【感想・ネタバレ】瓦礫の死角のレビュー

あらすじ

父親の性犯罪によって瓦解した家族。その出所が迫り復讐を恐れる母。消息不明の姉。17歳・無職の貫多は……。傑作「私小説」4篇。

性犯罪による父親の逮捕を機に瓦解した家族。出所後の復讐に怯える母親。家出し、消息不明の姉。罪なき罰を背負わされた北町貫多は17歳、無職。犯罪加害者家族が一度解体し、瓦礫の中から再出発を始めていたとき、入所から7年の歳月を経てその罪の張本人である父親が刑期を終えようとしていた。──表題作と“不”連作の私小説「病院裏に埋める」、〈芝公園六角堂跡シリーズ〉の一篇「四冊目の『根津権現裏』」、“変化球的私小説”である「崩折れるにはままだ早い」の全四篇を収録。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

瓦礫の死角 50
家族は呪いにもなり得る。その家族が犯罪者であるならなおさら閉塞感の割増は確定する。どこで狂い始めたのか?

病院裏に埋める 40
瓦礫の死角からの続きみたいな。新しいアルバイト先で知り合った中年男性から言い寄られそうになるはなし。

四冊目の『根津権現裏』 55
歿後弟子としての思いが垣間見える。ただ、その思いに酔狂さや滑稽さもただよう。新川さんはいい人なんだとわかる。

崩折れるにはまだ早い 65
歿後弟子としての矜持が垣間見える。

0
2024年11月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2022年2月5日、西村賢太死去。享年54。
文庫派の不肖な読者だが、残された仕事を、今後も読み続けていきたい。

■瓦礫の死角
「魔太郎じみた性質」!
■病院裏に埋める
「坊ちゃん坊ちゃんした至極誠実で真面目そうな見た目」!
■四冊目の「根津権現裏」
落日堂新川さんの過去ワロタ。盟友なんだか被害者なんだか。
■崩折れるにはまだ早い
!!!!! 西村賢太を読んで久々に驚いたわ。
◆あとがき

0
2022年05月24日

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