にはぜひ読んで欲しい本だが、そういう人に限って、「本を読まない」という何とももどかしい状況もある。何とかならんかなぁ。
Posted by ブクログ
・IMRAD(72)
①導入 Introduction
②資料(対象)と方法 Materials & Methods
③結果 Result
④考察 Discussion
※素材を実験・調査した経緯や結果を書くのに適した形式(79)
・主題の設定(136)
①答えの出る問いを立てる(主題を問いのかたちで立てる)
②手に負える問いを立てる(具体的に調べられる対象から問いを探究する)
③データアクセスのある対象を選ぶ(自分が調査可能な対象を設定する)
・論文の審査ポイント(431)
①主題、対象、方法が設定されており、お互いに整合しているか。
②既存の先行研究や学問体系との関係が十分に検討されているか。
③明確な論拠と、明確な論理によって、論証がなされているか。
④設定された主題に即した結論が導かれているか。
⑤検討された先行研究の学問体系に対する貢献を明らかにしているか。
⑥論文の文章として基本的な質が保たれているか。
・提出前のチェックポイント(437)
①構成/論理の流れ
②注記漏れ/引用ミス/事実関係
③文章の乱れ/誤字脱字
・「論文を書くこと」は「不完全さに気づくこと」(457)