【感想・ネタバレ】二度のお別れのレビュー

あらすじ

《黒川博行警察小説コレクション》 4月1日午前11時34分、三協銀行新大阪支店に強盗が侵入。400万円を奪い、客の一人をピストルで撃ったのち、彼を人質にして逃走した。大阪府警捜査一課は即刻追跡を開始したが、強奪金額を不服として犯人は人質の身代金1億円を要求、かくして犯人と捜査陣の知恵比べが始まる。名手の記念すべきデビュー作となった、シリーズ第1弾!
※本作品はKADOKAWA/角川書店、東京創元社、文藝春秋で同一タイトルの作品が販売されております。本編内容は同じとなりますので予めご了承下さい。既に同作品をご購入されているお客様におかれましてはご注意下さい。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

黒マメコンビシリーズの第1弾。
銀行強盗が人質をつれて逃げ、身代金をまんまとせしめる。しかし、本当の犯人は?
最後の犯人の告白による真実は、思ってもいない大どんでん返しでした。

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2012年09月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 大阪府警捜査一課シリーズ,「黒さん」と呼ばれる黒田憲造刑事と,「マメちゃん」と呼ばれる亀田淳也刑事が主人公のシリーズの最初の作品である。融資依頼に来て,担当者不在ということでロビーで待っていた「垣沼一郎」が,銀行強盗犯にとびかかり,銃で撃たれ,人質として連れ去られる。銀行強盗犯から,垣沼一郎の身代金として1億円を要求されるというストーリー。
 誘拐モノの常で,身代金の引き渡しを求める犯人側と,捜査側の知恵比べの様相を見せるが,捜査側の様子が丁寧に書かれている。
 キャラクターの描写も丁寧にされており,現場の捜査担当者,捜査指揮をするキャリア,たたき上げの課長などの捜査陣の思惑の違いなどがリアルに描かれている。
 行き当たりばったりで始まった誘拐かと思っていると,警察の関与をはぐらかすために,犯人側の巧みに要求をしてくる。逆探知を避けるために,第三者を仲介して伝言をしてきたり,人質の指や耳を切って送ってくるなど…。身代金はマンホールを使って奪い取る。捜査側は完全に後手後手。人質だと思われる死体が発見され,事件は迷宮入りとなる。
 その後,実は,誘拐が狂言であったとして,人質ではなく真犯人だった垣沼一郎から,黒田刑事のところに犯行を告白する電話が掛かってくる。真犯人からの犯行の告白で物語は終わる。その真相は,マメちゃんこと亀田刑事の推理と酷似したものだった。
 テレビドラマの2時間サスペンスとして見れば良作の部類に入ると思う。分かりやすい筋書きで,テンポよく展開し,キャラクターの未了もある。小説として見ると,やや物足りない印象がある。捜査側としても,ここまで裏を掛かれると,垣沼側をもう少し疑いそうなものだが…。黒・豆コンビがあまり活躍しないのもイマイチ。犯人にやられっぱなしのストーリーは,ややフラストレーションがたまる。トータルの評価は★3か。つまらなくはないが,もう少し,何かがほしいところ。

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2016年06月05日

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