【感想・ネタバレ】どくろ杯のレビュー

あらすじ

『こがね蟲』で詩壇に登場した詩人は、その輝きを残し、夫人と中国に渡る。長い放浪の旅が始まった――青春と詩を描く自伝。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

沢木耕太郎がたいていの紀行文には旅の目的地が設定されているが、しかし、金子光晴の放浪三部作は目的地が設定されていない稀有な例であると書いていたので、いつか読みたいと思っていた。この時代の知識人、詩人には、マルクス主義よりもアナーキズムのほうが影響力をもっていた。しかし、震災後に大杉栄、伊藤野枝などのアナーキストも大量に虐殺された。(朝鮮人の虐殺は金子には見えていなかった。)アナーキストにはつらい時代の到来によって金子光晴も海外に弾き飛ばされるように放浪に出たくなった、出ざるをえなくなったことが読み取れた。

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2025年01月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「こんな人間には(金子光晴本人)、誰もかかりあわないことだ。避けることだ。」でこの小説は終わっている。私もそう思う。谷崎潤一郎の痴人の愛」
の主人公を彷彿とさせる。「うんこの太そうな女」には腹をかかえて笑った
不意打ちを喰らったのだ。写真の風貌も飄々としていて面白い。
どん底と言うよりは能天気な金子ワールド

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2012年12月15日

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