あらすじ
高校の社会科で、従来の日本史、世界史を総合した近代以降を扱う新科目「歴史総合」が始まるのに合わせ、1945年生まれで戦後をともに歩んできた「終戦っ子」教授が、長年にわたり大学で講じてきた戦後史の集大成となる最終講義を開講。既成の日本史・世界史教科書の記述を組み直すのではなく、歴史研究の最新知見を盛り込んだ上で、年表や図版、コラムを多数取り入れて構成。「歴史総合」のサブテキストとしてだけでなく、大学生や社会人にも役立つ戦後史再入門の一冊。
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Posted by ブクログ
高校で世界史・日本史を中途半端にしか履修していない(世界史B・日本史Aを留学までの3ヶ月)わたしでも、すらすら読めた!戦後〜平成終末までの世界・日本の主な出来事や、総理の遂行したこと、安保の問題、SDGsまで、経緯なども大変わかりやすかった。たぶんもっと深く掘ることはできるだろうが、歴史総合に合わせた内容になっており、誰にでも大変わかりやすい仕上がりに。学び直しをしたい大人にもおすすめ!
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<目次>
第1章 第二次大戦と日本の敗戦
第2章 占領下改革と新憲法
第3章 戦後復興と朝鮮戦争
第4章 日本の独立と五五年体制成立
第5章 安保闘争から高度成長へ
第6章 ベトナム戦争と世界
第7章 高度成長の矛盾と石油危機
第8章 七〇年代のヨーロッパ
第9章 七〇年代のアジアと日本
第10章 イスラム勢力の台頭
第11章 新自由主義と日本の大国化
第12章 ペレストロイカと冷戦終結
第13章 中国の改革・開放と東アジア
第14章 ポスト冷戦の日本
第15章 二一世紀に入って
<内容>
「歴史総合」入門と銘打っているように、戦後史を日本を基軸に世界史とつなげて語った本。大変読みやすく、端的に事実がまとめられている。日本史を語るにも、世界史との接点を抑えられているので使えるだろう。
Posted by ブクログ
2020年代、国際情勢は暗澹たるものになっている。
ロシアによる、ウクライナ侵攻。
イスラエルによる、ガザ虐殺。
アメリカによる、ベネズエラへの軍事行動。
アメリカ・イスラエルによる、イランへの攻撃。
「法の支配」でなく、「力による支配」が企図されるようになっている。
日本においても、中国による台湾侵攻が、懸念されている。
現在の世界情勢の最大の構図は、「米中の冷戦」なのだろう。
この「戦後史」の本を読んでいても、暗い出来事がほとんどである。
しかし、89年「米ソ冷戦」の終結が(まがいなりにも)宣言されたり、90年、ドイツ統一が実現したり、明るい未来を感じさせる瞬間はあったのだ。
国内政治においても、93年、「五五年体制の崩壊」など、新しい社会の価値観に変わる可能性を秘めた瞬間はあったのだ。
現状、嫌な世の中だが、時間が掛かっても、良い方向にバランスが変わる可能性はあると思いたい。
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本書には、国際ニュースの年表と、国内ニュースの年表が併記されている。
殺伐とした国際年表に比べれば、日本の戦後社会は、ずいぶん穏やかである。
もちろん、その中に、庶民の痛みや苦しみが多々あった。
「四大公害訴訟」などは、その最たる例だろう。
しかし何よりも、戦後81年、戦争がないことが、最も重要な点であった。
その年表を見ながら、ふと考えた。
「日本の戦後最大のニュースは何か?」
東日本大地震をはじめ、バッドニュースは、各人に選択肢があるだろう。
しかし、一番のグッドニュースは、「沖縄の本土復帰」の一択ではなかろうか。
これほどのグッドニュースは他にない。
なにより、日本政府と本土の人間が、戦前・戦中・戦後に、(現在に至るまで)、沖縄に強いてきた多大な犠牲を考えると、「沖縄に謝罪し、償う機会を回復した」ことこそが、本当に大切なことである。
しかし、日本国民に広くアンケートを取ったとして、「沖縄の本土復帰」は、上位に挙がらないだろう…。