【感想・ネタバレ】流浪の戦国貴族 近衛前久のレビュー

あらすじ

干戈轟く群雄割拠の時代、朝廷最高の官職の家柄に生まれた近衛前久は、抗争渦巻く武家社会に身を投じて、上杉謙信とは盟約を結んで関東に下り、織田信長とはその意を受けて石山本願寺との講和に貢献し、豊臣秀吉とはその関白就任にあたって自分の猶子とし、家康とは叙任、徳川改称について朝廷に斡旋するなど、公家でありながら、武家に伍して天下統一の大事業に挑んだ人物であった。公家社会最高権門の行動に時代の大転換をみる。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

メッチャ面白い貴族を知りました!近衛前久
PC漢字変換の都合で「まえひさ」と覚えてしまった
前久(さきひさ)くんは若くして関白になったため
常識と権勢のバランスが崩れてしまったようだ
謙信と気が合い、血の盟約まで行い越後から関東に下向する行動力は、天皇即位の礼をすっぽかそうとする危うさも持ち合わせていた(笑)
そのためかわからないが、義昭と衝突して33歳の時に京都を出奔する羽目になる(関白は免官、所領も没官)
7年もの流浪の日々を救い出してくれたのは信長だったが、この二人【気が合う】
趣味が合うのか、気難しく、朝廷の使者すら面会せず追い返すクセのある信長は前久だけは必ず会う
天正四年、公卿に逢わず前久子息信伊12歳とだけ語る
天正五年、信伊元服式を新築二条屋敷(信長加冠)
天正六年、大船検分する信長に4日間帯同
天正七年、足軽隊模擬戦に馬廻りたちと同行
天正九年、安土の左義長・京の馬備えに参加
天正十年、家康(と梅雪)もてなし猿楽に陪席
とにかく私信も多く馬・鷹・鱈など贈答多数
鷹狩や馬・馬具など貴族らしからぬ卓越した知識を共に語らい、茶飲み友達のような親しさだった
本能寺の変の後、重しが取れた貴族たちは前久を誹謗し、暗殺に使用された近衛邸に疑惑を持つ秀吉に狙われ、家康の所へ避難している
貴族たちは前久の所領を狙ったのかもしれない
一度、すべてを失った前久の所領復活させたのも信長だったので、ソコに軋轢を生じたのかもしれない

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2020年02月29日

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