あらすじ
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町の食堂から三ツ星レストランまで、幅広く食べつづける平野紗季子ファン待望初エッセイ集。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
大ファンなので本の感想になってないですが、
我らが平野紗季子爆誕!の本。
食ブログを書いていた平野紗季子さんを見つけてくれた人にめちゃくちゃ感謝したくなる本。
メモ_φ(・_・
↓この文章に出会えただけでもう読んでよかったすぎる。
食べものは消えてしまう。
もうここにないもの。もう私のものではないものになってしまう。
だから食べものを消さないために
自分の心がしっかりしてなくちゃと思う。
そしたらちゃんと残る。
Posted by ブクログ
美しく、楽しげだけど確実に狂っている。
目の前のフードはいままさに変化しており、その一瞬の煌めきを逃すまいと目で/鼻で/舌で(時には耳も手も)味わって紡ぎ出される言葉。
結構なページに「XXXX年閉店」記されており、レストランやそこで働く人との刹那な関わりが強調されている。
この方の魅力は料理を表現する言葉の多彩さや適切さじゃなく、その向こうに見えるもっと普遍的な何かを照射するユニークさなのだと。
めちゃくちゃ面白かった。
Posted by ブクログ
好きな本を紹介してと言われたら間違いなく
この本を紹介する。いや、紹介したい。
言葉のセンスが素晴らしすぎる。
ユーモアと表現の仕方がたまらなくて
どんどんページを読み進めてしまう。
まるで平野紗季子さんの舞台を観ている感覚。
食というテーマを平野さんが言葉で身体で
体現していて、読むというより、なんだ、あれだ、
新しい言葉の数々を頂いている感じです。
ご馳走様でした。
Posted by ブクログ
食にまつわるエッセイを初めて読んだ。
友人から「食に対する表現が素晴らしい」と聞いて読んでみたけど、本当にそのとおり。
「的確」「的を射ている」というよりも、
そういう風に見えているんだ・・・!
という別世界の扉を開いたような。
私には見えていなかった世界がそこにはある。
食に対してさえ価値観は人それぞれ。
何よりいいのは、平野さんの正直さ。
本人も書いているけど、
「私が何より素直でいられる時間、
それが、ご飯を食べてる時だから。」
うん、納得。同感。
これはとても好きな一冊。
もっと味わって食事をする。
Posted by ブクログ
自分のような読書初心者には楽しくて仕方がない。
私の食好きな性格と、変な性格に平野さんがよくマッチしていた。
この作品を通じて平野さんに惹かれ、彼女を羨ましくも思っている。
Posted by ブクログ
食への強い喜怒哀楽。
オーナーさんも書いていたけど、
食べることへの執念が
ポップでリズミカル。
小さい頃から書いているお店のレポートがすごいいい。
あふれる感激。
Posted by ブクログ
わたしは全くと言っていいほど、食べ物に興味がない。だから著者の凶暴とも言えるほどの食べ物への愛が、正直羨ましいと感じた。
小さな頃からつけている食べ物日記(?)とやらを見るだけでも、その愛の深さがうかがえる。
食べ物エッセイの間に挟まる、食べ物に関する対談もとても面白かった。
人間の舌が成長する時期に、色々なものを味わうことが出来た著者は、幸せなのか不幸せなのか。
これだけ愛せているのなら、幸せだろうな。
Posted by ブクログ
平野紗希子、ポッドキャストしか聴いてなかったけどはじめて読んだ。おもしろい。言葉選びが上手い。詩的だったりばっさり言い切ったり。たのしい。小学生のときの食日記すばらしい。確実に今に繋がってる。
◎「腐敗は優しさだ」
→本文: 「食べものには、旬がある。秋には秋刀魚が食べたいし、冬には上海蟹が食べたい。ただし、その一寸先には腐敗が待っている。食べものは始まる前から"終わり”をしっかりと示してくれている。おかげで私たちは「腐っちゃうから、早く食べよう」とか「腐っちゃったからしょうがない」とか、すがすがしく目の前の輝きを享受したり、切り捨てたりすることができるようになっている。これは素晴らしいことだ。世の中には惰性の恋人関係や情の移った不要物が溢れているというのに。」
→最後の一文のしんどさかつ真実さ。なにしてんだろわたし
◎「心にいつもきらいな食べものを」
→いいね、人の幸せを想像する猶予のあること。
◎「露骨にエロイ食べ物」
→dancyu切り抜き圧倒された
「男と女と味噌汁と」ってすげえな
Posted by ブクログ
平野紗季子さんの10年ぶりの新刊「ショートケーキは背中から」が発売されました。
では10年前の本は?
読みました!
めちゃくちゃ面白かった。
本のページをめくるたびに驚き、びっくり箱のよう。楽しい!
こんなにも食べ物への愛が溢れている人がいるのだ、ということに嬉しくもあり。
自分の食に対しての振り返りや、
これからの食の付き合い方の学びになる本です。
彼女のpodcastも文章そのまま個性豊か。
また彼女だけした表現できない言葉で語られていて、聞き終わったら耳がhappyにしかならん。
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「人の家の麦茶」より一部抜粋
…
思い出した。
小さい頃、人の家の麦茶が不気味だった。
口をつける時にひやっと集中してしまうあのいやな感じ。
学校で友達がくれた卵焼きも、食べたら気持ち悪かった。
プラスチックピンクの弁当箱から出てきたやつ。
味がまずいとかそういうことではなくて、どうにも生々しくていやだった。
他人の、極めて個人的な部分が、
なみなみと自分の喉を通って入りこんでくるのが。
紅茶にはなくて麦茶にはある
境界がくずれてしまう あやうさの味。
Posted by ブクログ
若い美食家の自由奔放な食にまつわるエッセイ、企画の数々。一冊の本のなかでいろんなことをしていてサブカル雑誌を読んでいるような感じ。
食に熱く執着し、食をこんなふうにとらえ文章にすることができるのってすごい。確固たる自分の舌があってこそだと思う。
Posted by ブクログ
平野さんの味な副音声がすきでポッドキャストを先に聞いてからこの本を読んだ。
彼女の食への好奇心とバイタリティに溢れてる本。
食を擬人化したり、多彩な表現が楽しい。
Posted by ブクログ
表現がとても個性的。
わたしは美味しいと感じたら、「美味しい!幸せ〜!」としか言葉が出てこなくて、食についてこんなに語れるなんて羨ましい。
食に関心を持ち始めたのも自分で料理をするようになってからだし、ご飯屋さんやカフェを調べるようになったのもわりと最近のことだから、これからはもっと食と向き合っていきたいと思える本でした。
Posted by ブクログ
読みながら何度頷けば良いのだろう。
小学生からつけてる日記も楽しめたけど、平野さんの言葉というか文章が好きです。
『のさばるレモン考』でレモン牛乳・レモナックに物申す様は流石ですと思うほど。レモンを名乗るなら無果汁は無いだろう…
パッケージ裏の成分表記とか、普通ならこんなにまじまじ見渡さないだろうというところまで余すことなく追求しちゃうところとか…も。
Posted by ブクログ
食への探究心と愛がエグい。
生まれた時から今までの食遍歴に度肝…。そして、自分にはない食べ物への向き合い方に新鮮味を感じ、時にクスッとなったり、???が一杯になったり、心が忙しい読書となりました。
Posted by ブクログ
最近電車に乗っている時にSpotifyのpodcastの味な副音声を聞くのにハマっている。
ドラマのナレーションみたいに日常を彩ってくれる。
平野さんは本当に人が作るごはん、レストランやそのメニュー設計に至るまで食回り全てを味わうのが好きなんだな。
食と向き合うために個食が好きなのも意外。
流行ではなく自分のモノサシで善し悪しをはかるのが平野さんのモットーだけど、それを共有することで社会にひとつの流行を生み出しているのが何とも言えない循環。
今度外食をするときは、メニューや作り方などつくり手の裏の部分まで目を配ってみよう。
87/100
Posted by ブクログ
この本で初めて著者のことを知ったが、文章が素直に心に入ってくる感じがして、好き。
感性が直で読み取れて、著者の考えもしっかり入っていて、でも高尚ではなく、スッと心に入ってくる読みやすい文体。
超有名店の料理とアンパンマングミが同じ系列ではないかという指摘が面白くて、ニヤニヤしちゃった。
Posted by ブクログ
以前「天然生活」の本の特集で紹介されていて、気になっていた本。
平成世代の考え方が新鮮でおもしろい。
私はちょっと上なので反発しつつ共感しつつ。
エッセイのほかに、ツイートみたいなところや対談なんかが出てくる雑多なかんじも、
サブカルのにおいがぷんぷん。
ちょっと前の(若い)自分が好きなかんじだなあと思いました。
今は、こういう若いギザギザしたものに少し身構える自分もいます。
孤食最高と言っちゃったり。生まれた頃からアルデンテだったり。
そうだよね。言われてみれば自分もかも。
「21でそんな固定概念に囚われているとあなたは即座に老け込む」にはっとしました。
宇一さんという人との対談もおもしろかったです。
つまみ食いみたいなかんじが楽しくて、結局けっこう好きな本でした。また読みたい。
Posted by ブクログ
なんかの雑誌で、食に対して面白いエッセイ書くなぁで知った人。このセンスと内容で本が一冊かけるのがセンスだなぁ。食って食べ物だけじゃない!沙希子さんの舌ではなくて、脳内物質の本でした。
Posted by ブクログ
2018.4.24
面白かった!読み終わりたくなかったくらい。
セブンルールに出てた平野さん。
独特の食を表す言葉選びがおもしろい。くすっと笑える文章がたくさん〜。それに手元においておきたい文章がいくつかあって、フレーズにしたためた。
「人の家の麦茶」の話はめっちゃ共感やし、「脳みそのおしるこ味」はたしかに!ってなった。
あと、ショートケーキはお尻から食べるようになったな。
Posted by ブクログ
他人の家の麦茶の話にすごく共感
絶対我が家と同じメーカーの麦茶パック使ってると思うのに、なんで友達の家の麦茶に対して自分の舌はこんなに敏感になるのかと不思議だった。
案外みんな同じことを思っていたのか。
Posted by ブクログ
食べるって、こんなにエモいことだったんだ…!と読んでると何度もそう思わされる、五感と記憶がぎゅっと詰まったエッセイです。
平野紗希子さんは、子どものころから味覚がちょっとだけ鋭かった(食中毒と表現w)らしく、給食、レストラン、おやつ、家庭の食卓……その一つひとつの“味の記憶”を、まるで宝物のように拾い上げて描いてくれます。
何か特別な料理の話をしてるわけじゃないのに、そこにある感情や空気の温度まで伝わってきて、「あ、わかる…」と静かに共鳴してしまう。たとえば「冷蔵庫、いつもは真っ暗なんだと思うと寂しい。寒いし。」なんて一文、もう最高にエモい。
「きらいな味があれば、想像力に終わりが来ないので楽しいです」これはもう、“嫌い”というネガティブな感覚を、創造の余白として肯定する逆転の美学ですね。味覚って普通、「好き」に向かうものなのに、あえて「嫌い」を大事にする。エモすぎる。
この本は、グルメ本というよりも、“食べることを通して自分を知っていく本”です。
読むうちに、自分の“記憶のなかの味”がどんどん呼び起こされて、なんだかちょっときゅんとする瞬間すらある。
美味しさの描写に浸るもよし、自分の思い出と重ねるもよし。食べることが好きな人、感性を言葉にしてみたい人、ちょっと生きづらさを抱えたことのある人には、すごく刺さると思います。
サクッと読めるけど、余韻がじんわり長く残る一冊。
エッセイというより、これは“味の詩集”かもしれません。
Posted by ブクログ
著者の小学生の頃の日記が、掲載されていて、
食に対するこだわりが、とても強い方だということ、
そして、
ブレずに、食を探求されている著者に、
尊敬しています。
面白かったです。
Posted by ブクログ
子供の頃から食日記を付けていたごはん狂、平野紗季子さんの食エッセイ。
小学生時からこれだけ店の評価をつけているのはすごい(和民が冷凍食品ばっかりでもう行くことはないだろうと小学生から評されている。小さい時から高級料理を食べていると味覚も発達するのかな)
遅番紳士・小林さんを追った記録が面白い!
Posted by ブクログ
著者とある会で同席することがあって読んでみた。「食べることがとにかく好きな人」と紹介されたので、何が好きなのか尋ねると、妙に困ったような曖昧な反応をして不思議なお嬢さんだった。それがなぜだったのか読んでみてわかった。食ということに対する向き合いが全然違うのである。生きるためでも官能でもない食。彼女は料理をしない。ひたすら消えゆくものとしてあはれを感じているのである。「腐敗って優しさなんじゃないか」「レストランはなくなってしまったら何も残らない」なかなか興味深い。
あたらしい感覚。