あらすじ
上司はわかってくれない。部下は話が通じない。夫とは一緒にいるだけでイラつくし、二人でいるのに孤独……。これらはすべて「共感障害」が原因だ。脳の認識が違うため、他人が「普通にやっていること」が理解できず、結果周囲から誤解され、軋轢を生んでしまう人たちが存在するのだ。このような共感障害者と柔らかな人間関係を築くためにすべきこととは。脳科学から解き明かす驚きの真相。(解説・尾木直樹)
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
さりげない気遣いが苦手な人の心理を知りたくて購入。
ADHDの友人と自分は、真逆の反応を示すことが多く、その違いが魅力的で尊敬していた。個人的に第2章が1番興味深かった。その子のことを全く共感出来ないことが多いが、共生は出来ている。みんなお互いに思考回路が違うことを知り共生できると理想的だなと思った。
以下、要約。
第1章:脳が違えば、見ているものが違う
暗黙の了解やマナーを具体例を交えながら説明
・時代(好まれるデザインや能力)
・地域(京都のリップサービス、大阪のからかい)
・性差(女性はプロセス指向、男性はゴール指向)
・脳の傾向(利き手)
等によってコミュニケーションマナーの正解、いわゆる「認知フレーム」は異なるので、人が自分と同じ感覚だと思い込むのは危険。
第2章:古典的な共感障害
脳の器質的な傾向から、周囲の人と共感出来ず、意図せず傷つけてしまうことがある。
◯自閉症スペクトラム
・autism=独自の認識フレームを使う人
「自分の殻に閉じこもって人を拒絶している」わけではなく、「独自なものの見方をするため典型的なコミュニケーションが成立しにくい」
・「要領よく捨てる」が苦手
詳細な情報を拾い過ぎるため、情報を取捨選択するのが苦手で、典型的な「認識フレーム」を分からない。とっさな判断が苦手。
人の動作や所作に過敏でノイズになるので簡潔に
・「勝ち負け」という概念がよく分からない。
◯ADHD
・ドパミン(前向きな好奇心)優位、それを抑制するノルアドレナリンの欠乏状態
・「認知フレーム」がシンプルで、「潔く切り取る」
判断は速いが、「関連性」の思考が弱いので思考過程を説明出来ない
「世間」の捉え方に準じて、単純な勝ち負けを気にする傾向がある。マジョリティのトップを狙うジレンマを抱えがち。
第3章:進化型共感障害
本作のメインテーマ
2章で取り扱った脳の器質的な傾向は無いが「共感力」が低い人
「共感力」は独立した個人になるため、成長とともに自然に減っていくもの。
また、脳は使わない機能は退化するもの。そのため幼少期からミラーニューロンを使う機会が少なければ、「共感力」は弱体化する。
IT機器導入の流れで対人関係を構築する機会が減り、コミュニケーションの共鳴反応が弱い若者が増えたのでは無いか。
「共感力」が弱い人でも「感情」はある。「やる気」が無い訳ではない。暗黙の了解を期待せず、ひとつひとつルール化して教えてあげるとお互い働きやすい。