あらすじ
「弘徽殿女御様が、ご懐妊のようでございます」。竜胆宮立坊目前でもたらされたこの報に、宮中では激震が走った。女御を輩出した左大臣は子の性別もわからぬうちから立坊式の延期を進言したり、安産祈願のための法会を立坊式の日程と重ねたりと目に余る振る舞い。だが左大臣につくか、東宮に擁立される竜胆宮につくか揺れる宮中で、コウ子は帝から上臈にしか許されない織物を賜る。実は帝はある計画を進めていて……。いつの世も、多少無神経な人ほど出世する? 蚊帳の外に置かれたもう一人の妃・麗景殿女御は? 醜聞と思惑が飛び交う宮中を、帝の信任厚い内裏女房のコウ子は収められるのか! 平安宮中事件簿第6弾!
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Posted by ブクログ
この時代の雰囲気と、現代に寄せた部分のバランスがじょうずだなぁといつも思う。帝と如子がいいキャラ。頭中将はほんと嫌いだったけど今は好き。
Posted by ブクログ
今回、三つの章で出来ている。
この巻で通じているのは、「果たして藤原直嗣は改心したのか」ということのように思えた。
まず、弘徽殿の女御の懐妊が分かる。承香殿の女御がだんだんと優勢になってきた中、起死回生の出来事。弘徽殿の女御の父 左大臣が竜胆宮の立太子を邪魔するように動き出す。その中で弟で嫡男、頭中将 藤原直嗣は本当に改心したのか、という場面が出てくる。こうこは改心した、と判断したが、帝はなかなかに疑り深い。弘徽殿の女御の子が流れ(しかし想像妊娠ではないか、と噂される)、なぜ、そこまで帝が疑うのか、それは征礼を蔵人にしてもいいのか(人間関係が大丈夫か)ということだった。帝、過保護…
面白かったけれど、この話はどうやって最終的に収拾つけるのかなあ、と思っている。