あらすじ
資産家・戸梶康和が自宅の洋館で刺殺された。財産相続がからんでいるものの、遺族たちには、それぞれ完璧なアリバイがある。被害者の甥・彰敏が証言した幽霊の目撃談。そこから名探偵・木更津悠也が導きだした犯人とは―!?(「白幽霊」) 白い幽霊の出没に連動して事件が起こる4編で、名探偵・木更津悠也と助手役・香月実朝が名コンビぶりを発揮する!
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Posted by ブクログ
再読。緻密な論理ってほんと素晴らしい。そして香月君ってやっぱりメルと双子なんだなあと思わせられた。このゲス野郎。
『白幽霊』たぶん最初で最後の香月君視点で読めた話。どうしてそこに気付かないんだ木更津!(笑)と。『禁区』あれが伏線…!驚いた。『交換殺人』(実は)最初からクライマックス。ところでメルならきっと最初の14ページでもう見抜けてるよね、ということはきっと香月君も見抜けてたんだろうなと思うと何というかその出来レース?『時間外返却』その後この二人は上手くやっていけるんだろうか。いけるんだろうな。
全体的に香月君の「名探偵木更津」萌えが迸っててなんかもうすごい。香月さん流石です(色々な意味で)
あと波多野さんの解説が物凄く秀逸。
Posted by ブクログ
【本格推理小説】なんて括弧書きがついてるし、作者は麻耶雄嵩だし、と警戒して読んだら案外普通の(?)本格ミステリだった。
「白幽霊」が全ての作品に出てくる短編で、連作といえば連作なんだけれども、幽霊自体は直接事件とはそう関わらない、幽霊の正体自体は語られないというモチーフの扱い方に作者らしさを感じた。
というか、やっぱり何より何より、木更津悠也と香月実朝の、名探偵と助手としては歪すぎる関係が読みどころなんだろうと思う。
「さすが木更津は格好いいなあ」とか、いやいやいや…..ほんと怖すぎるわい。
Posted by ブクログ
麻耶のデビュー作「翼ある闇」で活躍?した木更津悠也が再登場。
この本から読んでも問題はないけれど、「翼ある闇」を先に読んでおいた方が絶対に楽しめる。
名探偵木更津と助手の香月。2人の歪んだ関係をニヤニヤしながら読むのが良いでしょう。
事件自体は麻耶さんにしてはオーソドックスだし、短編としての出来は良いと思うので、結末にたどり着くまでが苦痛になることもない。(麻耶作品にはたまにこれがある)
しかし、最後に2人の関係に気付いてしまった木更津。この後の2人はどうなっていくんだろう。
友人関係は終わってしまうのか。それともこれまで通りなのか。