【感想・ネタバレ】パパラギのレビュー

あらすじ

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100年愛され続け、日本版だけで累計100万部を突破している、ベストセラー&ロングセラー本がオールカラーのイラストつきで登場。現代人の心にも突き刺さる、100年後にも残したいメッセージ。子どもたちだけではなく、大人も必読の、名著中の名著。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

文明社会への批判を込めた、南の島ツイアビの目から見た文明人たちの世界。
木も、青い空も、さわやかな風もない、たくさんの石の箱が立ち並ぶ中で暮らし、丸い金属と強い紙を集めることに固執し、新しい物を次々と作り出しては自分のものにすることを望む。
でも、「いったいだれが私たちより豊かだろう。だれが自然の大きな力が作った物を、私たちよりたくさん持っているだろう。見回してごらん。遠く、空と海がひとつになるところまで、すばらしい物に満ち溢れているではないか。(略)これらの物の上に、もっとたくさんの物を、どうして作らなければならないのか。自然の大きな力が作ったすばらしい物があるのに」。
「私たちは自然の大きな力からたっぷりいただいた美しい喜びで、じゅうぶんに満足している。自然の大きな力は、私たちが迷わないように、光で道を照らしてくれる。自然の大きな力が照らす光。それは愛しあう心、あいさつをいっぱいたくわえた心のことである」。

ただ、教育や知識に関しては、ここまで否定されるべきではない、と思う。詰め込み式で学ぶことには同意するが、本来、自然に沿った生き方を基本にした知識は、生活を助けることになったはずだ。
お金に支配されるのではなく、助け合い、分かち合いをしつつ、仕事をしていくことが、喜びや幸せに繋がっていくはずなのに。

これが最初に書かれたのは、第一次世界大戦直後のことだそうだ。
欧米人たちが南洋諸島に進出し、文明をと兵器で島々を植民地化していった頃のこと。島民たちを愚かだと決めつけ、自分たちの価値観を押し付けていった。
でも、今、地球はどうなっている? 
文明社会は何を手に入れて、どこに向かっているだろうか?
本当に豊かなのは、どういうことか。
本当に幸せなのは、どちらか。
今こそ、考えさせられる。

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2023年07月19日

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