【感想・ネタバレ】金木犀とメテオラのレビュー

あらすじ

12歳の春。東京出身の宮田佳乃は、家庭の事情で北海道にある中高一貫の女子校に入学する。しかし、秀才でプライドが高い彼女には、受け入れ難い進路だった。一方、地元出身の奥沢叶も、新入生総代に選ばれるほどの優等生。パッと目を引く美少女で誰もが羨む存在だが、周囲には知られたくない“秘密”があり……。思春期の焦燥や嫉妬、葛藤をふたりの視点で描く、青春長編。スピンオフ短編も収録。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

私も学生のとき宮田のように勉強面で負けず嫌いなところがあったためその時を懐かしみながら読んだ。
きらきらした青春小説では決してない、薄黒い霧に囲まれた中を懸命に自問自答しながらも進む少女たちの物語です。
しかし、現実のこの時期もきらきら100%じゃないなと思う。純粋な自分の内面とは裏腹に、汚れている世界の気配を感じて疑念を抱き始める。そんな少し不気味な時期じゃないかと思っている。
自分にはない物を持っている人に劣等感を抱き、どうしたら手に入れることができるのか探し必死に掴もうとする。
宮田も奥沢も相手に嫉妬しながらもそのエネルギーを自分に向けているところが誠実で『嫉妬』という感情は割と悪いやつじゃないなとこの作品を読んで思った。
完璧主義な人、真面目な人、自分のことが好きじゃない人に読んで欲しい作品だなと思いました。

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2025年02月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

意図したわけではないけど親に苦しむ系の話を続けて読んでいる。
解決も折り合いもつくものではないので、そこはやはり苦しいな。

嫉妬の裏にある圧倒的憧憬が、とても響いた。
学園メンバーにも救われた。
残りの日々とこれから先も、彼女らに金の雨の景色がたくさん降るといいな。

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2024年02月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

女子同士の友情というものが好きな私にとってめちゃくちゃ刺さった。
とにかく主人公の友達がいい子すぎてこの友達だけは離しちゃダメだぞと途中怖々読んでいた。
北海道の綺麗な自然が浮かんで、読んでると鼻がツーンとするような感じがした。
奥沢が同級生と比べて私服が幼くて周りがあれっておかしく思う感じとか中学女子のリアルがあった。
自分は宮田の素直に生きてる感じが羨ましさあり好きだった。

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2023年11月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「隣の芝生は青い」どんなに完璧に見える人でもその人なりに悩みがあったり必死に取り繕っていたりする。お互いに対していろんな思いがある二人が合唱の発表会で通じ合うシーンは心に響いた。

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2024年10月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

北海道の進学校に、東京から進学した子。
地元で優秀と言われてきた子。
いろんな背景をもっている生徒たち。

お互いライバル視しながら、
羨ましがりながら、成長していく、
青春の1ページ。

大どんでん返しなどはないですが、
よんでて楽しくなる作品でした。

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2024年06月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

年明けに素敵な小説を読むことが出来た。
宮田と奥沢、学年のツートップの目線で話が続いていく。青春小説ではあるのだけど、この2人が最後まで仲良くはならないし、この先も仲良くなることはないのだろう。主人公が2人いて、お互いほぼ会話もない。少し異様な状況だが、ずっと存在は意識していて、でも深い関わりは無い人というのは結構いる。そして、そんな人の言葉ほどきっかけを与えてくれるし、忘れられない。
相手の弱さを見て、自分の状況を受け入れていけるようになるのは見方によっては薄暗い感情が湧きそうだけども、互いにとても前向きで気持ちが良い。
みなみがなぜ宮田とつるんでいるのかがさっぱり分からなかったが、スピンオフまで読んで腑に落ちた。

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2024年01月04日

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ネタバレ

読みやすい文章で面白かった。奥沢の家庭事情のところは読むのが辛かった。みなみが可愛い。宮田はすごい。

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2023年11月26日

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ネタバレ

北海道にできた新設の私立学校。そこに通うことになった東京出身の宮田と地元の奥沢を中心としたお話。とにかく中学、高校時代にあった感情を書くのがうまくて、主人公の2人の周りにいる友人たちも含めて、そうそう、こんな学生時代だった!と思いながら読んだ。

宮田は裕福な家庭に育ち、ピアノも上手くて学業にも励み、プライドが高い。
奥沢は貧しい家庭で、いつかこの環境から脱出したいと努力している。
この2人がお互いのことをライバル視して、お互いのことを深く知らずに羨ましいと思っている。
でも合唱コンクールを通じて、不安や焦りを持っているのは自分だけではないと知る。

個人的には宮田の友達のみなみちゃんが明るくて自然体で好きでした。クールで少し冷めている宮田に、みなみちゃんのように何でも言ってくれるような友達がいることが良かったなと思った。

登場人物みんなに幸せな未来があるようにと願った。

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2023年10月01日

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ネタバレ

星3.5
中学、高校という多感な時期を過ごす女子の心理描写がとても上手に表現されていた。
何となく斜に構えている宮田、完璧に振る舞う奥沢、どちらの気持ちも「うんうん、良く分かる。」と頷いてしまった。
メインの2人以外に登場する子や教師たちもさもありなんというキャラクターで、学校の雰囲気の描写なども「あぁ、女子校だぁ〜」という雰囲気が良く出ていた。

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2025年02月22日

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ネタバレ

北海道の中高一貫の女子校を舞台に、優等生の宮田と美人の奥沢を主人公にした青春もの。最初は名作かなと期待したのだが、まあ普通かな。母が死に父から東京から寮へ投げ込まれた屈折した宮田はいいとして、母とその愛人を嫌う奥沢がひどい目に会ったりしないかと心配しながら読み進んだが、総じて悪い人が出てこなくてよかった。

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2025年01月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

中高一貫女子校の中身。こんな感じだったなあと思い出して、懐かしくなった。
宮田や奥沢のように、目に見えるほどの良いライバルで常に競っていたような子はいなかったが平和ボケした教室の雰囲気はまったく同じだった。宮田はプライドが高すぎるが故に、自身を苦しめ母親の呪縛から解かれないのだと思った。最後はいい感じに終わっていたが、結局奥田のお母さんは再婚したのか、奨学金はどうなったのか書かれていなくてあやふやだった。そこが1番気になったのに。

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2024年01月12日

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