【感想・ネタバレ】てんまる 日本語に革命をもたらした句読点のレビュー

あらすじ

昔はなかった日本独自の“てんまる”。なくてもすんでいたのになぜ? 紆余曲折を経て採用することになった理由と歴史的背景を探る。「ここではきものをぬいでください」。こう書かれた文章があったら、「履物」か「着物」か、どちらの意味か迷うだろう。短い文でも読点がないと、このように意味をとりづらい。句読点の目的は、コミュニケーションの大基本「正しく伝えるため」だったのである。日本では奈良時代から、一部でさまざまな句読点らしきものはあったが、いまの形になったのは明治時代。江戸時代後半、当時の学者たちによって、ヨーロッパのパンクチュエーション(記号)と「てんまる」が比較されたことが基盤を作ったといえる。この時こそ、日本語が近代化する革命的ターニングポイントだったのだ!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

過去の小説や憲法の条文、果ては漫画の吹き出しにまで目を向けて「てん」と「まる」の使われ方やその背景に目を向けた一冊。小説の例はその作家の文体と関わるのでなかなか深入りが難しい。面白かったのは、漫画の世界では小学館の少年向け漫画以外、吹き出しにてんもまるもつけないのが業界の常識だという事。これは知らなかった。

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2023年07月25日

Posted by ブクログ

<目次>
はじめに
第1章   本の読み方と「てんまる」の関係
第2章   「てんまる」は、いつから始まったか
第3章   明治時代以降の「てんまる」
第4章   現代文学の「てんまる」
第5章   マンガの「てんまる」

<内容>
山口先生の着目点が好きである。「ん」について追及したり…。今回は「てんまる」=「、。」である。まず結論的に言うと、「てんまる」を付ける際のルールはない。文科省も「読点は、意味と音調の両面から判断して打つ」と書かれているそうで(「おわりに」参照)、江戸時代までは、ルールすらなかった。幕末から明治の国学者、権田直助が研究の嚆矢で、その後も人によって定義も使い方もまちまちだし、作家本人の直筆にはない「てんまる」が、活字になるとつけられる、というように、誰が決めているのか、使っているのかもあいまいなのだ。
最終章の「マンガ」についても面白かった。小学館の少年・青年マンガのみが、「てんまる」をつけているらしい。でもその根拠はあいまい(かつて学年雑誌を出していたから?)。

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2022年05月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

まあ,エッセイですね~~面白いけど・・・結局は,黙読するようになった人々が読みやすいように打ったって事ですネ。面白い使い方をする人もいるって事で

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2023年01月09日

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