あらすじ
小鳥店を営む檀野家の平穏な日常は、突然終わりを告げた。息子が通り魔事件で刺殺され、犯人は自殺。地獄に突き落とされた父、母、姉の三人が、悲しみと怒りを抱えながらも足搔き、辿り着いた先にあるものとは。次々に明かされる家族の秘密、ラスト20ページの戦慄、そして驚嘆の終曲。震えるほどの感動が待つ、著者渾身の飛躍作。
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Posted by ブクログ
人は辛い事があると、何かを信じる事で逃げ道をつくるんだと思った。
自分にとても辛い事があった時、母から、宗教に逃げてはいけない、何かに依存してはいけないと言われたのを思い出した。
この物語のような事件があったら、逃げたくなるのも分かると思った。
Posted by ブクログ
現代の国際情勢に照らし合わせて読んだらすごく響いた文章たち。作者の伝えたかったことなのかもしれない。
「神様を信じることは別に悪いことじゃない。お金や株式、国家や会社とかも、ある意味みんな宗教だからね。そういうものがあるから、ひとは生きていけると思う。だけど、自分の神様以外を否定するのは間違っている。そこを否定しちゃうから戦争が起きる。答えがひとつしかないって、やっぱりおかしいと思わない?」
「そう、壁だ。信仰の行き着く先にあるのは、高く聳える壁なんだ」
「どうして生きることがこんなに苦しいのか、なぜこんなに辛い目に遭うのか。人は理不尽を壁に向かって嘆きながら、そこに神を感じるしかない」
Posted by ブクログ
人は何かに縋って生きていくことでその行為で自分を救おうとしているのかな。
何かを信じることで答えを決めたいんだなと思った。
母も父も娘も被疑者の会の人も永遠の人も。
指標がほしいんだよな。
犯人は一体なんだったのだろうか。
Posted by ブクログ
本のいい所、知らない世界を知れること
を改めて実感
親子3人の視線が書かれてて
3人とももちろん違った核があって
それが私とは全然違う
わらないけれど、
海外の様子とか
信じる心とか
なんか感じる所はあるような、
でもやっぱり分からないような
Posted by ブクログ
何を信じるのか?特に大切な家族を失ったときには正しい判断なんかできないんだろうな。まさに藁にも縋る思い。信じていたものがまやかしだったなんてもうどうすればいいの状態。
最後はやや救われたのかなー?
Posted by ブクログ
読み終わった後のすっきりしなさが。帯で期待値高かったのと、信仰っていう題材のせいかな?
信じるものがあることで救われる、ある意味楽に生きられるんだろうなって思うけど、その信じるものがなくなった時(裏切られた時も然り)の絶望は、信じるものがない人より格段に大きいはず。でも何も信じてないのは悲しい。
あれだけ信仰心の強かった響子が最後に花音を助けたのは、信仰心以上に愛情が勝ったのか、それとも響子もほんとは信じたかっただけなのか。
何を信じる信じないも、結局は自分の意思のはずで、仮に洗脳だとしても早期なら選ばない選択もできるはずで、だからそれはそれで正解というか。うまくまとまらない。。