あらすじ
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NHKの人気番組「ヨーコさんの“言葉”」が、大人のための絵本になりました!
この言葉を見事に絵で伝える北村裕花さんの250点近い作品もオールカラーで収録。
大ベストセラー『100万回生きたねこ』の絵本作家・佐野洋子さんが、シンプルな視点で教えてくれる、ほんとうの幸せのカタチ、人生を豊かに生きる秘訣。
ヨーコさんの、手加減しないけれど深いまなざしで綴られたエッセイにも多くのファンがいます。そんなエッセイから、選りすぐったのがこの1冊です。
ヨーコさんは本作で、才能神話や美容整形ブームといったものの本質を突くいっぽうで、個性や自由、愛情について、老後の幸せについて、日常生活の出来事をとおして気づかせてくれます。
そして私たちは、その言葉に触れると、何を手放したら豊かに生きられるかが見えてきます。
何につけクヨクヨしがちな人、自分らしく生きたいけれどなかなかできない人、もちろん人間関係で心が折れそうな人にも役立つはずです。
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Posted by ブクログ
佐野洋子のエッセイだと知って読んでみたが、まさかNHKでやってる番組の書籍化だったとは、しかも2冊目だったとは。
「せめてこれ以上、誰も何も考えないで」と「ビンボー人の品性」と「フツーに死ぬ」が良い。
テント担いで山に行くと、携帯の電波が通じないとこが多い。財布にいくら入れてても、お店自体がほとんどなく、営業小屋で買えるものも知れている。人の少ない危険なとこを通るとき「ここで落ちて誰も助けが来なかったら一人で死ぬことになるんやな」なんて思ってしまう。
それでも、山に居るのが楽しい。それは勿論、山が好きだからなんだけど、実は、「不便で、少ない物で生活して、人が少なくて寂しい」その状況自体を楽しんでいるって部分もある。
「俺は少々捻くれてるのかなぁ」と思ったりしたんだけど、この本の上記3篇を読んだら、合点がいった。
「便利で、豊かになって、人とずっと繋がっていられる」世の中である。昔は良かっただけとは思わない…。でも「せっかく便利なんだし、せっかく豊かなんだし、せっかく人と繋がるのがラクになった」んだから、「便利に甘えすぎず、使いこなす以上に持たず、過剰に繋がらない」ぐらいの節度を持って暮らす方が味わい深い日々を送れるんじゃないか。
ヨーコさんはそう教えてくれている。
Posted by ブクログ
文字数が少ないので、あっという間に読めるのに、
すごく深い内容だなと思いました。
本の帯に書いてある通り、
”大人のための絵本”です。
時々読み返したくなる本だと思います。
Posted by ブクログ
NHKの番組に、「ヨーコさんの言葉」というものが2014年辺りにあったらしい。その書籍版。
北村裕花さんの絵がたくさん描かれていて、それに佐野洋子さんのエッジの効いた言葉が添えられている。
やはりこの方はただものではない。なんでもないような言葉が、心の奥深くまで染み込んで揺さぶってくる。少ない言葉でとめどなく襲ってくる。
佐野洋子さん、大好きだなぁと改めて思う。
特に好きだったところを少し…
◯愛は身近にいるものを
いつくしむところから生れて、
それは実に
不公平なえこひいきで、
美意識すら変えるものなのだ。
〈個人主義のベルリンの老人たちを見て〉
◯いかに長い歴史と習慣が
個に徹することをたたき込んでも
孤独は孤独なのだった
(略)
切っても切れない血縁のしがらみの中で泣き、怒り、疲れている日本人は
しかし、その血縁の中で自分を生かしてきた。
今急激に日本は変化しつつある。
(略)
「人に迷惑をかけない、かけられない」という戦後日本のモラルを再検討すべきではないか。
Posted by ブクログ
Eテレで『100万回生きた猫』で有名な佐野洋子さんのエッセイを、北村裕花さんの絵と上村典子さんの語りで5分の番組にしている。
その番組を書籍化したもの。
ヨーコさんの言葉にはいちいち納得。
昔やっていた『美容整形の実験番組』に感じたもやもや感は
「手術後はあいまいな同じような顔になる。ああ、世界は平らになる。デコボコがあってこそこの世と思うのである。気に食わん」
という気持ちも確かにあったし、
戦中の雰囲気の中「淡谷のり子さんのぎんぎらぎんのあの化粧と、どっ派手な洋服で、ちゃらちゃらしてそれで押し通したと言われて」いるまさに‘命がけ’の勇気には賛同と尊敬を覚える。
エッセイのひとつひとつが味わい深く、ものがたりを読むような充実感がある。
北村さんの絵は一見小学生が描いたようなラフな絵。
でも人物の表情が生き生きしてて、エッセイに沿った絵の展開が素晴らしくドラマチックでした。
すぐ読めてしまうのに心に残る本でした。
Posted by ブクログ
ダックスを飼っている人が
まったくおんなじことを。笑
偶然その方にこの本をお貸ししたら、お手紙にそのことが書いてあって、そういえばそんなことおっしゃっていたなと思い出した訳なのですが。
ぬきんでて才能のある子
特別に才能のない子
そして凡庸と凡庸と凡庸と
けれど不思議なことに、
運動会で大人の涙腺をくすぐるのは
凡庸の競い合う姿
凡庸が凡庸と
鼻の先ひとつで
ゴールを奪いあう姿に
誰の子とも知れなくても
こみあげてくる
圧倒ではなく
凡庸に
凡庸が
世界を盛り上げる
Posted by ブクログ
絵本のような本。ヨーコさんの言葉にイラストがとってもあっています。
彼女の人柄が好きです。正直な人間性がよく出ています。
嫌いなものは嫌いと大きな声では言えない感じ、よくわかります。亡くなってとても残念です。