【感想・ネタバレ】きみの体は何者か ──なぜ思い通りにならないのか?のレビュー

あらすじ

緊張で体が固まったり言葉が出なかったり。そう、体は思い通りにならない。でも体にだって言い分はある。しゃべること歩くことがどんなに大変か私たちは知らない。さあ体の声に耳をすまそう。思いがけない発見が待っている。きっと体が好きになる14歳からの身体論。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

おもしろかった~。とってもエキサイティングだった。

これまでの読書経験のなかで「吃音」について書かれた本に出会ったのは今回が初めて。もちろん吃音の人物が出てくる小説や物語はいくつも読んだことがあるけれど(本文中に出てくる三島由紀夫の『金閣寺』とかね)、吃音そのものを取り上げた本、しかも筆者自身が吃音で、その自身の体験を語った本というのはなかなか衝撃的だった。

一言で言うなら、それはまさに「他者との出会い」。こんな世界が現実にあるのだという発見。
自分の周りに異世界を発見することは、自分の世界を広げたり、自身を反省する鏡になったりするから、冒頭に感想を示したように、非常にエキサイティングな冒険になる。

僕は吃音ではないけれど、この本を読むと僕の中にも吃音的なものがあることは分かる。それは自分自身を新しい視点からとらえ直すことだし、世界を新しい目で見直すことでもある。

いい本でした。間違いなく。

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2025年02月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

思い通りにならない体と向き合う。吃音を例に話しているが、吃音の症状も向き合い方も一人ひとり違って、「吃音ってこういうもの」って決めつけない姿勢が全てに通じて大事だなと思った。思い通りにならない自分の体に、自分のメタファーを見つけること。鍵の錆びついた扉だったり、果汁たっぷりのゼリーだったり。メタファーは世界の見方を定義する。そして言葉にして自分で客観視できるようになるし、他者とも共有しやすくなる。最後のメタファーの章がとてもよかった。

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2024年04月06日

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