あらすじ
細菌テロで機能不全に陥った米国。日本は食料援助に平和部隊投入と惜しみなき支援を行った。しかし、ラスベガスを拠点に食糧補給路を整備しようとした矢先、餓えた人々を率いるミリシアが過激化。補給司令部を武力占拠し、西部域の独立を図る。だが、その間に、魔のウイルスは薬剤耐性を得てさらに強力な新種へと進化していた。治療法のない死の伝染病の恐怖がふたたび全世界を襲う──世界帝国の崩壊、そして消滅を示唆する戦慄のシミュレーション。
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Posted by ブクログ
下巻は,上巻でも登場していたアイリーンという女性がキーウーマンとなる.
インターネットで情報を発信していた謎の女性であったが,障害を抱えているとは思えないほどの行動力は尊敬に値する.
ウイルスに耐性がつき,凶悪化するのは知られているが,これほど早いスピードで進化されてしまうと,実際には打つ手がないのではないか.
そのためか,小説では「えっそれって最初に調べることだよね?」っていう事に遅ればせながら気がついて凶悪化したウイルスに効果が見られたという設定になっている.ここはちょっと無理があるなーと違和感を感じたところだ.
とはいえ,アイリーンには生きて欲しいと思っていただけに,この展開には目をつぶることとする.
また,これは何処の国でも同じかなと思うのは政治家の無能っぷり.アメリカ合衆国が二分されるような状況にあっても,地元への利益誘導のみを優先し,国家の存亡は考えていない.
木を見て森を見ずとはよく言ったもので,全体が見えない人は危機的状況では害悪にしかならないと言うことがよく分かった.
何はともあれ,続編が楽しみである.