あらすじ
本当の父親は光源氏ではなく、亡き柏木なのか。苦悩する薫中将。そして、その疲れた心を癒すが如く現れた美しき姫・大君。心の迷路を彷徨う薫であったが、陰陽師白鴎の力を借り、ついに冥界より召還された柏木と対面する。真実が明らかになり、静かにすべてを受け入れて、前に進もうと誓う薫。だが、その背後には凶悪な魑魅魍魎が迫っていた。シリーズ完結篇。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「妖説 源氏物語」完結編です。
女三の宮が、けっこう、初々しくて笑ってしまいました。
うん、でも、せめてこれぐらいは、「母親」であってくれたならと思います。
逃げることしか、考えてない印象がありますからねぇ。
しかし、まあ、解釈はそれぞれなんですが、3話の途中ぐらいまで、ずっと、かなりまっとうな「源氏物語」で、ビックリしました。そして、それでも読ませる魅力が、「源氏物語」にはあるなぁと感心しました。
高校生の時は、「源氏物語」って、キライだったんですよ。まさから、これほどキャラが立ってる物語だとは思っていなかったので。
しかし、あとがきを読んで、作者がかきたかったことが、またこれとは全然違うというので、ビックリしました(笑)
ぜひ、酷い光源氏も、次はかいて欲しいですね。
これは以前にも書きましたが、宇治十帖のおもしろさに気づかせてくれたのは、俵万智の「愛する源氏物語」でした。
きっと、「愛する源氏物語」を読んでいなかったら、この「妖説 源氏物語」の方は、読まなかったかも。
で、わたしなんかは、「ここからがおもしろんじゃない…」とか思うのですが、ここで終わりという選択も、人それぞれで楽しく感じました。