あらすじ
社会は大きく変わっているのに学校教育は昔のまま。
このことに不安と不満を持っている日本人保護者は多い。
海外も昔は日本と同じく「知識詰め込み型」だったが、今は時代とテクノロジーに合わせた変化・進化が始まっている。
それを見るのに最適なのが、世界の教育法が集まっているマレーシアだ。
現地で教育関連の取材を続ける著者が、各種教育や最新カリュキュラムの紹介のみならず、これからの学校と教師の存在意義、親子関係のあり方など、日本人に選択肢を提示する。
子どもが自ら学びたいものを発見し選んでいく時代に、保護者はどのような態度で臨めばいいのか?
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
日本と海外では教育の仕方が異なることが性格や価値観の違いに繋がっているのかなと思った。国際的にクリティカルシンキングの授業が大切とされているなかで、日本は遅れをとっているとあったが、近年大学の推薦入試が増えていることが日本社会での成長だと感じた。知識詰め込み型の日本の教育が何に生きるのか疑問を抱いていて、得意なことを伸ばす海外の教育に魅力を感じた。できないことは補い合いあっていく、協力していく姿勢は企業だけでなく日常生活でも大切だと思った。
Posted by ブクログ
個人によって合う教育は違う。
選べることが大事だと感じた。
従来型教育ができた背景が分かり、納得。
教育システムの世界との違いも驚いた。
日本もバリエーション豊かになっていくのだろうか。なってほしい。
Posted by ブクログ
ベストな教育はないとはいえ、とても参考になった。
人には勉強のクセがそれぞれある。
子どもは自分たちをすぐに超える。
そう思って、子どもを観察したい。
Posted by ブクログ
マレーシアに滞在し、息子さんが様々な学校に通う中で、現地の教育事情から世界のトレンドを掴み、自身の成長までを描く良書。
これまで、漠然としたイメージだけで考えてきた子供の教育を、具体的に考えるきっかけをくれた一冊。
Posted by ブクログ
他国と比較することで見える日本の教育には驚愕でしたが、他国やマレーシアでの教育のあり方、考え方は先が読めない時代にとって必要なことだと思う。
特に4つのCは今の社会でとても必要と痛感。
この本は教員、親に向けてのメッセージも沢山あり勉強になりました。
Posted by ブクログ
世界の教育のトレンドを知るのによい書籍です。教育も多様性の時代。ここでも日本のしくみはガラパゴス・・・。個人的には日本の教育は悪くないと思う、実践的な英語力を必須にすれば。
Posted by ブクログ
子ども自らが教育を選ぶ時代にきている。教師や親はそれを後押しするだけ。そして子どもに何かを学んで欲しかったら親がまずやってみて、その物事の楽しさ、苦労を身をもって実感することが重要であると、つくづく思う。
自分は日本一律型の教育に嫌気がさして途中逃げ出したりもしたが、それが正解だったと改めて感じる。マレーシアで多様な教育の洗礼を受けたらまた今とは全く違う生き方だったはず。
無料で大学レベルの高等教育が受けられるようになった今では学歴は意味のないものだが未だに日本含む様々なところでは学歴信仰が存在している。学び続け自分をアップデートし続ける人間でないと情報に翻弄され続けてしまう。
Posted by ブクログ
世界を見渡すと教育システムの幅の広さが感じられるなと思った。確かに日本の教育は遅れているかもしれないが、学力の底上げに関してはかなり貢献できているのかなと感じる。
新書という制限には収まりきらないのかもしれないが、「選択肢が増えた時代の教育」のデメリットとかダークサイドの面をもう少し取り上げてくれると、より教育についての考えが深まるのかと感じた。
Posted by ブクログ
「差別はいけません。人は皆、○○○人間なのだから」この○○○に、ひらがな3文字を入れるとしたら、どんな言葉を想像しますか?
と、日本の学校の先生方に尋ねると、経験年数の違いに関わらず、8割以上が「おなじ」と答える。
「ちがう」という言葉を入れることも可能ですよね。というと、驚きのどよめきとともに頷かれることも多い。
日本の学校では、「みんな違ってみんないい」などという言葉は、あっという間に受け入れられ、広がるけれども、実際の教員としての言動と結びついているかどうかというと、そうでもないというのが現状なのではないか。
この本は、海外の様々な学校教育の選択肢を紹介しているけれど、「わかっちゃいるけど・・・」、「学習指導要領には、もうすでにそういう考えが反映されているけれども・・・」という気持ちは拭えない。
自分自身が受けたことも、したこともない教育を実現しようというのは、一人の実践としては可能でも、それが学年、学校、組織全体でというのは、どうアプローチしたらよいのか、考えさせられるきっかけをもらった本だった。
Posted by ブクログ
日本以外に目を向けてみればいろんな学びの場があることを広く教えてくれる一冊。日本では「学校=学び」でそれに馴染めないと不登校というネガティブ表現をされてしまい親子共に孤立してしまうイメージがあるけれど、いろんな選択肢があると気づかせてくれる。だが、著者も記載してくれているとおり、フリースクールなどは自ら好奇心や学ぶ意思がある子には適しているけれど必ずしもそういう子ばかりではない。子どもの好奇心を満たせる居場所に巡りあえるかが鍵。
Posted by ブクログ
今までは答えのある時代の教育。これからは答えのない時代の教育をしていかなければならない。学校教育が「よりよい社会生活をおくるため」ために存在しているのであれば、未来の社会に対応することができる人材を育成していかなければならない。日本では、現状、学校を頻繁に変えたり、自宅だけで学ぶということは簡単なことではない。世界からみると、多方面において、確かに日本の教育は遅れをとっているかのように感じられるが、日本の教育は悪い面ばかりではないため、世界をリードする教育が日本から生まれる可能性もあると思う。
Posted by ブクログ
今の時代、情報のつめこみはいらない。
情報の意味を理解したり、重要なものを見分けたり、情報を使って世の中を幅広く捉える能力が必要。
4つのC コミュニケーション、コラボレーション、クリエイティビティ、クリティカルシンキング
学び直しは必要、新しいことにチャレンジしていこう。
自分の意見を伝える練習、バイアスも意識していこう。
子どもがハッピーであるかを大切に、プレッシャーを与えず、子どもにあった選択肢を提供できるように、子どもの観察力を鍛えよう
自分の強みを早くから理解できる子どもになれるように、没頭できるような環境づくりをしよう
保育園の先生の話など、第三者の子どもの観察意見も参考にしよう
Posted by ブクログ
・子どもが教育を選ぶ時代とはどのような時代か?
・マレーシアの教育の特徴は?日本への教育の示唆は?
という問いにパッと答えが浮かばないなぁという人はぜひご一読を。
ただ
終始、マレーシアは先進的で教育が選べてすごい、日本はまだまだ
という論調が展開されますがもう少し日本の教育事情も深めて書いてほしかったです。
(転校しやすい通信制高校の事情など)
Posted by ブクログ
「学校に行かねばならない」という概念は、揺るがされる。バカロレア、ホームスクール、独学など、様々な機会はある。しかし、最後は本人の「学びたい」という気持ちがなくてはどうにもならない。
Posted by ブクログ
著者のマレーシアでの子育て経験をベースに、世界の教育事情について書かれてある本。
正解がないことに親がなれること、没頭力(没頭するだけの余白もつくる)、世界中の優良なコンテンツにアクセスするための英語力、自分達も主体的に関わって変えていくことを楽しむ、そして何よりも『教育を選択する責任を子供自身も体験を通じて学ぶ』。
刺さるメッセージがたくさんあった。
自分の子供の教育を考えるにあたり、読みっぱなしではなく自分なりに消化して前に進めたい。
Posted by ブクログ
・日本と海外の公教育の比較
・英語が理解できて、インターネット環境があれば、世界中どこにいても学習できる。
・じゃあ学校って不要?
・子供たちに学びの選択肢を増やしたい
Posted by ブクログ
この方の本は、終始日本は遅れている、マレーシアはいろいろな教育が選べていいという論調であることははじめに心得た方がよい。
・自分が受けた教育を子どもに押し付けてはならない。
彼(彼女)はあなたとは別の時代に生まれたのだから。
・教育現場が変わらない5つの理由
①親も先生も自分が受けた教育者を基準に考える
②現場の先生も「従来型で教育を受けているので、
新しい「21世紀がた」教育者への理解や移行に時間がかかる
③教師と生徒が「対等」でないと、
「21世紀型」教育は難しい
④日本企業の採用基準
体育会系が人気な日本企業
⑤親や生徒が「大学への最短距離」を目指す傾向がある
・21世紀型の特徴
4つのC
コミュニケーション
コラボレーション
クリエイティビティ
クリティカルシンキング
・オンライン教育に向いているのは
「自走型」で好奇心旺盛、
「学びたい」ことがあるタイプ
孤独に強いなどリモートワークに向いている性質とも近いかも
一方、受動的な教室スタイルを好んだり
仲間と競うことがモチベーションになるタイプも。
生徒の性格や授業内容の特徴によって
使い分けられるのが理想
・誰にでも合う完全な教育は存在しない
Posted by ブクログ
マレーシアで暮らしていた母の子育て奮闘記。
尊敬する工藤勇一氏が推薦されているので読んでみた。「いろんな教育の形態があるから、子供に選ばせてあげるといい」以上である。
Posted by ブクログ
【今後必要な能力】
「批判的思考・コミュニケーション・協働・創造性。なかでも最も重要なのは、変化に対処し、新しいことを学び、馴染みのない状況下でも心の安定を保つ能力になるだろう。」
今後どのようなスキル・能力が必要になるかは分からないが、絶えず学習する力があれば、変化した状況に合わせて学ぶことができるはず。子どもたちの個性・適性に合わせて、学習方法・学校を選択することが大事だし、そのためには多様な選択肢があることが望ましい。これは、「塾歴社会」で述べられていることと同じである。
…そこで、我が家に当てはめて考えてみる。この著書で述べられているように、どの学習方法を選択するか、全てを子供に委ねるのは正直難しいことではある。が、子供が自ら自分を顧み、個性・適性について考える時期として、中学というのが妥当なのではないかと考えている。だから、親として小学校は子供の様々な可能性を潰さない、そのような選択が必要だという結論に達した。
私自身は思考力・コミュニケーション力が大事だと思うし、子供にはそうあってほしいと思うが、やはり向き不向きはある。この本の中で述べられているように、いろんなタイプの人を活かしつつ、協力してプロジェクトを進めることが大事。そういう考え方、大事。
【英語の必要性】
将来自動翻訳が普及するとは言え、当面英語ができることにより様々な学習リソースにアクセスでき、学びの範囲が広がるということは確かだろう。また、やはり自動翻訳ではなく、直にコミュニケーションを必要となる時もあるのではないか。
【PISAランキング】
「PISAランキングで上位に入る国と、起業の盛んな国とは反比例である。」PISAでは知識だけでなく、思考力・応用力を問う問題も出題されると言うが、ここで測定される能力が社会に出て必要なものと乖離があるのではないかという問題提起である。「日本の教育はダメじゃない」の中で、日本の教育がダメじゃない根拠として、PISAランキングが引用されているが、その根底を揺るがす問題提起である。また、PISAランキングと自殺率との関係についても言及されている。
Posted by ブクログ
マレーシアで主に子育てをする筆者の方が、長男の経験をもとにしながら、いろいろな学校等を取材して書いていると思われる。
学校、とひとくちに言っても世界の学びはさまざまで、世界が急速に変化しているのと同様、子供も急速に変化していて、学校というシステムの難しさを改めて感じる。
答えのないことを議論し、興味のあることを突き詰めていくことが、世界の教育でも当たり前になっていることが、著書内でも何度も書かれ、説得力を持って迫ってくる。
一方で、筆者の長男の方が理系だったこともあってか、歴史の重要性みたいなものが書かれていないのが少し気になった。歴史は詰め込み型教育になりやすい教科だけれど、今の世界の情勢だって、大きな歴史の末にあるもので、過去を振り返り、技術の大元を辿り、技術の使われ方がどういう経緯に基づいたものかを知らなければ、間違った使われ方をする危険性がある。答えのない問も、必ず過去に議論された歴史があり、過去の答えはその時その時の環境によって作られている。そして、それを知っているのと知らないのとで、下された最終的な「判断」は大きな違いを生む。答えがなくても、私たちは自分にその問いが降りかかって来れば、ない答えの中から一つを選ばなければならない時がある。そういう部分に、もっと言及があっても良かったのではないかと思った。