【感想・ネタバレ】蹴りたい背中のレビュー

あらすじ

第130回芥川賞受賞作品。高校に入ったばかりの“にな川”と“ハツ”はクラスの余り者同士。やがてハツは、あるアイドルに夢中の蜷川の存在が気になってゆく……いびつな友情? それとも臆病な恋!? 不器用さゆえに孤独な二人の関係を描く、待望の文藝賞受賞第一作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

主人公・ハツの心の弱さを描いた作品だと思った。

グループ行動する高校の同級生を低レベルだと決めつける。部活動をうまくサボる陸上部を軽蔑する。クラスメイトに迎合していると思われないために笑いをこらえる。
全ては自分が特別でありたい、上位の存在でありたいと思う故の行動なのではないかと思う。

自分が異種であるかもしれないという可能性を意識的に排除している。にな川に同級生が低レベルであることを告げるシーンがそれを表してると思った。

でも、やっぱり心の隅では自分は高いレベルの人間なのではないと考えてしまうときがあるのだろう。そこで明らかに自分より下位のにな川に目をつけた。
自分よりも下位の存在の彼が悲しむ姿を見たい。痛ぶられてる姿が見たい。そしてそんな彼の背中を蹴りたい。そんな話なのだと思った。

高校生らしい捻くれ方を丁寧に描いた作品。下位のグループに染まってしまった親友との決別、にな川への依存が高まるラスト。この作品を締めくくるのに美しいラストだと思った。

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2026年03月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

令和の推し活文化がすっかり浸透した現代に読んだわけだが、当時のオタクってこんなに肩身狭かったのかぁと思いながら読んでいた。

とにかく人と群れていないとこちらが変わってる人扱い。そこは現代も当時も変わらないところかもしれない。多少受け入れられるようにはなったが…

主人公のハツちゃん、孤独こそ感じるが、レベルの合わないクラスメートに合わせるよりも一人でいることを選べるしっかりした芯のある子という印象を受けた。
にな川に対して感じるそれは今でいうところの、キュートアグレッシブなのだろう。
フェチが開花するお話なのかと思いながら読んだが、見当違いでした。





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2026年04月04日

ネタバレ 購入済み

ハツが自分に向ける感情に気づいていながらも、それを何でもないことのように受け止めるにな川の感じがいいですね。

#感動する

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2021年06月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

高校1年生の初美(ハツ)とにな川を中心に展開していく。主人公ハツには中学からの友達だった絹代が同じクラスメイトだが、すでに絹代は他の仲間を見つけ、その対比が切ない。自分と合わない人間と馴染む気はないが、一匹狼にはなりきれないハツからは未熟な感じが伝わる。一方で、にな川は推しのオリちゃん以外に関心がなく、同じクラスの余り者のハツとは対照的で、そこにハツも興味を持ったのだと思う。思春期特有のもどかしさを感じつつ、蹴りたい気持ちは理解しきれなかった。ただ、それくらい衝動的な心の動きがあったということかな。

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2025年10月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

まだ力がなくて不安や劣等感に押し潰されそうなのに、妙にプライドが高くて弱さや自分の置かれている立場を上手く認められない絶妙な思春期の心情を上手に表していると思った。
可愛いとは昔、かわいそうから来ていた言葉だったらしい。可哀想と相手を見下しているのに、それが可愛いというような肯定的?な感情を巻き起こしてしまったのかなーと。そしてそんな可哀想で好きな彼をいじめたくなるような感情が生まれてしまったのかなと。
可愛いものをいじめたくなる、分かるような気がする。

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2025年10月07日

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