【感想・ネタバレ】日本語はこわくないのレビュー

あらすじ

「おざなり」「なおざり」はどう違う? 「よろしかったでしょうか」は間違い? ふとした瞬間、「あれ、この日本語の使い方で合ってる?」と頭によぎり、うまく言葉が出てこなかった経験があなたにもあるのではないでしょうか。本書は、『三省堂国語辞典』の編集委員が、そんな日常でよく使われる日本語の疑問に答えた1冊です。「『普通においしい』って、どんな意味?」「『こんにちわ』か? 『こんにちは』か?」など、長年の疑問が解消されること請け合いです。「国語辞典を作っている私は、ネット上などでいろいろな質問を受けます。『こういう言い方はOKなのでしょうか』と深く悩んでいる人もいれば、『こういう言い方は許せませんよね?』と息巻く『警察側』らしき人もいます。本書はとてもささやかな本ですが、読み終わる頃には、ピリピリした気持ちがなくなって、『日本語って、そんなに怖くないんだな』と、楽になるかもしれません」(本書「はじめに」より抜粋)

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Posted by ブクログ

 日本語の使い方これって良いのかな?に対して「こうした方がもっと良いよ!」「これ使ってみたら?」と寄り添ってくれる1冊。決して頭ごなしに「それは誤用です!」と否定をしないのが良いなって思った。
 ら抜き言葉に対しては「よう」をつけてみると気をつけるべきかどうかわかるよっていうのが、分かりやすい。あと、なんでも漢字に変換しないで柔らかさを出すためにあえてひらがなにしたり、言葉の言い回しを変えてみたり。スマートにスッと出る引き出しがいっぱいあるとより素敵になるのかなって思った。

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2024年11月27日

Posted by ブクログ

辞書編纂者である飯間浩明さんの著書。
敬語の使いかたから、漢字の書き分け、似ている用語、「ら抜き言葉」や「バイト言葉」についてなど、日本語に関するあれこれを分かりやすく解説してくれています。
『モヤ対談』で言及されていたことで興味を抱いて読んでみたのだけど、読み物として優れている上にとっても実用的で、大変参考になりました。さくっと読める。
テレビでお見かけしたときのまま、飯間さんのユーモラスかつどこかお茶目なお人柄が文体にもよく表れているようで、読んでいてクスッと笑えるところが多々あります。

私自身、日本語の取り扱いには日々慎重にならざるを得ない仕事をしていて、迷ったり悩んだりは日常茶飯事。
「日本語ってややこしー!」としょっちゅう頭を抱えているので、本書にある、
〈どのことばが正しいかを決めるのは、結局、あなた自身です〉
〈自分の考えや思いを一番うまく表せることばこそ「正しい」と言えるのです。〉
という大らかな文章にはとても励まされたし、今後の教訓にもしていきたい。
日本語はつねに柔軟で、懐が広く、決してこわくない。

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2024年06月11日

Posted by ブクログ

日本は「ニホン」か「ニッポン」か、ら抜き言葉はどうなのか、身近な日本語の疑問に答えてくれる1冊。日本語はなんだか自由だ。日本語の細かいところが気になる人に。

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2024年05月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ーーーことばが正しいかを決めるのは、あなた自身。
表現に愛着があれば使えばいいし、嫌なら使わなくてよい。
自分の考えを一番うまく表せることばこそ「正しい」と言える。
自分の感覚を信じて、相手に遠く表現を目指そうではないか。

ー★ー★ー★ー
「お義理」と「義理」では全く意味が異なる。
お義理は、相手を謙遜して言う言葉で、義理は人として守らなくてはいけない掟。
「お」をつけるかつけないかで意味が変わるのだなとはじめて知った。

ーーー

そして
①感謝するときは行動してくれた相手を主語
②敬意は自分を主語
にすることで表現が強調される

例えば、
「あなたが手伝ってくれたから(①)、私は嬉しいかった(②)」

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2024年02月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「なるほど」について調べていたらこちらの本にたどりつきました。
「なるほど」が失礼な相槌だというのはフェイクマナー、との説明がありひと安心。
もっと日本語に優しい世の中になればいいのにな、と思いながら読み終えました。良本です。

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2023年02月10日

Posted by ブクログ

飯間先生は、言葉に対してとても寛容だ。
新しい表現や誤りだと指摘されがちな言葉についても、そう表現されるに至った理由や使われ始めた時期などを基に、きちんとした専門家らしい根拠を示されているので信頼できる。
さらに、日頃よく使うが、使い分けがあいまいな言葉や、正解かどうか悩ましい表現についても、丁寧な解説と共に使い方の技をやさしく伝授してくれる。

言葉は厄介だ、でも伝えたいことがあるから、おっかなびっくり言葉を使う。
そんな我々に飯間先生は「日本語はこわくない」とそっと背中を押してくれる。そういう頼もしくも優しい一冊です。

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2022年03月13日

Posted by ブクログ

目上の人に「なるほど」は失礼かな、とか、「受け付け」の「け」は必要かな、など身近で悩ましい日本語について語源を解説したり、上手な言い換え方法を説明したりした1冊です。

私が特に驚いたのは、「全然」を肯定の文に使うこと(全然面白い、全然美味しいなど)についての文です。今まで、そんなのは乱れた日本語だと思っていたのですが、まさか明治時代の夏目漱石が使っていたとは…。

「正しい日本語」についてピリピリするのも考え物だなということを学べました。

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2022年02月27日

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日本語の奥深さを知るとともに、今まで分からないなぁと思っていたことを知ることができました。

時々、日本語も勉強していこうと思います。

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2024年11月27日

Posted by ブクログ

花田菜々子さんの「モヤ対談」に出てきて気になっていたので読んでみた。

職場でメールを書くときに「これってなんか上から目線に思われるかなぁ?」「馴れ馴れしい感じがするかも...」「この敬語、使い方あってる?」とか細かい事が色々気になってしまって、結局超シンプルで当たり障りの無い文章になってしまうことがよくある。
当たり障りの無い言葉って便利だけど、もう少し自分自身の気持ちを素直に表したいのにってもどかしく思うこともあるんだよな。

「日本語が正しいかどうかを決めるのは自分自身。愛着がある表現で自分の思いを相手に届けよう」というメッセージがとても温かかった。

正しいのかどうかいつもモヤモヤしていた表現について解説されていてスッキリしたし、あんまり難しく考えすぎずに好きなように表現してみようという気持ちにもなれた。

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2024年08月18日

Posted by ブクログ

失笑の「失」は、「もらす」ということだから、相手をばかにしてふっと笑いがもれるのが失笑、とか、景色、風景、光景の違いとか。
言われてみればなるほど!と思うことも多く、日本語って面白いな〜!と改めて思える本だった。
敬語も尊敬語、丁寧語、謙譲語とあるし、助数詞の種類も多いし、ほんと面白い言語だよね。
小学生くらいの子供と一緒に読んでも面白いだろうなと思う。

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2024年02月05日

Posted by ブクログ

「三省堂国語辞典」の編集委員の1人である飯間氏による著書。
様々な言葉の説明を通して、日本語の過去・現在を温かく見つめる飯間氏の姿勢が伝わってくる本だと思います。
もちろん、日本語の将来を見据えたコメントもあります。

国語辞典の編集者というと、「あるべき日本語を守る頑固な人」のようなイメージがあるかもしれませんが、飯間氏は「今ある日本語を見守る柔軟な人」だと思います。
たとえば、「変わりつつある言葉」や「目新しい言葉」についても、突き放すことなくしっかりと受け止め、変わりつつある理由や新しさの妥当性を考察しており、新しい言葉も古い言葉も共存(使い分け)できるような日本語のあり方を目指している印象を受けました。

自分自身は、「日本語はこうあるべき」と考えがちなのですが、飯間氏を見習い、「日本語について、もっと寛容になろう」と思った一冊でした。

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2023年09月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

どっちの言い方も間違っていません、明治の文豪もこう書いていました、など「結局どっちなんだい?」と最初はやきもきしていたが、読み終わる頃には本当にどっちでもいいんだと気楽に思えるようになった。

文中にもあったけど、国の名前の読み方が一つに決まっている文化じゃないんだもの、確かに仕方のないことだなぁと思う。
時代によって変わっていくのも面白い。

営業マンが「〜でしたかね?」と過去形にする謎も解けた。

面白かったし、人に薦めたいけど、元々ある程度言葉のセンスがある人じゃないと難しいかなと思う。

文章も難しくないし、一つ一つのトピックが短いので気軽に読めてよかった。

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2022年08月25日

Posted by ブクログ

きっと誤用がいっぱいあるんだろうなと思ったけど、意外と正解はないものが多い。

時代によって使用する人が少数派になった言葉が誤用のように思われるけど実は間違いではなかったり、根拠のないフェイクマナーも多いのだとか。
また、公的には正しいとされていても、日常的な使用なら許容されていたり、作者は個人的には誤用だと思っていないなど、いまいち曖昧なこともある。
似ている用語の微妙に違う意味など、言われてみればなるほどと思いおもしろいけど、全ては無意識に使い分けていることだったので、安心はしたけど、学びも少なかったような、、、。

この使い方の方がエレガントという例を提示してくれているけど、結局は自分の感覚を信じて怖がらずに自分にとって正しい日本語を使おう、ってことみたい。
なんのこっちゃ。

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2024年11月09日

Posted by ブクログ

社会人になってから、ずっと言葉の使い方を指摘され続け、何が正しく、何が間違っているか、わからなくなってしまった。人によって、正しさが異なると、言ってくれてありがとう!と言いたくなりました。

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2023年07月16日

Posted by ブクログ

辞書を編纂する立場である著者が、日本語の使い方に対して非常に寛容なのは面白い。ことばとは変わりゆくものであり、誤った使い方とされたものが定着して正しい使い方になっていくのを、身をもって知っていらっしゃるからなのだなと思った。

メール文章を丁寧に書こうとするあまりに、いつも謎表現を繰り出してくる部下にこの本を読ませたい。

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2022年04月06日

Posted by ブクログ

例えば「感謝いたします」「感謝申し上げます」など違いなど、敬う日本語について勉強になった。以前は「いたします」を漢字で「致します」と平気で丁寧な文書に使っていたのは今では恥ずかしい…。正しい日本語を使える大人でありたい。

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2021年12月27日

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