あらすじ
病気が治った後、あなたを助ける人がいる――「医療ソーシャルワーカー」の物語!
主人公・犬飼賢児は新人「医療ソーシャルワーカー」だ。医療ソーシャルワーカー(通称 MSW)
は、医師や看護師とは異なる社会福祉の観点から患者を支援する仕事。病気やケガを負ったとき浮き彫りになる様々な問題(お金、仕事、家族にまつわるもの…)の解決を図る。
「僕一人がこの社会を変えられるわけでもない。でも、嫌なんです。あなたを一人で泣かせたくない――」
痛みを抱える人に、自分は、病院は、社会は何ができるのだろう。一緒に答えを探しにいこう。
●「難病(潰瘍性大腸炎)患者の就職活動」
●「“自己受容”できない乳がん患者」
●「ヤングケアラー」
病気が傷つけるのは「肉体」だけじゃない。だから、医療ソーシャルワーカーが必要だ。
社会福祉×医療――今の時代を切り取る新医療ドラマ!
感情タグBEST3
ヤングケアラー
・ヤングケアラー:本来、大人が担うとされている家事や家族の世話など、日常的に行っている18歳未満の子供や若者。
過度な負担により学業などに支障が生じたり、子供らしい生活を送る権利を侵害されている状態。
介護や育児といったケア労働は家族の中で解決する、という価値観の延長線上にヤングケアラーはいる。
ヤングケアラーの一番の問題は、彼らの存在が気付かれないことだ。
・「ねえ、犬飼さん。俺、お父さんの力にちゃんとなれてるかな?」
「景都くんはもう十分頑張ってるよ」
「…だといいなあ。俺の家族の話、聞いてくれてありがとね」
・「患者と家族の意見が反映されていない支援計画なんて、成立する以前の問題。誰が金払うと思ってんだ?
支援を受けるのも、それに金を払うのも患者とその家族だろうが。
不満なのは分かるが、ちょっと頭冷やせ」
・「いつからだ?なんで言わなかった?」
「何が…」
「全部だよ、ばあちゃんのことも全部…何でもっと早く…
お父さんはっ…お前にそんなことさせたかったわけじゃないんだ」
・「…景都に聞いたんです。家のことはほとんど景都がやっていたって。
瑠香の面倒だけじゃなく…母のトイレの介助まで、そんなことになっているなんて全然分かってませんでした。
あの子たちの母親と離婚する時も言われました。何で…酷い状況になる前に気付かなかったんだ、って。
もっと早く対応できただろう、って医者にも。…妻本人にも。もう同じことはしたくないんです。
お願いします。もう前みたいに何もできないまま、家族が壊れるのは嫌なんです!」
・「焦ったりすんな。今あの家族のことが見えてるのは、お前だけなんだよ」
・「仕方がないとか、自分が頑張るしかないとか、それは本当の解決じゃないんだよ。
自分が壊れないために、人に助けてもらうのは大事なことなんだ。
誰かの優しさや一生懸命さに寄りかかって、無理をして家族を成り立たせるのはだめなんだよ。
無理を続けて不幸な結果になることだってある。取り返しがつかないことだって…
そうならないように僕たちがいるんだ。ここからは僕たちに…背負ってるものを分けてほしい」
・「今まで家族を支えてくれてありがとう。遅くなってごめんね」
・何でもノートに書いて、情報を共有する。