【感想・ネタバレ】フィッシュストーリー(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

最後のレコーディングに臨んだ、売れないロックバンド。「いい曲なんだよ。届けよ、誰かに」テープに記録された言葉は、未来に届いて世界を救う。時空をまたいでリンクした出来事が、胸のすくエンディングへと一閃に向かう瞠目の表題作ほか、伊坂ワールドの人気者・黒澤が大活躍の「サクリファイス」「ポテチ」など、変幻自在の筆致で繰り出される中篇四連打。爽快感溢れる作品集。(解説・佳多山大地)

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ネタバレ

黒澤さん出演作品の短編集。
サクリファイス、ポテチ…。
それ以外もなかなか良かった。
動物園のエンジンも良かった。
やっぱりユーモアがあるね。

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2025年10月10日

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ネタバレ

良かった〜〜
伊坂幸太郎は長編ばかり読んでいて、短編は初めて読んだけどエッセンスがギュッと詰まっていて、より印象に残った気がする。
フィッシュストーリーは、不思議な曲が繋ぐ運命の物語。ピタゴラスイッチのような爽快感。時系列がバラバラだったが、これくらいならスッと理解もできて気持ち良い。橘さん、あのあと瀬川さんから両親の出会いと曲のこと聞けたかな?聞いてて欲しいな。
ポテチも良かった。
尾崎のホームランで救われたのかな?お母さんはもちろんその事実は知らないわけで…
でもあれかも。プロ野球選手って生まれつきなるもんじゃなくて、プロ野球選手に育てる親の努力も必要だろうから、あんま深く悩むなよって言ってあげたいな。

0
2025年08月29日

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ネタバレ

松岡茉優案件。
大好きな俳優の松岡茉優が本好き、読書好きと知り、彼女が読んだであろう本を、僕も読んでみようと思ったことが僕の読書動機。この文庫本に収められている『ポテチ』の映画版に“若かりし”彼女が出演していた。当時の彼女へのインタビュー記事には、伊坂幸太郎の物語は以前から読んでいたという趣旨の話が載っていた。具体的なタイトルの記述がなかったので、僕はこれから入手可能な伊坂幸太郎の物語を読み続けることにした。僕にとって伊坂幸太郎は、まだ2冊目。1冊目は『仙台ぐらし』エッセイ集だった。
 
『動物園のエンジン』
冒頭の一編は、いわばアイドリング状態。手ごたえを掴み損ねてしまったのは残念だけど、それは読者としての僕の至らなさ。申し訳ありません。

『サクリファイス』
黒澤が「こもり様」として取り込まれてしまう物語なのかと思った。安部公房かよ、と、早合点。
エンディングの「だから?」それを言っちゃお終いかも。黒澤の執念というか、彼は確信を得たいと思っていただけ。職業柄かな。

徐々にシフトアップ。

『フィッシュストーリー』
“ほら話”語源は釣果を話すときに“盛って”しまう釣り人の習性から、ってことでしょうね。面白い。
「争いは全部、正義のために起こるんですよ」
正義とは個々の解釈だし、それなら個々の胸の内だけで、やりくりしなければならない。“正義”とは、わがままを正当化する常套句。押しが強いね。
「届けよ。誰かに」切実。僕も届けたい。「誰かに」とは言わない。僕には具体的に、届いてほしいと願う「誰か」がいるから。
おすすめしたい快作。

トップギアまでシフトアップ。
心地良いクルージング。

『ポテチ』
予備知識をまったく持たずに読み始めるのは常のこと。ふたたび黒澤が登場で、お、となった。読み終えて知ったのは黒澤のこと。彼は他の物語にも登場するらしいですね。今後のためにも予備知識はこれくらいにしておく。
映画版は観ていないけれど、主要キャストだけは、どうしても見聞きする機会があり、彼らをイメージしながら読んだ。一際、情景が脳裡に浮かんだ。
終盤の野球観戦の場面で、今村の運命の秘密が明らかになってゆく展開には、不覚にも泣かされてしまうという想定外の事態。渾身の一打を目の当たりにした。

トップギアから気持ちよくシフトダウンが決まった心境。穏やかに減速して日常への回帰。

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2024年03月10日

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ネタバレ

面白かった。
「僕の孤独が魚だとしたら、そのあまりの巨大さと獰猛さに、鯨でさえ逃げ出すに違いない」という言葉が好き。

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2025年11月27日

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ネタバレ

〜1周目〜
2025.10.27
あまり短編集は読まないから久しぶりの感じだった。
小さい伏線がちらほらあるのと他の小説で出てきた人物が出てくるのが伊坂幸太郎という感じがする。
話としてはポテチが一番好きだった。

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2025年10月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

再読本だったけど、細かいところは覚えてなくて楽しめた!フィッシュストーリーがおもしろかった。
前回あまり刺さらなかった気がするけど、今回はポテチもすごいよかった。母からみた息子として感情移入するからかな?久しぶりの伊坂さんでした!

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2025年10月24日

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ネタバレ

★3.5
ポテチが面白かった
まさか子供を取り間違えてたとは。
プロ野球選手と泥棒
ポテチを取り間違えたときに今村が泣いてたのは自分の境遇に重ねてしまってたからだっていうのが解説を読んでわかった

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2025年03月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

短編4部作
脱走したオオカミの議論を重ねる物語、生贄文化を暴く黒澤の物語も面白かった。
けど、特にラスト2作の伏線がすごい。

フィッシュストーリーは時系列バラバラな描写。
「届けよ、誰かに」「頼むから」
彼らの想いが詰まった"無音"の部分。そのおかげで救われた命が連鎖していく、届いてる。

『ポテチ』そのタイトルがかなり泣ける。
「間違えてもらって、かえってよかったかも」
この一言が知らぬ間に彼を救っていたんだね。

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2024年11月24日

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ネタバレ

一部キャラがかぶるが、珍しく繋がりの薄い短編集。

◎動物園のエンジン
動物園の元職員の謎について。

◎サクリファイス
ある村の古くからのしきたりの謎について。少し怖さのあるミステリーチックな話。
そういう絆もあるかーと。

◎フィッシュストーリー
二十数年前、現在、三十数年前を起点にある文頭を元にした話。
まぁ面白いけど、繋がりがわかりづらい。

◎ポテチ
出来損ないの泥棒とその周りの人の話。
個人的には1番好きだった。やはり全て幸せでなくてもハッピーエンドが好き。
それぞれのキャラの人柄もよい。

総じて、普通かな。ランキング上位だったので期待しすぎた。
よくある連作短編集かと思いきやあまり繋がりがないのも残念。考察を読んでみる。

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2024年11月10日

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