あらすじ
殺人ウイルスが米国各地に蔓延して半年。ライフラインの断絶と医薬・食料品の不足から人口は激減した。無力化した政府・警察・軍が有効な手を打てない今、生きのびんとする者たちは地域ごとに隔壁をつくって立て籠もった。その用心棒として雇われた民兵集団が西海岸の各地で台頭、食糧を奪い合って戦闘を繰り返す。日本は、緊急援助のため西海岸に平和部隊を派遣。だが部隊は早速ミリシアたちの標的に──世界帝国の崩壊を示唆するシミュレーション。
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Posted by ブクログ
前作の合衆国閉鎖に続く,アメリカシリーズの第2弾.
基本的な流れは前作と同じだけど,すでに第2弾にして安心感を感じるのは著者の能力の高さかもしれない.
上巻はラスベガスを舞台に受け入れを進めるシーンもあれば,民兵との戦い,将軍の死となかなか盛りだくさんである.
この民兵がくせ者で,この人たちがいなければ物資の受け入れも進むはずなのに,何故か邪魔をする.しかも,本人たちは邪魔をしているのではなく彼らの正義を押し通しているだけというのが皮肉ではある.
これは情報の少なさによるものなのか,それともそれを解った上で暴れているだけなのか,その両方が混在した状況による悲劇なのかも知れない.
ただ一つ間違いないのは,日本では絶対にこのような邪魔は起こりえないと言うことだ.