あらすじ
介護福祉士をめざすかれんは、鴨川へ移住することをついに決意する。遠く離れてふたりの関係はどうなるのだろう。かれんを応援したいけれど、行って欲しくもない勝利の心は複雑だ。彼女だって同じはず。それはふと触れ合う瞬間にだって、充分すぎるほど伝わってくる。でも確かめたい、彼女の言葉で、その胸の内を。大人気シリーズ第9弾。
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Posted by ブクログ
カレン、ついに両親へ秘密を打ち明けるの巻
相変わらず勝利くんはすぐキレちゃうしカレンを泣かせちゃうけど、今回はお互いに歩み寄りが描かれていたのは良かった。次回が第一部最終巻とのこと。刮目せねば。
Posted by ブクログ
ついにかれんが親に自分が本当の娘では無いということを知っている、とカミングアウトするシーンは本当に泣いた
最後のクリスマスに大学のベンチで話したりするシーンはきっと誰にも恋人とそうゆうお金のかからないデートをしたことがあったんじゃないかなぁ、となんか思い出してしまった。笑
Posted by ブクログ
今回は今までよりは格段に良かった。
かれんの出生の秘密は家族で共有され、秘密でなくなったからだ。
とはいえ、充分大人(25歳)の娘に一生隠し通そうと思っていたらしい親の方に疑問が残る。
結婚はさせたいけど、籍は移動させない事実婚を強要するつもりだったんだろうか。
そして家事もできないくせに鴨川でひとり暮らしするなんて…と反対する前に、家事を教えなかった親が反省すべきだろう。
なのに子供を置いて夫婦でイギリスに赴任するんだから、どういうつもりだったのか。
かれんが自分の足で立ち、自分の力で生きていこうとするとき、下手に止めようとしなかった勝利はえらい。
内心でいろいろ思うところはあったにせよ。
だって東京と鴨川でしょ?
それほど遠距離とは思えないんだけどなあ。
Posted by ブクログ
シリーズ9作目。
かなり最初の方だけど、かれんが花村の両親に介護福祉士になる決意と、本当は血のつながりが無い親子だと知っていたということを伝える大事なシーンがある。大切に育ててくれてありがとうと伝えたところでは泣けた。
その後は鴨川へ行く準備。
自分の言いたいことや気持ちを飲み込んでかれんを尊重する勝利に、かれんもやきもきしていたんだな。のほほんとしているように見えて。鴨川へ行くのにまた喧嘩別れみたいにならなくてよかった。
今回は星野りつ子があまり出てこなくて安心して読めた笑 今後離れてどうなってしまうのか心配…
Posted by ブクログ
シリーズ9作目。とうとうかれんの両親に打ち明けるという場面。正直やっとかという感じもするけれど秘密がひとつなくなったことで2人の関係も少し接近したような。両親にとっては2人の関係を知ることがまた大きな驚きではあるに違いないだろうけど。あまりに衝撃だからこれはまた少し先になるのかな。想い合う2人だからこそすれ違ってしまうはがゆさがまだ当分続きそうだ。
Posted by ブクログ
本文はかれんの引っ越し先で二人っきりにならないように丈もいれてしまったために、なんかぼやけた印象があります。クリスマスイブのシーンはお約束で本編とは別枠の短編みたいな印象でした。そうですね。引き留められないことが分かってると、いくら引き留めたくても「行かないで」とは逆に言えないんですよね。関係や思いが少ない人の方が安易に行かないでと言えます。じっくり考えてだした旅立ちは、やっぱりそういうものですよね。
あとがきは文庫本のあとがきの影響をうけたのか、長文です。うーん、やっぱり「成功した人」の意見で、何かが足りなくて、夢が叶わなかった人の気持ちや事情はやっぱり分からないんだろうなぁと思いました。
言葉はあんまり考え過ぎると、なにも言えなくなります。言葉を定義するのも言葉ですから。言葉一つ一つの正しい意味なんて、突き詰めていくときりがない。だから難しい。それも作家だから分かること。言葉をひとつひとつ吟味しながら文章を作ると、その辺の意識は自然に身についてくる。作文でやっぱり大事なんだなぁ。
Posted by ブクログ
鴨川で、介護福祉士になるために、ホームで働く。
おじさんとおばさんは反対したが、なんとか説得し、その日が近づいてくる。
勝利は、かれんのことを考え、置いて行かれたくないというプライドもあり、引き留めることはできなかった。
かれんもかれんで、引き留められないことについて、何も言えないでいた。
クリスマス、やっとお互いの本音を言いあえた。
そこまで感情的になって伝えたいものがあるっていいな、と素直に思ってしまった。
Posted by ブクログ
一体この話は何処まで続くのだろう。そろそろ飽きてきた。
話の内容は面白いとは思う。年齢差に悩み、秘密に悩み、葛藤する二人―。
だがしかし、勝利がかれんに対するあの一直線な想いはどうも、信じがたい。
弱音を吐かない人はいるだろう。心の中で葛藤する人もいるだろう。
その葛藤の様子があまりにも上手く出来過ぎているように思えてならないのだ。
こころなんて、どろどろしたものではないのか。
どんなに愛している相手であっても相手を瞬間的に憎いと思えてならない。
勝利の心中は、言葉が簡単に連なっているように感じた。
著者の本はエッセイを除けばほぼ読んだ。
読みやすく感情移入もしやすいのだが、本当にそうなの? と疑問に思うことも多い。
「おいコー」においては各キャラクターのイメージが固定化されすぎているのかもしれない。そのキャラクターが話しそうな言葉ではあるのだけれど実際の人間がそんな発言をするのか。それになにより、勝利というフィルターから送られてくる文章は、リアルに感じられるのか。
疑問に思うのは、「作品」と「現実」がかけ離れてしまっているからだろうか。