【感想・ネタバレ】「毒親」って言うな!のレビュー

あらすじ

あなたが不幸せなのは毒親のせいかもしれません。でも、それは過去です。罪悪感・自己嫌悪は手放し、自分の人生を生きましょう。


精神科医の斎藤学氏は、「アダルト・チルドレン」という概念を日本に紹介した家族問題の第一人者。
アダルト・チルドレンは、暴力をふるう親やアルコール・ドラッグなどに耽溺する親のもとで、「子どもなのに子どもらしくいることができず、機能不全家族のなかで大人になった人」のことをさす。そのため「毒親」という言葉が流行してから「自分も毒親に育てられたACだ」という人が氏のクリニックを多数訪れる。

「親がこんなふうにひどい毒親だったので、自分はこうなってしまった」
「毒親を見返したい」
「毒親に毒だったと気づかせ反省させたい」

確かに、あなたの親は毒親だったかもしれない。
しかし、自分がアダルトチルドレンであると気づくことは、人生をやり直すための出発点である。
「毒親」という言葉を使うと、毒親に育てられたから自分の人生がダメになったという、宿命論となり、着地点となってしまい、そこには未来が見えない。
どこからが毒親かという線引きはできない。
毒親のせいにしていては、自分の人生が歩めない。
「もう毒親と言うのはやめませんか?」
自分の人生を取り戻すために、毒親からの卒業を促す一冊。

自分の親が毒親だったと気づくことは人生をやり直すための出発点である

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Posted by ブクログ

なかなかに独特な先生だというのは知っていたが、うーん、なんというか、言っていることに疑問はないのだけれど、読みにくいというのはあるかもしれない。

第3章くらいまでは確かに内容も学術的なのだが、あまりその必要性が感じられないものまでカタカナ語で表記されていて、しかもそれだと読者に伝わらない可能性を危惧してなのか、括弧書きで日本語名称を追記したりしている。だったら最初から日本語表記で書けばいいのになと思うことしばしば。その都度、ブチブチと文章が断ち切られるので、あれ?なんの話だっけと読み戻ったりして。
フロイトやクラインが多く引用されているので、精神分析が専門なんだなーと理解して読み進めていたが、何故か最後の2章は夏目漱石論みたいになっているし。まあ、著者が漱石ファンであり、尚且つ、漱石が親との関係に大いに問題があった中で育って神経症持ちになったということから、本書のテーマを解説するのにちょうどよかったのだろうけれど。
読み手としては、ん??なんだ?という戸惑いが隠せない。

言わんとしているところは理解できるし、臨床場面で参考になることもたくさん書かれているんだけれど、思いつくまま書いたって感じのとっ散らかった感が否めない。
過去に上梓されたものを大幅に加筆修正したものだそうだから、そのせいかもしれないのだけど。
もっと整理されていたら、読み手もスッキリしたのになあ、と残念な気持ちになった。

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2025年11月30日

匿名

ネタバレ 購入済み

「毒親だ!」と親を責めるのは反抗期のようなもの、というご主張はよくわかった。「毒親」は「理想の親」と同様、概念であり、実在しないという考えも理解できる。
しかし、自分の幼少期が不幸であったと「毒親」を恨む者は、大抵現在何かしらの不幸な状況(人間関係のつまずき)におかれている、その原因を「毒親」のせいにしている、という著者の主張には首をかしげた。
私が困っているのは他の人との人間関係ではない。(それらも多少はあるが)一番は他ならぬ親や家族との関係なのである。あのクセの強い人たちとどうやって付き合っていけばよいのか、捨てることもできない、感謝もある、しかし重荷にも感じて困っている。
その前提が異なるので、なかなか主張に共感しづらい。

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2022年09月30日

Posted by ブクログ

「毒親」という言葉で表現しようとしている状況はどんな状況か。
「毒親」という表現を手放し、どこに向かっていくのか。

興味深く読みました。後半については物語自体をきちんと読めていないので流し読み。時が来たらまた読んでみようと思います。

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2022年08月11日

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