【感想・ネタバレ】少女漫画家 「家」の履歴書のレビュー

あらすじ

あの傑作は、こんな「家」から生まれた! 少女漫画家12人が明かす、家族・仲間との忘れえぬ日々

水野英子
赤塚不二夫、石ノ森章太郎と過ごしたトキワ荘と、『ファイヤー!』が私の青春

青池保子
「結婚せず仕事を」。『エロイカより愛をこめて』で覚悟を決めて購入したマンション

一条ゆかり
まるで『砂の城』のヒロイン。自ら設計した吹き抜けと煉瓦の台所のある家

美内すずえ
『ガラスの仮面』のような「劇団」体験をした、女ばかりのカンヅメ旅館

庄司陽子
デッサンの基礎を養ってくれた母のために作った『生徒諸君!』御殿

山岸凉子
鬼門に玄関が……“奇妙なこと”が続く国分寺の家で描いた『日出処の天子』

木原敏江
『摩利と新吾』から命名。蓼科の「縞りんご荘」の自然が生んだ数々の名作

有吉京子
『SWAN―白鳥―』を四十年以上描き続ける体力を培った築二百年の古民家と金峰山

くらもちふさこ
描けば描くほど元気に。母の故郷を描いた『天然コケッコー』で克服した病

魔夜峰央
『翔んで埼玉』の所沢、パタリロ的諧謔とバンコラン的美意識を宿した家

池野恋
幼い頃から多世代同居。「見守られている安心感」が生んだ『ときめきトゥナイト』

いくえみ綾
『潔く柔く』執筆中の父の死。気分転換で作ったイングリッシュガーデン

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Posted by ブクログ

短めで読みやすい。ほぼベテランの人ばかりで本人の話を聞く機会あるとは思わなかった。田舎から上京組はやっぱり野心あるというか、みんな上がりは目黒世田谷吉祥寺なのはステータスなの?東京生まれや生まれた場所にそのまま派の方が共感出来るんだよな。これからの時代は漫画で当てて家建てるのも難しいのかな〜。

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2022年11月18日

Posted by ブクログ

週刊文春連載の「家の履歴書」から少女漫画家の記事だけを集めたもの。思い出の家、子の夢を応援する家族の絆が胸を打つ。

週刊文春で読む本コーナーより、本書でまとまったものを読む方が深い感動がある。

一人の力で漫画家になるわけではなく、意図の有無を問わず家庭を始めとした周囲の環境の影響が大きいことが分かる。

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2022年10月14日

Posted by ブクログ

時代的に貧しい幼少期から

ハングリーな気持ちをもって

漫画家を目指し そして成功した大先生も多く

家にかける力も半端ない

豪華に立てたり 別荘をもったり

夢を実現してますね
すべて 各先生方の手によって

お家のスケッチが入るのが嬉しい

往年の名作を読み返したくなること間違いなし

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2022年04月18日

Posted by ブクログ

暮らした、過ごした、選んだ「家」から語られる、
少女漫画家たちの生い立ちや家族、仲間、仕事の履歴書。
水野英子  青池保子  一条ゆかり  美内すずえ
庄司陽子  山岸涼子  木原敏江   有吉京子
くらもちふさこ  魔夜峰央  池野恋  いくえみ綾
その「家」での暮らしや家族は、どのように少女漫画家たちに
影響を与え、その仕事へ向かわせていったのか。
生い立ちも、暮らしも、家族関係も、様々な彼ら。
少女漫画家になるきっかけも様々だけど、
彼らに共通するのはマンガへの想いと熱情。
マンガに親しみ、マンガを描き、苦難があっても虎視眈々と、
この道こそが我が道と、突っ走る姿の潔いこと。
そして「家」の重要なこと、大事なこと。
思い出の間取りと共に語られる「家」は、
家族との関係や思い出が詰まった「家」。
夢を追い求めるきっかけが詰まった「家」。
夢の、理想の「家」の追求や暮らしやすさを求めての
引っ越しの数々。人気漫画家の収入、恐るべし!
山岸涼子の「家」は『ケサラン・パサラン』の元ネタだなぁ。
また、池野恋のように、その地の「家」に留まり、
家族との繋がりを大事にして暮らす、姿もあります。
なによりも皆さん、元気で精力的に活動しているところが、
さすがだなぁ。いや、羨ましい限りです。

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2022年03月18日

Posted by ブクログ

これは面白い。登場する12人の作家のうち、昭和20年代生まれの女性作家が大半で、エネルギッシュな方々が多い。
家の話といいつつ、キャリア論としても大変面白い作品でした。

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2022年02月20日

Posted by ブクログ

週刊文春に2004年から20021年に掲載された「家の履歴書」から1970年代までにデビューした12人の少女漫画家の記事をまとめたものです。水野英子、青池保子、一条ゆかり、美内すずえ、庄司陽子、山岸凉子、木原敏江、有吉京子、くらもちふさこ、魔夜峰央、池野恋、いくえみ綾と錚々たる名前が並びます。幼少期に住んでいた家の間取りから家族のお話、そしてデビューまでのお話などとても興味深い内容でした。好きな作家さんがいたら読んで損はない内容です。

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2022年12月05日

Posted by ブクログ

少女漫画の黄金期である1970年代までにデビューした豪華12人の漫画家が語る「家」の履歴。

出身地や育った環境など知ることがなかった経歴が、この履歴書でわかる。
やはり皆様、子どもの頃から映画をよく観たとか…
古本屋さんの常連だったとか…。
絵を描くのが好きだったとか…。
大好きなもの、夢中になるものがあって、漫画家となっている。
幼いころから住まいもいろいろと変わられて、けっして裕福ではなかった頃を経験しながらもみんな素敵な家を手にしている。
それぞれに思い出のある「家」の間取りも描かれていて。
それも見ていて楽しめる。
青池保子さんの生家の間取りは、人物の動きまで細かく描かれていて、凄い。凄い。
布団の中で寝ている様子とか父の部屋で碁をやっている姿。
外で作業をしている人のヘルメット姿。
ほんとうに丁寧で。溜息もの。
凄いなぁ、と思いながら懐かしき漫画家さんの履歴に自分の少女時代を振り返ったりしてみた。

小学時代は、りぼんやなかよし。
中学時代は、別冊マーガレットにはまった世代なので。
今なお活躍中の先生方、尊敬します。

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2022年06月05日

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切り口が面白い。

この当時、漫画家になることは結婚しないことになる可能性が高かったんだなあ。

子供時代、心を育んだ原点の家の話や、大人数で手作業してマンガを仕上げるために若くして買った家の話など、漫画好きには本当に嬉しい裏話がいっぱい。
挿し絵というか、家の間取りはご本人によるものが見たかったなー。
妹尾河童さんみたいに、こまかく書いてほしい。

青池さん、池野さん、美内すずえさん、など大好きな作家の心のうちが覗けて、すごく贅沢だった!

追記。里中満智子さんが若くしてデビューされたことは、たくさんの若い才能を喚んだんだなあ。凄い。

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2022年06月09日

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どれも昔読んだことのある、かつ半分くらいは持っている、時代を作ってきた少女漫画家たちの「家」にまつわる話。時代もあるけどなかなか壮絶だったり、逆にこんな家だったらと思ったり。作風にその人それぞれの履歴、出るよね

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2022年05月07日

Posted by ブクログ

少女漫画家たちの住んできた家、作品が生み出された背景が聞き書きでまとめられていて、興味深い。子どもの頃から楽しませてもらって、絵も描けてお話もつくれるなんてすごい!と尊敬してきた方々の素顔がのぞけて、ファン冥利につきる。女性が働いて自分で家を建てるってかっこいいなー、という感想も。

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2022年04月19日

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水野英子、一条ゆかり、池野恋、美内すずえなど少女漫画黄金期に活躍し、今も名をはす少女漫画家12人の「家」を通して、作品がどのような環境で生まれたか知ることができた。そして妄想した。
すべての方を知っているわけではないのですが、彼女(彼)らの作品に夢中になって少女時代を過ごしたので、お宝のような一冊でした。驚いたのが20代前半で、家やマンションを買ったり別荘を買ったりしていること。そういう時代だったのかな? 特に一条ゆかりさんの話が面白かったです。

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2022年03月15日

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「週刊文春」の人気連載「新・家の履歴書」から主に70年代から80年代に活躍した少女漫画家の登場回をまとめた本。
取り上げられてる作家は水野英子からいくえみ綾まで幅広いがいずれもいずれも誰もがその名を一度は聞いたことがあるだろう大御所揃い。流石文春といったところか。
内容は「家」をテーマに自分の過去を振り返るというもの。庄司陽子、「生徒諸君」でめちゃくちゃ儲けてたんだなとかいろいろ興味深いが、池野恋が岩手県花巻の生家で未だに暮らしてるというのに吃驚。生まれた時から孫のいる現在までずっと同じ家に暮らしているとのこと。

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2022年03月07日

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星3.5。

すごく面白いテーマだなぁと思いながら手を伸ばし、あっという間に読み終わった。


一言で言えば、漫画家の履歴書。
キレイにまとまりすぎている気がする。
もっと深く、長くツッコんで読みたかった。

よく知っている方もいれば、お名前だけの方もいるが皆さんマンガへの想いが深く熱い人々だった。
仕事にやる気がどうしても出ない時や、
何が読みたい漫画を探したい時に参考にしようと思う。

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2022年02月27日

Posted by ブクログ

少女漫画黄金期までにデビューした漫画家12名の、住んだ家にまつわる思い出。
ご本人の談話を、編集してエッセイ的な文章にまとめられている。
水野英子、青池保子、一条ゆかり、美内すずえ、庄司陽子、山岸涼子、木原敏江、有吉京子、くらもちふさこ、魔夜峰央、池野恋、いくえみ綾といった、レジェンドたちだ。
(少女漫画を読んで育たなかった自分にも、お名前はかねがね…という方々。)
その思い出の家の間取りも、イラストで再現されている。
再現イラストは、残念ながらご本人の手になるものではないけれど。

デビュー前後、実家で描き始めた環境が面白い。
漫画なんて、と親に反対された人もいれば、家族が協力的で、作画やマネジメントを引き受けてくれる人もある。

時代の違いは随所に感じられる。
まだ戦争の影響が残っている時代なんだなあ、と改めて感じさせるエピソードも多い。
たとえば、大陸から引き揚げてきた家族で、ただ一人自分だけ「内地」で生まれた、などという庄司陽子先生のエピソードを読むと、50年代はおろか、その後20年くらいは、まだまだ「戦後」なんだな、と思う。

それから、女性が仕事をすることへの社会の風当たりも、今とは全く違う。
一般的な仕事でもそうだろうが、ましてや漫画家で、しかも多くの人が10代でデビューするのだ。
まだまだ、漫画の地位も低い時代に。

仕事が軌道に乗り、アシスタントを使うようになると、「若者が夜遅くまで集まり、よからぬことをしている」などと思われ、居づらくなったりする。
そのせいもあるのか、多くの人が、20代くらいで家を建てたり、マンションを買ったりする。
最初はえっ?その若さで!と思ったが…。
比較的早い時期からヒット作を出したレジェンド作家たちだから家を買えるのだろうが、そういう選択をせざるを得なかったことは、やはり重い。

家が切り口になっているけれど、それぞれの人の半生がたどれ、興味深かった。
第二弾はあるのかな?
池田理代子さんとか、大和和紀さんとか、入っていても不思議でないレジェンド作家はまだまだいる。

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2024年02月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

昔は少女だった大御所漫画家のデビューにまつわるお話と思い出に残る家。間取りが描かれていてわかりやすい。
豪邸ありワンルームあり面白い。

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2022年06月22日

Posted by ブクログ

家の記憶はその人の育った環境で、その人の根幹となる部分が形成されていった過程といえるかもしれません。本書の少女漫画家さんは多少なりとも作品を読んだことがある方々ばかりで、家についてのエピソードはとても興味深かったです。水野英子さんはトキワ荘にいたことがあったのですね。短い間とはいえ濃密な時間だったでしょうね。山岸さんの社宅エピソードは怖かったです。気にしなければそれまでですが、悪い事が起こる場所ってやはり何かあるのかもしれません。

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2022年05月28日

Posted by ブクログ

姉に教えてもらって即購入。知らない先生もいるが面白かった。もっと私の知ってる先生たちのものを読みたい

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2022年04月28日

Posted by ブクログ

『週刊文春』の連載「新・家の履歴書」
その中から少女漫画家をとり上げた回を
まとめた本です。

トキワ荘に住んでいたこともある
水野英子から始まって
地元で暮らし続ける、いくえみ綾まで。

漫画家さんって、昔は売れると上京して
仕事部屋でアシスタントさんと
飲食共に頑張る!
みたいな感じだと思っていましたが
池野恋がずーっと岩手から出たことないって
はじめて知りました。
締切とか守るタイプじゃないと無理そう…。

それぞれの思い出の家の間取りも楽しかったです。

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2022年03月12日

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