藤田令伊のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
現代アートの見方について、知識を持って見ることと、ただ楽しんで見ることとは両方大事というのが納得した。
まずはアートから感じる問いについて考えながら見てみようと思う。
それから、現代アートは作家が意識していなかったとひても時代を表している、というのもなるほどと思った。
何が表されているのか、考えてみたい。
日本の文化は輸入→模倣→独創というプロセスを経ることが多く、現代アートは現在、模倣→独創の段階にあるのではないかという考察は面白い。
また、現在はアートとデザインを越えようとしている時
なのではないか、という考え方も面白い。
ただ、やはり美術館で見る現在アートの「これはアートなのか?」 -
Posted by ブクログ
ネタバレ先日、フェルメール・センター銀座の「フェルメール光の王国展」に行き、「真珠の首飾りの少女」しか知らなかった私ですが、すっかりフェルメールの絵に魅せられてしまいました。
もっとフェルメールについて知りたいと思い、手にした本。
『フェルメールの静けさの謎を解く』
彼には”静謐の画家”という異名が冠せられていますが、「なぜフェルメールの絵が静かなのか」という問題に真正面から語られた本は今までなかったそうです。本書はいろいろな切り口から、そこを紐解いていきます。
筆者は「フェルメール美術館」というウェブサイトを運営している藤田令伊氏です。
・フェルメールブルー
当時、身近な自然に存在しない青は高い精 -
Posted by ブクログ
今や日本人のとっても好きな画家のトップクラスに入るフェルメール作品について、「静かさ」という切り口で問いかけていく、中々に面白い企画である。
使用された素材(アズライトよりも鮮やかなラピスラズリ(ウルトラマリンブルー)、構図、削除・抑制のよる描き方、光そのものの捉え方、その光が当時のオランダ特有といえるような光であるなどなど非常に興味深い。
それにしても筆者は勿論調べているのであろうが、フェルメール作品の静謐さのピークというのを『青衣の女』と捉えているように思える。
フェルメール作品を全て見たことはないが、成程その静謐さが凋落していく作品にあって、フェルメールの置かれた環境や体調など大