あらすじ
法廷弁護士にして裁判官の資格を持つ修道女フィデルマが、アイルランドの各地を巡り難事件を解決する。修道士が占星術で自らの死を予言して死んだが、犯人と名指しされたのは修道院長だった事件「みずからの殺害を予言した占星術師」。ダロウの修道院で客人に供する魚料理が消え、料理長が死体で発見された。犯人は外部の人間か、内部の者の犯行か?「魚泥棒は誰だ」。小王国の族長の跡継ぎを選ぶための会合で、有力な候補者が死亡、どうやら毒を盛られたらしい。犯人を推理する「法定推定相続人」など5編を収録。日本オリジナル短編集第5弾。/【目次】みずからの殺害を予言した占星術師/魚泥棒は誰だ/養い親/「狼だ!」/法定推定相続人/訳註/解説=石井千湖
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Posted by ブクログ
大好きなフィデルマシリーズ。
日本オリジナルの短編集ということだったので、本国の人気はどうなのか気になってしまった。
どの短編もおもしろかった!
Posted by ブクログ
イギリスの作家ピーター・トレメインの連作ミステリ短篇集『修道女フィデルマの采配 修道女フィデルマ短編集(原題:The Heir Apparent and The Other Stories From Whispers of the Dead)』を読みました。
ここのところ、イギリスの作家の作品が続いています。
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王女にして法廷弁護士、美貌の修道女が
旅先で出会った難事件を一刀両断!
世界中の読書家を虜にする推理の妙〈フィデルマ・ワールド〉
日本オリジナル短編集第5弾
法廷弁護士にして裁判官の資格を持つ美貌の修道女フィデルマが、アイルランドの各地を巡り難事件を解決する。
占星術でみずから占ったとおりに殺された修道士をめぐる事件を描いた「みずからの殺害を予言した占星術師」、小王国の族長の跡継ぎを選定するための会合で、有力な候補者を毒殺した犯人を推理する「法定推定相続人」など全5編を収録。
待望の日本オリジナル短編集第5弾。
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2004年(平成16年)に刊行された作品……修道女フィデルマシリーズの日本オリジナル短篇集の第5作で以下の5篇が収録されています。
■みずからの殺害を予言した占星術師(原題:The Astrologer Who Predicted His Own Murder)
■魚泥棒は誰だ(原題:Who Stole The Fish?)
■養い親(原題:The Fosterer)
■「狼だ!」(原題:Cry Wolf!)
■法定推定相続人(原題: The Heir Apparent)
■訳註
■解説 石井千湖
法廷弁護士にして裁判官の資格を持つ美貌の修道女フィデルマがアイルランドの各地を巡り難事件を解決する……占星術で自らの死を予言して死んだ修道士、犯人と名指しされたのは修道院長だった――『みずからの殺害を予言した占星術師』、、、
小王国の族長の跡継ぎを選定するための会合で、有力な候補者が死亡、どうやら毒を盛られたらしい……果たして犯人の思惑は?『法定推定相続人』等全5篇を収録した待望の日本オリジナル短篇集第5弾。
7世紀のアイルランドを舞台に、アイルランド5王国のうち最大の勢力を誇るモアン王国の王女にしてドーリィー(法廷弁護士)であり、頭脳明晰で美貌の修道女でもあるフィデルマが探偵役を務め、旅先で出会った難事件を一刀両断! アイルランドの各地を巡り難事件を解決する……『水戸黄門』的な結末がスカッとする展開の物語ばかりで読みやすかったですね、、、
途中から結末が予測できたけど……ユニークな真相が印象的な『みずからの殺害を予言した占星術師』、
料理長が殺害されたというメインの事件の真相よりも、魚がどうなったのか……が忘れられない『魚泥棒は誰だ』、
現代でも同じですが……未成年を裁く法律の限界を感じさせられ、親野立場として色々な思いが交錯して考えさせられる『養い親』、
3度目の訴えは通じるのか? ユニークなプロットと皮肉な結末がが印象的『「狼だ!」』、
意外な真相とフィデルマの無知で傍若無人な若者への毅然とした対応に魅了される『法定推定相続人』、
面白かったー 本シリーズ、機会があればもっともっと読んでみたいですね。
Posted by ブクログ
ミステリ。短編集。
シリーズ短編集の5作目。
このシリーズは、本当に全ての作品が面白い。
個人的には、この1冊がシリーズ短編集で一番完成度が高かった印象。
「養い親」の苦い結末が良い。
これで短編集は一通り読み終わり、残りは長編。
Posted by ブクログ
修道女フィデルマ・シリーズの短編集第5弾。
密室トリックに穴があろうと、
殺害方法が偶然すぎても、
凶器がご都合主義でも文句は言わない、
というか気がつかないぽんこつミステリーファンだが、
これだけは言いたい。
尊者にお出しするにふさわしい大物の鮭、
それを盗んだ魚泥棒の犯人が猫?
殺された料理長が自ら釣り竿を釣り糸を持って川へ向かって釣り上げた、
とあったので、
新巻鮭サイズの鮭だとは思っていなかったが、
熊がくわえていそうな体長50センチぐらいの鮭だと
勝手に思っていた。
とくれば、まさかサザエさんよろしく猫がくわえていけるわけがなく、
(著者の思惑通り)鮭が殺人の動機かなにかとにらんでいた。
日本人でこの落とし穴に落ちた人は多いはず。
それとも、修道院の猫が熊サイズなのか。
そっちの方が楽しいけど。
それにしても〈歓待の法〉まであるとは。
ブレホン法は奥が深い。