あらすじ
法廷弁護士にして裁判官の資格を持つ修道女フィデルマが、アイルランドの各地を巡り難事件を解決する。修道士が占星術で自らの死を予言して死んだが、犯人と名指しされたのは修道院長だった事件「みずからの殺害を予言した占星術師」。ダロウの修道院で客人に供する魚料理が消え、料理長が死体で発見された。犯人は外部の人間か、内部の者の犯行か?「魚泥棒は誰だ」。小王国の族長の跡継ぎを選ぶための会合で、有力な候補者が死亡、どうやら毒を盛られたらしい。犯人を推理する「法定推定相続人」など5編を収録。日本オリジナル短編集第5弾。/【目次】みずからの殺害を予言した占星術師/魚泥棒は誰だ/養い親/「狼だ!」/法定推定相続人/訳註/解説=石井千湖
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Posted by ブクログ
修道女フィデルマ・シリーズの短編集第5弾。
密室トリックに穴があろうと、
殺害方法が偶然すぎても、
凶器がご都合主義でも文句は言わない、
というか気がつかないぽんこつミステリーファンだが、
これだけは言いたい。
尊者にお出しするにふさわしい大物の鮭、
それを盗んだ魚泥棒の犯人が猫?
殺された料理長が自ら釣り竿を釣り糸を持って川へ向かって釣り上げた、
とあったので、
新巻鮭サイズの鮭だとは思っていなかったが、
熊がくわえていそうな体長50センチぐらいの鮭だと
勝手に思っていた。
とくれば、まさかサザエさんよろしく猫がくわえていけるわけがなく、
(著者の思惑通り)鮭が殺人の動機かなにかとにらんでいた。
日本人でこの落とし穴に落ちた人は多いはず。
それとも、修道院の猫が熊サイズなのか。
そっちの方が楽しいけど。
それにしても〈歓待の法〉まであるとは。
ブレホン法は奥が深い。