あらすじ
覇権国家・アメリカの衰退。「超限戦」をしかける軍事国家・中国の台頭。そして、先の見えないパンデミック。世界が凶暴化するなか、そのリスクに対応すべく「資本主義」が変異し始めている。「地政経済学」で、その実相を深く洞察するとともに、日本が晒されている「危機」を浮き彫りにする一冊。
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Posted by ブクログ
新型コロナウィルスのパンデミックと中国の軍事的、経済的台頭を総合的、理論的に解釈・説明するとともに今後のあるべき経済政策の姿が述べられている。主張をサポートする海外の知識人のコメントが豊富に引用されており、説得力のある内容となっている。特に気になったのは、最終章で外国人労働者の規制緩和は難しくなるだろうと述べられている点である。一方、現実は規制緩和の方向で動いていくことが報道されている。この期に及んで、今だに新自由主義的な政治を行うのか、この本の言及する"社会主義"的な政治を行うのか重要な分水嶺であると思われるため、現在の政治を評価する上での貴重な一冊であると考えられる。