あらすじ
頂と底。善と悪。生と死。
彼の波瀾万丈の人生は、「柔術」そのものの物語を見るかのようだ。
――中井祐樹 推薦!
コナー・マクレガー(元UFC2階級同時王者)絶賛!
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《アルティメット大会に震え、VTJとPRIDEに熱狂し、あの日の「ヒクソン」を畏怖したすべての人に贈る》
父エリオや兄ホリオンとの確執、闘いなき「競技」へのまなざし、離婚と再婚、日本での特別な時間、早世した息子ホクソンへの想い――。
13歳で学校をドロップアウトし、ストリート団に身を投じた若き柔術家は、亡き兄ホーウスに代わり一族最強を継ぐと、バーリトゥードの道を選んだ。
ヨガの呼吸法を体得し、全能のファイターとなった男はリングを降りたが、家族への想いを胸に、いまなお世界中で柔術の発展に寄与しつづけている。
ニューヨークタイムズ、ウォールストリートジャーナル、USAトゥデイでベストセラーとなった話題の書
これから先、数百年後も数千年後も永遠に格闘技史に名前が刻まれる究極のファイターである。
──作家・増田俊也(「解説」より)
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【目次】
■序文
1……グレイシー一族
2……グレイシー一家に育つ
3……捕食者と獲物
4……不動の心
5……切磋琢磨
6……渡米
7……日出ずる国
8……パラダイムシフト
9……荒廃
10……再生
■エピローグ
■謝辞
■解説──増田俊也(作家)
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Posted by ブクログ
ヒクソン・グレイシーの本。
あの頃は何でも神格化された時代だった。ただヒクソン柔術は黒船だったし、あれ以来リアルファイトを希求する動きが出て今日の格闘ブームに繋がっている。
ヒクソンは自伝を幾つか出しているがこの本が1番濃くて網羅的だ。
彼の兄ホーウスに打ち勝ってしまう&死別についても書かれている。ヒクソンは長男を亡くしている。彼の栄光には少し闇もある。それがキム夫人との離婚である。
彼は若い頃に不貞を働いていた事を公言し、又不仲であった事も赤裸々に書いている。
ただ驚くべくはその後自分の娘に近い年齢の女性と再婚している事だ。
彼のヨガの師匠であるオーランド・カニ(動物の動きと呼吸法、バイオジムなスティック)についてもページを割かれて書いてある。確か高田選手も火の呼吸(クンダリーニヨガ)を練習していたような。今の総合格闘技者はヨガをやったりしないのかな?
ヒクソンの日本への敬愛も書かれている。今更ながらワイルドなブラジルのリオで育ったヒクソンが日本文化の繊細さを理解したのだろうか?そこは不思議な気がする。
今柔術をしようという気にはならないがあと数年生き延びればグレイシー柔術だけは習ってみたい気はする。