あらすじ
北の港町。焼肉屋で働いている肉子ちゃんは、太っていてとても明るい。キクりんは、そんなお母さんが最近恥ずかしい。肉子ちゃん母娘と人々の息づかいを活き活きと描いた、勇気をくれる傑作。
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Posted by ブクログ
同じ「キクコ」という名前の親子なんてあるのか…?と違和感を感じながら読んでいましたが、その違和感には「家族」以上の深い結びつきがあることが分かってホロリとしました…。「肉子ちゃん」「キクりん」とお互いを呼び合う2人の関係は親子というより友達同士のようで、底抜けに明るい肉子ちゃんの性格がより際立っていたと思います。血の繋がりはなくても、肉子ちゃんとキクりんは本当の親子以上にお互いをとても大切に思っていることが伝わってきて温かい気持ちになりました。
Posted by ブクログ
とにかく肉子ちゃんのキャラが強烈で印象に残った。何があっても気にせず笑い飛ばす、超ポジティブなキャラに勇気づけられる。どんな作品でも、これ以上のポジティブキャラは見たことがない。
喋り方も豪快で、語尾のほとんどに「!」「!?」がついてて、台詞だけ見ると子供みたいで、とても38歳には見えない笑
そんな肉子ちゃんの言い回しに対して、心の中でツッコミまくるキクりんの台詞にもクスッとさせられる。
不細工で太ってて、見た目的には劣等感を感じてもおかしくないはずなのに、そんなことは微塵も感じさせない。彼女がいたらネガティブオーラが吹っ飛んで場が明るくなるし、漁港のみんなが彼女を愛する理由にも納得できる。
糞男たちに何度も騙され借金を背負わされてきた、肉子ちゃんの過去は悲惨だ。それでもめげずに愚痴もこぼさず、せっせと働いて金貯めて借金を返済までしちゃう。
俺だったら、元恋人の残した借金のために働くなんて無理だなぁ。どんな苦境でも愚痴をこぼさず、行動する精神力は見習いたい。
終盤キクりんが肉子ちゃんの実の娘ではなかった、と明かされるのは衝撃を受けた。たしかに、肉子ちゃんは不細工なのにキクりんは可愛いから、見た目似てないなーとは思ってたけど伏線だったとは。それに父親の話が一切出ないのも違和感あったわ。
さいご肉子ちゃんがキクりんに、「金持ちと結婚したキクりんの本当の親の元に行くか」、「不細工で貧乏な暮らしの肉子ちゃんと暮らすか」、キクりんに選択を迫った際、キクりんが躊躇なく肉子ちゃんを選んだのには感動した。親子になるのに、血の繋がりなんて関係ないと思わされた場面だ。
総評
肉子ちゃんの超楽観的なキャラに終始圧倒され、キクりんとの漫才のような会話劇が面白い。
キクりんの出生が明らかになる終盤では、血の繋がらない肉子ちゃんとの絆が深まるシーンで胸が熱くなった。
Posted by ブクログ
肉子ちゃん、あまりにも良い人すぎる。良い人だけどダサい人を小学生にして認められる主人公も大人だし偉い。絶対小学生だったら恥ずかしくてもっと強く当たってしまう。
実の母親はノイローゼで逃げるとこまでは良いとしてその後帰らずに結婚して子どもまで作ってるの結構最低だなと思うけど、野暮か。
三つ子の老人とかカンコちゃんとかキクリンが見ている世界の登場人物たちが良い味出してた。昔人気だった水族館のペンギンのヤサグレた姿なんて最高だ。
西さんの後書きも良かったな。