【感想・ネタバレ】大修院長ジュスティーヌのレビュー

あらすじ

「童貞を守る必要はないと思います。私は、性行為を不浄だとは思いません。それは、人間らしいことです。もっと言えば聖職者にも、人間として性を楽しむ権利があると思います」(本文より)。性愛を肯定する異端の女子修道院長は、聖女か淫蕩の魔女か? フランス革命下に生きた3人の豪胆な女たち…大修院長ジュスティーヌ、侯爵夫人ドニッサン、娼婦ティティーヌ。美貌を駆使し、熱狂と快楽と陶酔の波をどう切り抜けてゆくのか。エロティシズム溢れる歴史ロマン官能3篇!

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Posted by ブクログ

1999.9.10 1版 476
神聖母修道女会に調査に行った修道士が三人とも戻らない。真相を確かめるべく修道女会を訪れた聴罪聴聞僧バルと見習い修道士アンドレの前に現れた大修院長ジュスティーヌの秘密とは何か?人間の性を認めその快楽を許す教義と、峻厳な禁欲を強いる教義との対決の果てに、白日のもとにさらされた人間の姿とは。解説・舛添要一
大修院長ジュスティーヌ・侯爵夫人ドニッサン・娼婦ティティーヌ

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

フランス革命を時代背景に、3つの女性の性をテーマにした中短編集。
一番最初が標題の小説なんだけど、本当にこの時代のキリスト教の教義って人間を戒律で雁字搦めにして、幸福を目的としてないな、って思った。
むしろ、それが原因で自然な人間の感情の発露を無理やり押さえこんで不幸にしている、って思った。
扱っているのは性の問題だけど、なんかどの話しも読んでいてジーンときてしまった。
どのお話も、抑圧されて歪められた性のお蔭で、人生が狂ってしまったような、そんな印象を抱いた。
興ざめだったのは、解説・・。
舛添要一なんだけど、どうしてこの人に解説を頼んだのかな。
いくら革命時のフランスが舞台とは言え、この人の解説はこの人の見地から見たもので、結局の所、男の政治学者らしい見方って感じがし、この小説の本質からはかなりかけ離れた解説になってる気がしたな〜。
私はこの本を読んでいて、女性哀史を思い出してしまった。。
でもこの本で描かれているのは、女性の性の問題だけでなく、革命を背景にしている事で、もっと広くて深いものを含んでいると思うけどね。
面白く、また新しい物の見方を教わった気がします。。。

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2009年10月04日

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