あらすじ
あることがきっかけで家族も友達も信じられず、高校進学を機に祖父母の家に引っ越してきた真波。けれど、祖父母や同級生・漣の優しさにも苛立ち、なにもかもうまくいかない。そんなある日、父親と言い争いになり、自暴自棄になる真波に漣は裏表なくまっすぐ向き合ってくれ…。真波は彼に今まで秘めていたすべての思いを打ち明ける。真波が少しずつ前に踏み出し始めた矢先、あることがきっかけで漣が別人のようにふさぎ込んでしまい…。真波は漣のために奔走するけれど、実は彼は過去にある後悔を抱えていた――。
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Posted by ブクログ
真波は交通事故や学校でのトラブルをきっかけに
家族に劣等感を感じるようになり
学校にも行けなくなってしまった。
それもそうだよ。
事故の時に母親が弟を守る所を見て
その後の母親の行動を知らないんだから
劣等感をもってしまうと思う。
その後も父親も真波も不器用な所があって
お互いの想いを話せないままだから
誤解したまんま月日が経ってしまった。
でも母方の祖父母の家から
高校に通うようになって真波は変わる。
祖父母の家には蓮が下宿してて
同じ高校の同じクラスメイトで
真波がどんな態度を取っても
蓮はずっと気にかけてくれる。
そして
砂浜で出会ったゆうさんと
話しをする中で真波の心が解れていった。
本当に素敵な環境なんだろうなぁ。
❥❥❥❥❥
蓮が両親の元を離れて
海の近くの高校に進学した理由。
それは幼少期に海に落ちてしまい
その時に助けてくれたお姉さんが亡くなり
お姉さんが亡くなった海の近くで暮らす為。
その蓮を助けてくれたお姉さんは
海に願いを風に祈りをそして君に誓いを
の主人公•凪沙さんで
恋人の優海さんは
今は海の近くで『なぎさ』というお店をして
こども食堂もしている。
なんと優海さんは
真波が砂浜で出会ったゆうさんと同一人物。
運命の巡り合わせって凄い!!
シリーズではないのに
時を超えて繋がっている物語を読むと
今自分がしている行動が
巡りめぐって顔も声も知らない誰かに
繋がっていくかもしれないと思うと
誰にでも優しく親切になることにワクワクする。
幼い頃からの言葉の掛け違いと想いの擦れ違いとで捻くれ、対人関係を築く事に疲弊してしまい学校にも通えなくなった少女・真波。
そんな彼女が母方の祖父母宅に身を寄せ高校進学する事となり、そこに下宿人として同居する事となっていた彼女の嫌いなタイプの男子同級生・漣。
彼こそが、凪沙が自らの命と引き換えに助けた幼稚園児の10年後の姿。
そして、10年後の優海を絡めつつ、優海の凪沙への変わらぬ想いと過程、真波や漣の成長を描くストーリーの描かれ方が心に自然と沁みてくる。
言葉にしなければ、伝えなければ、わかり合えないと知りつつ…
Posted by ブクログ
「海に願いを 風に祈りを そして君に誓いを」を先に読んでいたので繋がりをすごく感じました。最後に真波の自分の勘違いに気づいたり、お父さんの心の変化にすごく感動しました。真波が初めて誰かを助けた相手である蓮もすごく優しくそして暗い辛さを心に溜めているというのが考えさせられました。何か戸惑ってることずっとできないことがあるのならすぐに行動に移すべきだと思いました。すごくよかったです。