あらすじ
阪神大震災が起きたその朝、700キロ離れたN県警で幹部の一人、警務課長の不破義仁が失踪した。人望も厚い筆頭課長がなぜ? 組織を大きく揺るがしかねない事態に、本部長以下幹部らはそれぞれに手がかりとなりそうな情報を調べるが、保身や対抗意識から駆け引きや情報戦の応酬に陥ってしまう。不破の安否はおろか、蒸発か事件かも判らぬまま時間が過ぎ――。組織と個人の本質を鋭くえぐる本格警察サスペンス。
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Posted by ブクログ
2017年51冊目。
これこそ横山秀夫とも言うべき作品。
最初は役職名と人物像を一致させるのに必死だったけど、それぞれの心理描写が丁寧でどんどん引き込まれ、あっという間に読破。
それにしても県警トップが揃いも揃ってこんなかぁ・・と冷静に考えるとどうしようもない屑だらけで嫌になった。
最後どうなったんだろう・・。
「見て見ぬふりをしない」を貫けたのか。
Posted by ブクログ
警察内部のキャリラノンキャリの抗争。
警察情報に詳しくないとなかなか難しい小説
終わり方が自分は気に食わなかった。
映画もあるらしい
Posted by ブクログ
【震度0】 横山秀夫さん
近畿地方で大地震が起きた。神戸は震度6と発表があった。
被害者の数はうなぎのぼりに増えていく。
関東のN県警も、いつ出動命令が出てもいいように応援体制を
整えなくてはならない。
そんな最中、人事を司る警務課の筆頭課長が突如失踪した。
人望の厚かった警務課長突然の失踪はN県警の幹部にとって
は大問題だった。
この事件が出世への失点と捉えるキャリアの部長。
退官後、天下りの青写真が消えると心配するノンキャリアの部長。
各々の幹部が地震の対応もそこそこに、すねの傷を隠しつつ、
腹を探り合い、駆け引きを繰り広げる。
☆
お互いの保身と出世のために警務課長の失踪をひた隠しにする幹部たち。
自らの保持している情報を隠匿し、他者の情報を盗もうとする一種の権力闘争。
そこには警察官としての正義は無い。
読みやすい本でした。(^^)v