あらすじ
「東京都には“新宿”が2ヵ所ある」「“近江”を“おうみ”の読むのはなぜか」「北海道に山梨・鳥取がある謎」「“隅田区”のはずが“墨田区”になったワケ」…
地名は、ふだんその存在を気にすることがないくらい当たり前なものです。しかし地名にはそう呼ばれるようになった理由があります。いつも見聞きしている地名も、調べてみたら意外な事実や歴史が潜んでいるかもしれません。本書では、難読地名や珍地名だけでなく、自然地名や文化地名の由来、地名の決め方、地名に使われている文字など、気になる地名のあれこれを多角的・多面的に探究し、その真相を明らかにしました。収録されている地名も豊富なので、きっと読者に馴染みの地名も登場するでしょう。身近なテーマを入り口に、教養として知識を深めたい方から、ちょっとした地名マニアまで楽しめる一冊です。
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Posted by ブクログ
地名を探っていくと面白いことにあふれている。
利用する商品やサービスを提供している企業の中に地名から取っているものがある。
ニュースで話題になった牛丼の吉野家だが、創業者の松田栄吉の出身地、大阪府西成郡吉野(現大阪市福島区吉野)から来ている。
シューマイで有名な崎陽軒の崎陽は、長崎の別称。創業者の久保久行が長崎出身。
中には海外の通りから取っているものもある。コーヒーチェーン店のドトールは、ブラジルにあるドトール・ピントフェライス通りに由来。
その理由は、創業者の鳥羽博道がコーヒーを学びにブラジルのコーヒー農園で働いていたときに住んでいた通りだから。
地名の中には見たままを表しているものもある。
兵庫県にある六甲山は、大阪から見て向こう側にある山の意味で「むこうやま」、これに感じを当て、音読みして「ろっこう」と呼ぶようになった。
各地の気になる地名を見ているといろいろあるなあ。その中に秋田県仙北市にある乳頭温泉郷も載っている。
旅行サイト「じゃらんネット」のアンケートで東北ナンバーワンに選ばれたことのある温泉。
乳頭山は、この山が女性のあのふくらみのように美しい姿をしていることから由来している。
しかし、乳頭山は秋田県側の呼び名で、岩手県の人は烏帽子岳と呼んでいる。
どちらにしても男性、特に性に目覚めた中高生にとっては気になる山だろう。