【感想・ネタバレ】100回泣くことのレビュー

あらすじ

精緻にしてキュート、清冽で伸びやか。野間文芸新人賞作家が放つ恋愛長編!

実家で飼っていた愛犬・ブックが死にそうだ、という連絡を受けた僕は、彼女から「バイクで帰ってあげなよ」といわれる。4年近く乗っていなかったバイク。彼女と一緒にキャブレターを分解し、そこで、僕は彼女に「結婚しよう」と告げた。彼女は、1年間(結婚の)練習をしよう、といってくれた。愛犬も一命を取り留めた。愛犬の回復→バイク修理→プロポーズ。幸せの連続線はこのままどこまでも続くんだ、と思っていた――)
1969年岐阜県生まれ。
2002年、「リレキショ」で「文藝賞」を受賞しデビュー。
「夏休み」が芥川賞候補に。
「ぐるぐるまわるすべり台」で 「野間文芸新人賞」を受賞。
ほかに「絶対、最強の恋のうた」「あなたがここにいて欲しい」など。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

優しい世界の残酷な終わり方が描かれた小説。
あっけないと感じる人もいるが、人間の人生らしくて私は好きだった。
ちなみに映画版とは全く違う。映画がしっくりこなかった人こそ原作を読んでいただきたい。

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2025年02月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「命」とは何なのかを深く伝えてくるような作品でした。
大切な人が亡くなってしまった。それでも生きなければならない。
そんな時自分はどう生きていくのか?
私はきっと生きたいとは思えない。
もっと他に何か出来たのではないのか?
後悔の雨が自分に降り注いでると思う。
この主人公も初めはそうだった。
けれど自分が愛した人への愛を守り抜きたい。
we→you この言葉がすごく響いた作品でした。

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2024年07月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

どちらも社会人で両想いの若いカップルが経験する幸せと不幸を描いた青春恋愛小説。
主人公の青年は理系のロマンチスト。思考はロジカルであるが故に直情的で、とても好感が持てる。反復を多用する文体がその感情表現をさらに効果的にもしている。
ストーリー自体は名作『世界の中心で愛を叫ぶ』などを彷彿とさせる王道で言ってしまえば陳腐、バイクや飼い犬などのキーアイテムの絡め方も今一歩と感じてしまうが、主人公たちが魅力的でよかった。

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2025年06月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

愛犬との思い出、彼女との穏やかな日常
彼女の闘病に向き合い、訪れる別れの日

最初から最後まで男性の視点で描かれるのだけれど
表現がとても淡々としている
今の私にはちょっと感情移入が難しかった

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2024年05月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「100回泣くこと」って、彼女が亡くなってから100日間毎晩酩酊しながら泣くって意味か、、、。悲しいな。

最後の196ページの、草原で少年の光景が浮かぶところで、愛する人がいなくなっても、彼女と共に過ごした時間の中で、自分の想像力は彼女の影響を受けていて、彼女との関係はweじゃなくて、その少年(想像物への問いかけ)を介したyouに代わっていくというところは、私自身の身の回りの大事な人が亡くなった時にもこういう想像をするのかな、と考えこんでしまいました。

全体としては、淡々としていて、文節ごとの接続という部分では、ストーリーには入り込みにくかったですが、内容がとてもリアルでこの作者さんのことは知りませんが、本当に経験したことなんじゃないかと思えるほどでした。

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2022年07月21日

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