あらすじ
謎の辻斬り、不死身の犬を従えた黒衣の男「大黒天」、さらなる凶行に及ぶ強盗団「不知火」。
不穏きわまりない状況の中、異能のからくり師・吉右衛門と剣豪・十三は、一連の怪異が、江戸を守護する伝説の怪僧・天海の遺した「秘宝」と関わりがあることに気づく……。
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Posted by ブクログ
夢枕獏『天海の秘宝 下』徳間文庫。
本所深川に住むからくり師として法螺右衛門の異名を持つ堀河吉右衛門と天才剣士の病葉十三を主人公にした時代伝奇小説の下巻。
下巻は時代伝奇小説から一転し、時代SF小説に……いや、本格SF小説に変貌するのだ。と、簡単に書いてしまったが、この予想外の展開には驚くばかりだった。
堀河吉右衛門のからくりが大黒天のからくりと死闘を繰り広げる。そして、病葉十三は、怪僧・天海より100年の命を与えられた『新免武蔵』と対決する。
『新免武蔵』の正体は……
天海の秘宝とは……
大黒天の正体とは……
江戸の町を恐怖に陥れる強盗団『不知火』、謎の辻斬り『新免武蔵』、人の言葉を話す黒犬と共に現れる謎の男・大黒天と一連の怪異は全て天海の秘宝へと繋がっていく。
本体価格750円
★★★★★