あらすじ
法隆寺や姫路城はじめ、日本には世界遺産に指定された歴史的建造物が多い。だが、「役割を終えた古い建物」でしかなかったそれらに価値や魅力が「発見」されたのは、実は近代以降のことである。そして、保存や復元、再現にあたっては、その建造物の「正しい」あり方が問われた。歴史上何度も改築された法隆寺、コンクリート構造の大阪城天守閣、東京駅、首里城……。明治時代から現代に至る美の発見のプロセスをたどる。
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Posted by ブクログ
<目次>
第1章 歴史の発見
第2章 古社寺の保存
第3章 修理と復元~社寺
第4章 保存と再現~城郭
第5章 保存と活用~民家・近代建築
第6章 点から面へ~古都・町並み・都市
終章 日常の存在へ
<内容>
読んでいて気付いた。仏像や絵画などの文化財と建物は違うのだと。仏像や絵画は移動ができるので、破壊から免れることができるが、建物は違う。常に破壊活動と隣り合わせなのだと。しかもその原因が1つではない。自然現象(台風や地震など)、人為的現象(人の使用による、火事、戦争、劣化による建て直しなど)が伴う。特に劣化による建て直しからは逃れようがない。また民家の類は、人が住み続けないとその劣化は激しいが、住み続ける以上、時代の変化で建て直しをしたくなるものなのだ。さらに「町並み」となってしまうと、保存のためには多大な努力が必要となる。人の気持ちは一つではないし、世の中の嗅がれもある。京都や倉敷の成功の裏側で、東京や鎌倉は上手くいっていない。
どうすればいいのかは、結論の見えない問題で、地域ごとに建物ごとに違うのではないか。それを踏まえて我々は建造物(町並みを含めて)を見て行かないといけない。