あらすじ
何をやってもうまくいかない「ボク」は、明日が見えない闇のなかでもがいていた。そんなある夜、ぶらりと立ち寄った小さな飲食店で、さまざまな猫の特徴がしるされた一枚の紙に心をうばわれる。それは店で料理をつくる夢ちゃんが描いた「猫の家族図」だった。行き場を失った猫に寄りそう彼女は、「ボク」に猫と自分の秘密を打ち明け、ふたりは大切な約束をする――。夜の底からあふれだす優しさ、胸に灯る温かないのちの物語。
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Posted by ブクログ
一時暮らしていたことで好きになった新宿が舞台の作品を本屋で見つけて読んでみた。
読んで良かった。見つけられて良かった。
途中に出てくる詩が自分にはぐっと刺さるものがあった。それは小説の構成も影響してかもしれないけれど、細かい細工が終始成されていてあっぱれと言いたくなる作品だった。
宝物にしたいような作品。
Posted by ブクログ
居酒屋「花梨花」の客と夢ちゃんとボク山ちゃん、そして通りすがりに覗いていく猫たち。
ほぼほぼボクの視点で語られる世界は小さいけれど広く、狭いけれど奥深い。そしてちょっぴり哀しい。けれど、ホッとする。
泣いてしまった 久しぶりだった
Posted by ブクログ
自分は最後に出てくるスマホを眺めながら一杯飲んだ青年の立ち位置だから、この話の温かさをふわりとしか感じ取れないが、時代という背景を知っていればより心に響くんだろうなと惜しく感じた。