あらすじ
えっ、私が部長になるの!? 「女性の出世」が会社に巻き起こす波乱とは。ベストセラー「書店ガール」シリーズの著者が贈る、働くすべての人のための痛快お仕事小説。水上駒子42歳。出版社で働く管理課課長。専業主夫の夫と高校生の娘あり。彼女の平穏な毎日に突然降りかかった辞令。しかしそれは、もう一人の女性課長と競い合い、勝ったほうが部長になる、というものだった。異例の昇進に、社内をかけめぐる噂と悪口。足を引っ張る年上の部下と、同性のライバル。セクハラ、パワハラの横行する男社会で、駒子はどう戦うのか。
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Posted by ブクログ
日々の大変なことに圧倒されて、見失いがちになる、女性管理職の仕事をがんばる意義。未来の女性や社会の役に立つはずなのよね。というのを、わくわく楽しい且つ心動かされるストーリーで思い出させてくれる。
3割を超えると意見が反映されるようになる、ってジェンダー以外でもそうだなと思うことがあって、納得。
Posted by ブクログ
水上駒子
四十二歳。出版社の管理課課長。専業主夫の夫と高校生の娘がいる。→新規事業部の次長になる。
水上達彦
駒子の夫。専業主夫。娘が高校生になり、カメラマンの仕事を再開する。
水上澪
駒子の一人娘。高校生。サッカー部。
高橋郁也
駒子の部下。→新規事業部で岡村の部下。
井手敏郎
文芸誌『カラーズ』の編集長。駒子より三歳若い。駒子の後の管理課課長。
権藤和正
書籍事業部部長。セクハラで取締役の肩書きは外された。
有賀政徳
ミステリ文庫の副編集長。三十そこそこ。→新規事業部で岡村の部下。
松下亮
次長。
沢崎蓮
文芸一課課長。四十代後半。
花田瑠璃子
二年前に入社した新人編集者。ぱっと目立つ美人。権藤をセクハラで訴えた。
岡村あずさ
文芸三課課長。要領のいい女。駒子と同期。→新規事業部次長。
関根淳
総務部長。
中江武志
雑誌『俳句の景色』編集長→新規事業部。五十七歳。
海老原晴男
雑誌『俳句の景色』副編集長→新規事業部。五十一歳。
庄野善作
雑誌『俳句の景色』→新規事業部。契約社員。あと半年で六十歳の定年を迎える。
池端澄子
雑誌『俳句の景色』→新規事業部。契約社員。五十歳。
東山
文芸二課課長。中江の元上司。社内きっての整理下手。
木ノ内瞳子
制作部部長。五十代後半。取締役。
棚橋浩介
社長.五十二歳。通称は三代目。
沖田
コミック事業部部長。
宮園結理
駒子の二年先輩の人事課。
長谷川智樹
学術系の書籍を多く手掛け、会社で新書のシリーズを立ち上げた時の中心人物。派閥争いに敗れ、物流センターに左遷された。四十六歳。
吉田留美
雑誌事業部→新規事業部。
鈴木芽衣
澪のサッカー仲間。
森沢大輔
入社二年目。腎臓に病気があり、週三回の透析が必要。新規事業部に異動。
Posted by ブクログ
ジェンダーギャップをテーマにしてそうだなー男の私には頭が痛い話なのかなー、と読み始める前は心配でした。
けれど、読み進めていくと男・女に限らず、仕事や私生活において考え方の違う人同士、どのように歩み寄って前に進んでいくか、というのが主軸では?と考えるようになりました。特に仕事に対するモチベーションの違いというのは、多くの人が仕事場で体験する悩ましいことなのではと思います。
読んでいて思ったのは「もう少しお前ら歩み寄れよ」という考えですかね? あるいは「相手の状況も考えてあげて」でしょうか。仕事を再開した達彦と駒子さんが家庭内のことでぶつかり合うような場面は、だいたい自分のエゴを相手に押し付けていることが多かったので、そのように思いました。
現実世界でもあるあるなシチュエーションだったので、そうした点で共感することが多かったです。あと、図らずも出世させられるという状況も気持ちがよくわかりますので(笑)、その点も個人的にツボでした。
そんな風に読んでいたので、解説がジェンダーギャップ激推しの内容だったのがとても残念に思いました。