香川宜子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ映画「戦場のピアニスト」を見ていたので
読んでいると、ユダヤ人迫害の様子が
ありありと映像で目に浮かび
あまりの残酷さに怖くてしかたがなかった。
なんでこんなひどいことが起こり得たんだろうか。
「勇者たちへの伝言 いつの日か来た道」の著者
増山実さんが
「フィクションだからこそ、
ノンフィクションよりも事実を語れることもある」
と、以前おっしゃっていたことを思い出した。
小説を通して、知らなかった事実を知る。
さらにネットで当時のことを調べると
ひどすぎる人体実験のことも書かれていて
気分が悪くなった。
こんなにも悲惨な出来事を
あまりにも知らな過ぎた。
この本を読めて本当に良かった -
Posted by ブクログ
(内容)
14歳のあすかのヴァイオリンには数奇な物語が隠されていた...。強制収容所に入れられながらも囚人音楽隊員として生き抜いた少女・ハンナ。家族、仲間、そして音楽のすばらしさを高らかに歌い上げた感動の力作。
(感想)
100年に渡る3つの時代を繋げる主役が"アヴェマリアのヴァイオリン" は板東俘虜収容所で作られ、アウシュヴィッツ強制収容所の音楽隊にいたハンナが弾いていて、現在は徳島に住むあすかが弾いています。
話はあすかを通じてハンナのこと、ホロコーストのことがリアルに描かれています。また、音楽がその時代にどのように関わっていたのかも、この小説の特徴だと思います -
Posted by ブクログ
中2の少女あすかが、ある一本のバイオリンに出会うことで運命が変わって行く。1200万円もするバイオリンの音色に惚れ込んでしまったあすか。それは、昔、ユダヤ人の少女ハンナのものだった。
場面はユダヤ人虐殺が行われたドイツに切り替わり、ハンナとその家族たちの悲惨な運命に続いて行く。バイオリンの演奏の腕があったおかげで、ハンナはアウシュビッツで労働ブロックに送られることなく、楽団として生きることが許される。次々と死んで行く家族や仲間たちと、深く傷つくハンナの心の描写が悲しくて…。
バイオリンを自分も弾くため、興味本位で読んでみただけだったが、音楽の重要性、それと、命について深く考えさせる時間となった