【感想・ネタバレ】霧の聖マリ ある生涯の七つの場所1のレビュー

あらすじ

幼い心に異性への淡い憧れを芽生えさせて逝った美しい女性、異郷で謎の死を遂げる老亡命者――。独立した挿話はいつしか絡みあい、一枚のタピスリを織りあげてゆく。昭和初期から一九七〇年代まで、世界各地を舞台に展開する野心的連作第一集。

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Posted by ブクログ

連作短篇「ある生涯の七つの場所」の1冊目。文庫で7冊+「エマニュエル物語」で完結。一見ばらばらの短篇(一作一作が充分に面白い)が一つの大きな物語に収束していく様は壮観。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

西行花伝、背教者ユリアヌスなどの宗教小説で有名な辻邦生未完の短編集。壮大なプロットで縦横に連鎖する短編集を作ろうとしたがあまりにも壮大すぎて2巻で終わってしまった代物です。ただ個々の短編はどれも辻邦生らしい静謐な文体で秀作ぞろい・・・だと思います。特に好きなのは冒頭の「亡命者たち」。この話のヒロインである「盲目のレモン売りの少女」は今まで読んだ小説の中で1,2を争うほど印象に残っています。
ほとんど容姿の描写やセリフがないのにこれほどまでに心に残るのはさすが文豪の文章といったところでしょうか。私が盲目とか話せない系の女の子の話が好きなだけだろうって?そうだよ。

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2009年10月04日

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