【感想・ネタバレ】明日の世界が君に優しくありますようにのレビュー

あらすじ

あることがきっかけで家族も友達も信じられず、高校進学を機に祖父母の家に引っ越してきた真波。けれど、祖父母や同級生・漣の優しさにも苛立ち、なにもかもうまくいかない。そんなある日、父親と言い争いになり、自暴自棄になる真波に漣は裏表なくまっすぐ向き合ってくれ…。真波は彼に今まで秘めていたすべての思いを打ち明ける。真波が少しずつ前に踏み出し始めた矢先、あることがきっかけで漣が別人のようにふさぎ込んでしまい…。真波は漣のために奔走するけれど、実は彼は過去にある後悔を抱えていた――。

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Posted by ブクログ

「救いと再生の物語」

一読をお勧めします。

参考までに、この作品は「第二弾」だそうです。
「海に願いを風に祈りをそして君に誓いを」
、こちらが第一弾だそうですよ。

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2025年06月17日

Posted by ブクログ

この本を読んで、この世界は自分が思っているよりも優しいものなのかなと思いました。切なくて胸が苦しくなるシーンもあったけれど、そのシーンを教訓にして生きようと思いました。

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2025年06月02日

Posted by ブクログ

主人公の真波は学生時代の家庭環境や学校での環境により、ひねくれた性格の少女。田舎に引っ越してくると、裏表のない性格の漣と出会う。次々に繋がっていく点と点。二人の紡ぎ出す物語はやがて一本の線となる。最後まで読み切った時の達成感は忘れられない。涙溢れる感動の物語。

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2025年05月11日

Posted by ブクログ

初めてもう1回読みたいなと思った作品。
真波が少しづつ変わっていく姿がリアルで、自分も漣みたいに人の心を引き出せるような男になりたいと思った。
自分はみんなに生かしてもらってるんだ。周りに感謝すべきだなと実感する作品だった。
父、母、友達、先輩、先生、ありがとう。
色々しんどいことがあるけどあなた達のおかげで今日も生きれてます。これからもよろしくお願いします!

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2024年10月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

真波は交通事故や学校でのトラブルをきっかけに
家族に劣等感を感じるようになり
学校にも行けなくなってしまった。

それもそうだよ。

事故の時に母親が弟を守る所を見て
その後の母親の行動を知らないんだから
劣等感をもってしまうと思う。

その後も父親も真波も不器用な所があって
お互いの想いを話せないままだから
誤解したまんま月日が経ってしまった。

でも母方の祖父母の家から
高校に通うようになって真波は変わる。

祖父母の家には蓮が下宿してて
同じ高校の同じクラスメイトで
真波がどんな態度を取っても
蓮はずっと気にかけてくれる。

そして
砂浜で出会ったゆうさんと
話しをする中で真波の心が解れていった。

本当に素敵な環境なんだろうなぁ。

❥❥❥❥❥
蓮が両親の元を離れて
海の近くの高校に進学した理由。

それは幼少期に海に落ちてしまい
その時に助けてくれたお姉さんが亡くなり
お姉さんが亡くなった海の近くで暮らす為。

その蓮を助けてくれたお姉さんは
海に願いを風に祈りをそして君に誓いを
の主人公•凪沙さんで
恋人の優海さんは
今は海の近くで『なぎさ』というお店をして
こども食堂もしている。

なんと優海さんは
真波が砂浜で出会ったゆうさんと同一人物。

運命の巡り合わせって凄い!!

シリーズではないのに
時を超えて繋がっている物語を読むと
今自分がしている行動が
巡りめぐって顔も声も知らない誰かに
繋がっていくかもしれないと思うと
誰にでも優しく親切になることにワクワクする。

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2024年08月15日

Posted by ブクログ

最初に鳥浦町に引っ越して来て真波が感じる
 「慣れない環境に飛びこまなければいけないという苦痛と倦怠感」
2ヶ月後には
 「自分から歩み寄る努力をすれば相手も近づいて来てくれる。やけに世界がきらきらと輝いて見えた」
とりまく人たちの優しさと自然の美しさにより、人の心境も変われるんだなと強く感じた。

「10代の読者の心に刺さった!」という本の帯に購入を躊躇したが、どっぷり鳥浦の空、海に癒され、切ない物語の流れに涙しながら一気に読みきった。

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2024年07月29日

Posted by ブクログ

あなたは、こんな気持ちになった過去があるでしょうか?

 『家も学校も嫌だ。どうしてみんな放っておいてくれないの。どうして話しかけてくるの。私のことは透明人間だと思って放置しておいて…。お願いだから、放っといてよ』。

10代の青春はかけがえのないものです。しかし、それは過ぎ去ってから思うもの。現在進行形でそんな時代を生きる身には多感な故の悩み苦しみはつきものです。家族やクラスメイト、身近な存在を鬱陶しく感じる日々…。

 『私は、できるだけ誰にも迷惑も面倒もかけないように、空気のようにひっそりと存在していたいのだ』。

そんな思いが極まっていく日々の中には、人と人との繋がりというものが厄介に映ることもあるのだと思います。しかし、この世に生を受けた私たちは、その命の続く限り毎日を生きて行かねばなりません。『たくさんの苦しいことや、つらいことを経験する』こともあるでしょう。しかし、『きっと人生とはそういうものなのだ』と割り切るまでには乗り越えなければならない事ごともあるのだと思います。

さてここに、中学時代に『不登校』となり、実家から離れて祖父母の下で暮らす一人の女子高生を描く物語があります。『まるで海に包まれているみたい』という美しい景色が描かれていくこの作品。そんな『海』が物語を巧みに演出してもいくこの作品。そしてそれは、そんな『海』を背景に人の優しさに触れることの意味を感じる物語です。

『…なーんもない』、『ほんとになんもないな』と、『「鳥浦(とりうら)」と書かれた駅名板を見上げて、ふうっと深いため息を吐き出』したのは主人公の白瀬真波(しらせ まなみ)。『私、これから、どうなるんだろう』と一人『駅舎を出た』真波は『お父さんから鳥浦の高校をすすめられたとき、ここまで寂れた町だとちゃんと覚えていれば、絶対に承諾なんてしなかったのに』と思いつつ『左は見渡す限りの海、右は果てしなく続く山』という目の前の風景を見渡します。『この四月から高校生になった』真波は、『「N市の通信制高校に通うか、祖父母の家からT市の高校に通うか」の二択をお父さんから迫られて』『「居場所のない実家にずっといるよりはましだろう」と考えた末の、消去法の選択』で『家族のもとを離れて母方の祖父母が住む町に引っ越し、そこから近くの学校に通うことにな』りました。さらに『わけあって一ヶ月遅れて、ゴールデンウィークに入った今日から鳥浦に住む』とやってきた真波は連休明けのことを思い『気が重くな』ります。『体のいい厄介払いのようなものだ。それは、私が中学で問題を起こしたから』と思う真波。そんな時、『ー シラセマナミ?』と『突然うしろから声』をかけられ振り向くとそこには『自転車にまたがっ』た『同い年くらいの男の子』の姿がありました。『”白瀬真波”じゃないの?』、『俺は、美山漣(みやま れん)』と語る男の子は『荷物』と言うと『旅行鞄を奪い』『自転車の荷台に』載せると歩き出します。『あの…誰ですか』と『渋々あとを追いかけながら』訊く真波に『お前のじいちゃんばあちゃんに頼まれたんだよ』と経緯を説明する漣。『細くてまっすぐな眉、切れ長の瞳。すっと通った鼻筋…』と漣のことを見る真波は『なにもかもまっすぐ』、『まっすぐなのも、苦手だ。私はひねくれていると自覚しているから』と思います。『ちょっと買い物したいんだけど…』と訊く真波に『山田商店…七時までだから…』と説明する漣に『二十四時間営業じゃないってこと?…異次元のような町…』と思う真波。そんな時、『幽霊だー』と聞こえてきた子供の声に振り向く真波に『あっちに砂浜があるんだけど、夜になると幽霊が出るって言われてる…このあたりの子どもたちは、鬼ごっこのときに追いかける役を「鬼」じゃなくて「幽霊」って呼んでる』と話す漣。そして、『着いたぞ』と漣が指差す先に『小ぢんまりとした古い木造の家屋』がありました。『ただいまー』と入っていく漣に続いて玄関を入ると『まあちゃん?』と『年配女性』に声をかけられます。『よく来たねえ。待ってたんだよ』と迎えてくれたのは祖母でした。『…えと、これからお世話になります。よろしくお願いします』と『まずは挨拶が肝心、と自分を激励して、できる限りきちんと頭を下げ』る真波。そこに『本当に、よく来てくれたねえ』と祖父も現れます。『ふたりとも本当に私のことを待ってくれていたみたい』と『一瞬ほだされかけ』た真波ですが、『優しい表情を浮かべてはいるけれど、きっと、面倒な大荷物を押しつけられてしまったと思っているに違いない…』と思い直し『緩みかけた気持ちを意識的に引きしめ』ます。『真波の部屋は、一階の客間の隣でいいんだよな?』と漣が真波と呼び捨てるのに腹を立てる真波ですが、『二階に上がってから戻る。着替えたいから』と続ける漣の言葉に『耳を疑』います。『漣くんは、うちの二階に下宿しとるんよ』、『じいちゃんの昔なじみのね、ご友人の息子さん』、『こっちの高校に通うことになったけどひとり暮らしさせるのは心配って聞いた』のでうちで預かることにしたという説明を聞いて驚く真波。『高校も同じとこやしね。分からんことがあったら漣くんに訊けば安心やからね、よかったねえ』と続ける祖母の言葉に真波は『うつむいて唇を噛』みます。そして、『居間で少しゆっくりしてから』『あてがわれた部屋に入ろうとしたとき』、『お前ってさあ、なんなの』と漣に『険しい表情で腕組みをしながら言』われた真波。『さっきのじいちゃんたちに対する態度だよ』と続ける漣に『…別に普通だし。私はもともとこういう人間なの。生まれつきなんだから仕方ないでしょ』と返す真波。祖父母と暮らしながら高校生活をスタートした真波、ささくれた感情を剥き出しに生きてきた真波が、人の優しさに触れていく先の物語が描かれていきます。

“あることがきっかけで家族も友達も信じられず、高校進学を機に祖父母の家に引っ越してきた真波。けれど、祖父母や同級生・漣の優しさにも苛立ち、なにもかもうまくいかない…”とはじまる内容紹介に汐見夏衛さんに期待するど真ん中の”青春物語”が描かれていることが匂わされるこの作品。海辺に一人座る女子高生の姿が印象的な表紙がすでに雰囲気感を作り出してもいます。

そうです。この作品を読むに当たって外せないのは『海』を背景にした町の美しい景色が印象的に描かれていくところです。まずは、この点から見てみましょう。『海に突き出した半島の先端にある』という『鳥浦』の景色です。

 『どれほどの距離かも分からないくらい遠くに浮かんでいる大型船らしい影以外なにもなく、ただ果てしなく広い。まるで海に包まれているみたいだ、と思った。広い広い海に抱かれたちっぽけな町の片隅に、私はいるのだ』。

作品冒頭『…なーんもない』と『鳥浦』の駅に降り立って周囲を見渡し、迎えに来てくれた漣と歩き出した先に真波が見る光景の描写です。何かしら問題を抱えマイナス感情の中に生きる真波ですが、そんな彼女の心をも振り向かせていく『海』の大いなる力を感じます。

 『目の前には、果てしなく広がる濃紺の夜の海。その上に、同じように果てしなく広がる群青の夜空。そして美しい黄色の月と銀色の星。今日は満月だった。街灯や灯台の明かりよりもずっとずっと強い光が海面に降り注ぎ、さざ波が煌めいている』。

詩的に描かれていく夜の『海』の描写です。『夜になると幽霊の出る砂浜』と噂される場所へ一人出かけた真波が、作品の中で大きな起点となる三島優海(みしま ゆう=ユウ)と初めて出会った場面をこんな風に描写します。とても美しい描写の先に大切な出会いを強く印象付けていきます。

 『色鮮やかに燃え上がる空と海。その境界線に、炎の塊のように濃いオレンジの大きな夕陽が、じりじりと沈んでいく』。

『海』というと欠かせないのが『夕陽』が沈む光景だと思います。物語の中で一つの大きな事象が決着するとても重要な場面に登場するのがこの場面です。昼の『海』、夜の『海』も素敵ですが、やはり『夕陽』が沈む『海』の景色はインパクト絶大です。汐見さんはこのように物語の展開の中に上手く『海』の描写を入れていかれます。そこに浮かび上がる”絵”にこだわった描写はこの作品の何よりもの魅力だと思いました。

次に汐見さんの作品の中でのこの作品の位置付けについて触れておきたいと思います。実は、私、”やっちまいました”(涙)。この作品の〈あとがき〉で汐見さんはこんなことを書いていらっしゃいます。

 “二〇一八年夏刊行の『海に願いを 風に祈りを そして君に誓いを』(スターツ出版文庫)と同じ港町を舞台に、その十年後の世界を描いています”

えっ!ええっ!ええーっ!この作品って続編だったの!という衝撃的な記述に愕然とした私です。辻村深月さん「ツナグ」でも同じことをやってしまったのですが、まさか全く違う書名の作品間に読む順番があるとは思いませんでした。しかも書名からはその繋がりは全くわかりませんし、内容紹介にも一切触れられていません。これではわかるはずがありません!ただ、汐見さんは〈あとがき〉にこんな風に続けてくださいます。

 “前作を読んでくださった方には是非そのつながりを感じながら読んでいただけましたら、そして本作を先に読んでくださった方もよろしければ前作を手にとってみて、優海と凪沙の物語に込めた私の精一杯の願いと祈りを感じていただけましたら幸いです”。

私のように続編から読んでしまった人間にも優しい心遣いを見せてくださる汐見さん。記憶が鮮明なうちに読みますとも!絶対に読みますとも!こんな感動的な作品の前に来る作品がどのような世界を描いているのか、そして続編から先に読んでしまった人間が先に来る物語を読んでそこにどのような感想を抱くのか…こちらは「海に願いを 風に祈りを そして君に誓いを」のレビューに是非ご期待ください(笑)兎にも角にも、読んでしまったという事実は消せませんからね(涙)。

さて、そんなこの作品は、”あることがきっかけで”中学時代に『不登校』になってしまった主人公の白瀬真波が、父親の提案を受け、『鳥浦』にある祖父母の家に暮らしながら、高校に通い出した先の物語が描かれていきます。

 『私は、家族の誰からも必要とされていない』

そんな思いの中に自分の殻に閉じこもる真波は、通い始めた高校の中でも後ろ向きな姿を見せます。

 『学校なんて、どこも一緒だ。中学も高校も同じ。たまたま同い年というだけで、なんの必然性も脈絡もなくひとつの教室に詰め込まれた、家庭環境も容姿も性格も趣味嗜好もなにもかも異なる何十人もの人間が、その場限りの関係を結び、表面上だけ”上手くやっているふり”をする場所』。

なんとも辛辣な見方だと思います。自らの日常の中心となる高校をこんな風に冷めた目で見てしまう先に高校生活が楽しいはずがありません。そもそも行く意味がないとさえ思います。そして、そんな姿勢をとり続ける真波の心を解きほぐすべくさまざまに声かけをしてくれるのが漣です。何かしら訳あって真波の祖父母の家の二階に下宿している漣。真波は漣のことをこんな風に見ています。

 『挨拶がしっかりできて、ちゃんと敬語が使えて、礼儀正しく丁寧な応答ができる”いい子”。きっと成績も生活態度もよくて、人の嫌がる仕事を進んで引き受けたりもしている』。

そんな漣の姿を思えば思うほどに『なにからなにまで私とは正反対な漣に対して、黒くてどろどろした濁流ような感情が胸の奥底で渦巻くのを止めようがない』と思う真波。そんな真波は、『夜になると幽霊が出るって言われてる』砂浜で自らの人生を変えていく起点となる運命の出会いを果たします。喫茶店を営むという10歳年上のユウとの出会いです。

 『なんとか耐えられたのは、初登校の日以来、毎晩夕食のあとに家を抜け出して、この砂浜でユウさんと会っているからだ。昼の間をなんとか我慢すれば、ユウさんと会って話せる。そう考えるだけで、かなり気が楽になった』。

ユウとはどのような人物なのか?『もう恋はしない』と話すユウの『深い決意』を意味深く感じる真波。ユウと会ってさまざまに会話する中にやがて真波の心に変化が生じていきます。

 『変わりたい。少しずつでも、ちゃんと変わっていきたい。心を解放して、もっと自分の気持ちをちゃんと口にして、そうしたらきっと相手の思いをちゃんと受け取れるようになるから』。

一方で物語はダイナミックに動き出します。『いい子』と思っていた漣の過去に隠された謎。そして、ユウの過去に隠された謎。物語は予想外な展開を見せます。そして、そこに描かれるのは『海』を舞台にしたことの意味を感じさせるまさかの物語です。隠された真実に出会う先に溢れる涙。人の優しさというものをこれでもかと感じる幸せな涙。そこには、「明日の世界が君に優しくありますように」という書名に違わぬ人の心の機微を繊細に描く物語の姿がありました。

 『どうして世界は、こんなにも、悲しいことで溢れているんだろう。どうして神様は、こんなにも、苦しみばかり与えるんだろう』。

“あることがきっかけで家族も友達も信じられ”なくなった先に自暴自棄な日々を送ってきた主人公の真波。そんな物語には、そんな真波の心が『海』を象徴的に描く物語の中でときほぐされていく様が描かれていました。美しく描かれていく『海』の描写に魅せられるこの作品。そんな描写に重なるように人の心の優しさを見るこの作品。

この世に生きることの大切さを、人と人の繋がりの中に教えてくれる素晴らしい作品でした。

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2024年07月01日

Posted by ブクログ

切なすぎる…。ほんとにこれは涙腺崩壊なみに感動します。ずっと抱えてきた悩みや思いはみんなにあることを改めて知らされました。

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2024年06月26日

ネタバレ 購入済み

幼い頃からの言葉の掛け違いと想いの擦れ違いとで捻くれ、対人関係を築く事に疲弊してしまい学校にも通えなくなった少女・真波。
そんな彼女が母方の祖父母宅に身を寄せ高校進学する事となり、そこに下宿人として同居する事となっていた彼女の嫌いなタイプの男子同級生・漣。
彼こそが、凪沙が自らの命と引き換えに助けた幼稚園児の10年後の姿。

そして、10年後の優海を絡めつつ、優海の凪沙への変わらぬ想いと過程、真波や漣の成長を描くストーリーの描かれ方が心に自然と沁みてくる。
言葉にしなければ、伝えなければ、わかり合えないと知りつつ…

#切ない #感動する

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2024年06月09日

Posted by ブクログ

切なくて優しい…すてきな話でした。
ウソがない人になりたい。
優しい人に私もなりたい。
自分にも周りにも優しさを忘れずに生きていきたい。

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2024年06月04日

Posted by ブクログ

最初に注意です。この話は「海に願いを風に祈りを君に誓いを」をなるべく読んでから読み始めてください。この話から読んでも楽しめますが海願いを~(略)を読んでからの方が百倍楽しめます!とても面白かったです。すごく切なくて...特に最後の番外編、君に誓いをを読み、心があたたかい気持ちになりました。汐見夏衛さんはいつもあたたかい気持ちにさせてくれます。

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2024年02月24日

Posted by ブクログ

日々あまりにも身近にありすぎて気付けない忘れていた感情を思い起こさせてくれた。
最初の主人公の描写はあまりにもひねくれすぎていて少し苛立ちを覚えたが変わろうと決意したあとは、起こったことを歪ませず、素直に受け入れられていて、読んでいて心地よかった。

私自身歳を重ねていくごとに、表面上のお世辞を並べた薄っぺらいやり取りに慣れていき、それに違和感を覚えなくなってきてる。
それで、読めない本心を汲み取ろうと裏ばかりをみようとする。

素直にありがとうと受け入れることって本当に難しいと改めて感じた。
私も素直にありがとうと受け止められる人になりたい。
そして、その場しのぎの言葉軽々しく口にするような人になりたくない。
心の底から信じる思いを言葉を選んで伝えられる人になりたい。
そう思いました。

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2023年07月09日

Posted by ブクログ

評価が高かった理由で読む、思春期の女子中学生が主役の本で家族内の確執をテーマに過去の不幸な出来事がパズルの様に絡み合い展開する。最後はパズルが埋まり其々の確執が口にする言葉から相手の気持ち思いやる事に変わって前向きに生きる希望を得る。


塩見夏衛さんの小説は、女子中学生に人気なのだがおやじ世代としても小っ恥ずかしいが若い時代の悩み、想いが甦り好感を持って読めた。まあ〜人前で読む勇気は無いがこっそりまた読みたい作家さんだ。

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2022年11月09日

Posted by ブクログ

最初は心を開かない人でも、周りの人が違うと、段々と、心を開くようになっていくということを改めて学ぶことができた!
たまに、悲しいところもあって、すごくよかった!

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2022年02月19日

Posted by ブクログ

「海に願いを、風に祈りを、そして君に誓いを」の続編だということで、気になって読んでみました。個人的には、こっちのお話の方が面白く感じました。家族からの愛情を感じられず、また他者からの悪意に傷つけられた少女、真波が、鳥浦に越してきて、この町で出会った母方の祖父母や漣という少年、前作にも登場していた優海という青年との交流を経て、心がどんどん明るく、そして大人へと成長していく姿が描かれています。自分のことで精一杯だった真波が、漣という他者のために人生で初めて奮闘できたところや、父親と和解できた病院でのシーンを読んで、真波がどんどん成長していっていることに感動を覚えた名シーンのように思い、とても印象に残りました。読み終わった後に、あったかい気持ちになれる素敵なお話でした。

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2025年05月10日

Posted by ブクログ

この物語は、傷つきやすくも優しい心を持つ登場人物たちが、それぞれの悩みや葛藤を抱えながらも、少しずつ前を向いていく姿を描いています。読んでいて心がじんわり温まると同時に、自分自身の気持ちとも重なる部分があり、深く考えさせられました。
特に印象的だったのは、どんなに苦しい状況でも、誰かの言葉や存在が希望になり得るということ。それは大げさなものではなく、ふとした優しさや共感の一言だったりするのがリアルで、心に響きました。
読後には、「明日が少しだけ優しくあってほしい」という願いが、自分のためだけでなく、大切な人や周りの人にも向けられるようになる気がします。日々の中で当たり前に感じていたことの大切さにも気づかされる、温かくも考えさせられる一冊でした。

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2025年02月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「海に願いを 風に祈りを そして君に誓いを」を先に読んでいたので繋がりをすごく感じました。最後に真波の自分の勘違いに気づいたり、お父さんの心の変化にすごく感動しました。真波が初めて誰かを助けた相手である蓮もすごく優しくそして暗い辛さを心に溜めているというのが考えさせられました。何か戸惑ってることずっとできないことがあるのならすぐに行動に移すべきだと思いました。すごくよかったです。

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2024年10月26日

Posted by ブクログ

素敵だな、と純粋に思った。
真昼の浅瀬にただようみたいな、暖かい話でした!

これ中学生の時に買った本で、当時の私は本当に心の底から、誰にも構われたくないと思う真波の気持ちが分からなかった。母に評価されることが絶対で、私の世界の全てだったから、この本は1度読んでから二度開くことは無かったです。
でも最近色々な変化があって、もう内容も忘れていたこの本をこのタイミングで再読した自分本当に凄いなって思う。

10代って、とても大事な時期だと思います。私もだけどね、でも1度つまづいたらどう立ち上がっていいか分からないんです。
真波の心の移り変わりも、気持ちも、誰もが心当たりあるんじゃないかっておもいます。
暖かい涙が流せる感じの作品でした!

こう生まれたから仕方ない、そう割り切るにはまだまだ何もかもが足りなすぎる。
多分私以外にも、ほとんどの人がそうなんじゃないかなって思います。
でも、自分のことに手一杯わたしこそ読んで良かった♡♡
探しているものがあるなら、読んで損は無いと思うのです。

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2024年10月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

自分を助けるために人が亡くなってるなんてしったらそりゃ、精一杯頑張って生きなきゃってなるよね。うん、切ない。でも、凪沙ちゃんが命はって助けた子が蓮くんでよかった。蓮くんがこんなに優しい子に育ってくれてよかった。
真波ちゃんの気持ちもわかるよ。会話しないとわかんないよね同じ家族だって。みんな幸せになって欲しいって心から思える作品でした。

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2024年02月23日

Posted by ブクログ

シリーズ第1弾の“海に願いを風に祈りをそして君に誓いを”から読むと優海が凪沙を愛する気持ちが改めてわかるし、真波と漣が共に成長していく姿がとても感動しました!

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2023年07月31日

Posted by ブクログ

「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」シリーズが凄く良かったので、この作家さんの他の物も読んで見ようと思い、読みました。
このお話も良かったです!人の優しさの大切さを改めて教えてくれる心地良い小説でした。
また別の作品も読んでみようと思います。

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2025年11月04日

Posted by ブクログ

幾つもの死と不幸な出来事が描かれる本作は決して心地良い物語とは言えない。

主人公はいじめから不登校になり、家族間にも問題を抱えている。
自己否定感と劣等感に苛まれ自分の存在を軽い物と考える少女。

環境を変え祖父母の住む田舎で暮らす事になっても、一度頑なに閉ざした心は鍵を掛けたように中々開かない。

そんな彼女が愛情深い人々に触れ心のトゲが抜けて行き、この世界の優しさに気付き始める。
その彼女の変化を見届けて欲しい。

世の中は理不尽に溢れ悲しい事や辛い事の連続だ。

今、辛くて立ち止まっている人にこの物語はきっと希望となる。

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2023年02月17日

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