あらすじ
上司はわかってくれない。部下は話が通じない。夫とは一緒にいるだけでイラつくし、二人でいるのに孤独……。これらはすべて「共感障害」が原因だ。脳の認識が違うため、他人が「普通にやっていること」が理解できず、結果周囲から誤解され、軋轢を生んでしまう人たちが存在するのだ。このような共感障害者と柔らかな人間関係を築くためにすべきこととは。脳科学から解き明かす驚きの真相。(解説・尾木直樹)
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Posted by ブクログ
以前、黒川さんの本を立て続けに読んだ時期があった。久しぶりである。
ADHDや自閉症スペクトラムの説明、特徴が書かれていた。
以前読んだ内容とかぶっている箇所もあり、まあいい意味での復習。
黒川さんは、自閉症スペクトラムとのこと。そういえば、以前読んでいて「黒川さんって人の気持ちがわからないんだろうな」(すみません!その時はわざとこういうことを書いているのだと思いました)と感じた内容が多々あった。
あ、でも黒川さんは裏がない人ということは十分に伝わってくるし、なんだか不器用な感じでそこがとても好感が持てます!
本書にもあるように、このような独自脳を持った人には天才が多い。歴史上の有名人など・・・。とするならば聞こえはいいが、世の中の独自脳を持つほとんどの方達はそんなかっこいい話では済まされないだろう。
自分に独自脳の自覚が十分ある人、身近な人が独自脳を持っている人、全ての人にお読みいただき、すこしでも明日からの過ごし方に安寧をもたらしますように。と思う。むしろ、地球上の人全てが認識フレームの違いについてこの本を読んで理解したら、世の中から戦争といじめがなくなるのでは?と思ったほど。
そして、独自脳というアメリカ由来の表現、とてもいいと思う。
また共感力の高い人から見たら、その人は低いし、低い人から見たら、高すぎるという客観的なご意見も、ただただうなづくばかり。
今は令和になって数年。
日本での〇〇症、〇〇障害、〇〇児、などのネガティブ名称を撤廃したほうがいいと思う。まずはこの私から、そのような名称から離れ、「〇〇型」の人、という認識を持たなければならないと強く感じた。
セサミストリートという教育番組の登場人物の中に、自閉症児も混ぜていることにも驚かされた。
黒川さんありがとうございました。とても勉強になりました。
それと、黒川さんも今までたぶんたくさんやらかしていると思うけどやはり「地頭」がよかったからこそ、歴史上の天才たちと同様に著名になられたのだろう。地頭って本当に大事。
Posted by ブクログ
マスク生活が続き、会話するときの表情が読み取れず、コミュニケーションが難しくなる時代。特に、スマホが生活必需品となり、ゲームなどでスマホ依存症の若者達とは、世代間ギャップがすごくなってきています。
脳科学という難しい話しを、わかるレベルまで降りてきていただいているのが、黒川伊保子さんの最大の魅力です。あったかい人間性が感じられます。
Posted by ブクログ
以前、夫のトリセツ、妻のトリセツという本を読んだのですが、今回も面白かったです。共感できない共感障害について色々解説してあります。昔からいる ADHD や asd の他に最近の子供の共感障害はスマホの進化と関係があるそうです。とりあえず授乳の時にスマホを見てはいけないらしいので、気をつけましょう
Posted by ブクログ
以前読んだ本ではあるけれど、あとがきにその後の研究結果も加筆した等のコメントがあったので改めて読んでみた。いろいろ面白かった。日本での自閉症の扱いは本当に改善されるといいと思う。
Posted by ブクログ
本書ならではの内容は、最後半にあります。Z世代のコミュニケーションの特徴がよくわかり、対処法も得られました。が、世代間交流の難しさを感じます。
Posted by ブクログ
共感障害という独自の定義から、対象の見え方の相違が軋轢を生む。携帯電話のメール、スマホの普及によりそのような世代がティピカルになる可能性があるし、双方で理解する気配りが必要との意見。いつの時代でも「今の若い者は、」は聞かれることで大騒ぎすることでもなかろう、というところでしょうか。2023.8.10
Posted by ブクログ
パラパラとめくったときに
「脳が違えば、見えているものが違う」
というのがあって
興味がわいたので読んでみた。
うーん。
脳は天性の働きのほか
環境で変わることもあるんですねぇ。
もしかしたら少しずつ
空気を読まないほうが普通になっていくのかな。
でもそれも、読まない人間同士なら
別のコミュニケーション手段が
発達したりするのかも。
きっと何でもそうだけど
今が過渡期だから悩ましいのかしら。
Posted by ブクログ
「いまどきの部下のトリセツ」みたいな内容を期待して読んだが、これに関しては第三章に簡単に書かれているだけで、あまり得られるものは多くなかった。
とはいえ、第一章、第二章には、著者自身の体験談など、興味深いエピソードが多く出てくるし、著者のコミュニケーションに対する考え方も面白く、納得のいくものが多かった。
しかし、終始、似非科学的な文章が気になって仕方がない。「脳科学」「遺伝子」「ミラーニューロン」といったそれらしい言葉を使っているわりに、裏付けとなるソース(論文等)が書かれていないので、本当に科学的に裏付けられている内容なのかどうかよくわからない。著者自身も、どういう研究をされているのかもわからない。公式サイトには「人工知能研究者、随筆家」とあり、脳科学者ではないのである。
「随筆」だと思えば十分に楽しめるし、書いてある内容も実際に実践的・臨床的には役に立ちそうにも思える。だからこそ、この不信感を与えるような表現は、もったいない限りである。