【感想・ネタバレ】失恋博物館(3)のレビュー

この作品の舞台は「失恋博物館」。一見してガラクタに見えるようなものが飾られていますが、その1つ1つが、終わってしまった恋の「遺品」。名もなき個人の恋愛にまつわる思い出の品々が展示されています。
青春時代の切ない恋愛、納得のいかない恋、ただ来ては過ぎ去るだけの恋――さまざまな恋とその終わりがこの作品の中では描かれており、改めて、人は自身が登場人物である1つのドラマを生きているということを感じさせられます。

ニーチェには「大きな苦痛こそ精神の最後の解放者である。この苦痛のみが、われわれを最後の深みに至らせる。」という言葉もあります。それぞれの登場人物が、大きな苦痛を経て、どのような境地に至るのかも見所です。ぜひ、電子書籍で「失恋博物館」に足を踏み入れてみてください。

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かわいい画面と裏腹の恋

2022年04月05日

主人公も今回の主役の女性も、おだやかでうつくしくて魅力的です。個人的に黒髪の潤みがすごく好きです。中欧の街の、石畳や街角の景色が詳細で、旅先のカフェに入ったような画面の可愛さでした。ページをめくるのがとても楽しかったです。

昼間の穏やかなやり取りの一方、夜のうちに語られる恋が、時間をかけて煮詰...続きを読むめた蜜のように重くて、対応するように画面の花々も八重咲きの豪奢なものになっていくのが印象的でした。

姉弟のビジュアルといい、タトゥーといい、工芸茶といい、あつかっているモチーフもうつくしいものばかりです。
ものすごく好きな回です。ありがとうございます。

#切ない #エモい #アガる

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